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9章 イシタ公国編 24話 防衛戦闘・・合流

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「さすがに暗闇の街中でみんなを探し歩くのは危険だよな・・」


 街の瓦礫の隙間に潜り込むように潜んでいる俺は、十分に視界が確保できない夜に単独で動き回るのを諦めて、アイテムボックスから寝袋と肉串を取り出し空腹を満たしながら寝袋に入り目を瞑る。


(みんな、どこにいるんだろう・・・・)


 完全に孤立し1日が経とうとしているなかで、マリアや琴音達のことが心配で気になるが睡魔には勝てず仮眠を優先し体力回復のため意識を手放す。




 ズドドドドドォォーーン!!



 夜の静寂から轟音と振動が街を襲い、俺は眠りから目覚めた。


「・・・・夜戦か、素直に寝させてくれるはずないよな」


 寝袋をアイテムボックスに収納し瓦礫の隙間からゆっくり外へ出ると、街の夜空に浮遊する光魔法ホワイト・フレア数個が輝いていた。


「光魔法か・・夜戦は人族には不利だから正攻法だな」


 右手をかざし目を細め空を見上げ呟きながら俺は街の通りを走り抜け外壁から丘陵地帯が一望できる場所で魔族に押されつつある激戦を冷静に見つめる。


 昼間と同様で魔族が率いる魔物の数が多く、冒険者達が少しづつ倒され戦線が崩壊し始めている。


「もう、時間の問題か・・」


 そう思いながら視線を中央から左に向けると、戦線から離れた場所の高い丘で3人が立つ姿が見えその後ろ姿に嬉しさがこみ上げる。


「あっ・・いた」


 身体が先に反応し一直線に駆け出した俺は、3人がいる丘を目指す。だんだん近づき長い髪を風になびかせる女性達にあと少しで手が届く距離のところで右横から不意に体当たりをモロにくらい背中から地面へ倒される。


 ドスッ!


「ぬぉっ!」


 ズザァァ



「ご主人さま!!」


「「「 え??? 」」」


 複数の女性の声が聞こえ、猫目オッドアイに見つめられる。


「ミオ?」


「はい、ミオです! ご主人さまのミオです!」


 俺に飛び込んできた正体はミオで、頬に顔をグリグリ擦り涙やなんやらで大変なことになっていく。


「おぉ、落ち着けミオ・・な?」


 ミオの頭を優しく掴みゆっくりと胸元へと移動させたが、ミオはグリグリをやめてくれる気配はなく頭を撫でているとアイナ達の声が聞こえる。


「「 ハルッ!! 」」


「アイナ、真衣、ミリナ・・遅くなった」


 彼女らに抱き締められ無事を確認した俺は、ここにいないマリア達の事を聞く。


「アイナ、他のみんなは?」


「カラとラニアの護衛でマリア様達と共に街にいる」


「そうか、なら安心だな・・そいえば、アイナ達のスキル発動に影響あるか?」


 アイナは頷き答える。


「あの暗黒の魔法攻撃の直後から、みんなずっと使えない状況のようだ」


「俺と一緒か・・どこかで阻害している奴が必ずいるはずだ・・」


「その者を見つけ出し排除しない限り良くなることはないだろう」


 アイナは副団長モードになっているため、話し方がサバサバしている。


「だね・・とりあえず、今は街に戻ろう。昼間みたいに勇者の遠距離魔法がここに放たれたらみんなを守り切るのは難しいから」


「なっ!!やはりあの魔法は、勇者の・・・・」


「あぁ、アイナの別邸で受けた時よりも遥かに強力だった。しかも勇者が放った場所も特定できなかったし。それに、近くにいた冒険者は巻き込まれ全滅だ」


 王国冒険者の全滅と聞いて、アイナの表情が曇る。


「さぁ、戻ろう」


 4人は頷き俺と一緒に街へと戻り、街に入るとアイナの先導でマリア達が待っている場所へと向かう。


「ここにいるのか?」


「そうですよ、ご主人さま」


「・・ミオ、本気か?」


 目の前には半分倒壊した家屋があり、どうやらここを隠れ家にしてマリア達が待っているらしい。


 ミオは笑顔で頷き俺の右腕を掴むと左腕をミリナが掴む。


「もう、ミオお姉ちゃんばかりズルいよ」


「にひひ〜」


「さぁ、ハルこっちだ」


 前を歩くアイナが振り向き口を開いた。


「あぁ、今行く」


「「 行きましょう、ご主人さま 」」


 ミオとミリナに引っ張られながら歩くと、ふと背中に真衣がくっつく感触を感じた。


「ハル・・無事で良かった。繋がりが無くなった時は物凄く不安だったんだからね・・」


 俺にだけ聞こえるように呟く真衣に俺は、定型文の答えしか返せなかった。


「ゴメンな、真衣・・」


「・・うん」


 そのまま真衣の表情を見ることができないまま、俺はマリア達が待つ場所へと向かって行ったのだった・・・・。



 

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