表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現代山賊。2  作者: 山狩楚歌
1/2

プロローグ


神は平等である。

神は平等であるがゆえ、

優秀な人間には才能を。

凡才には努力を。

能無しには発明の知恵を与える。



人間は自分の与えられたモノを周りと比較して立ち位置を認識する。

人間は神が与えし対価との結びつきを認識するようになると、

他の人間の土俵の陽溜りを浴びたくなる。


自分は才能が欲しいが優秀でなければ才能を与えてくれないから

優秀な奴を蹴落とすべく、批判の声を浴びせて左遷を仕向ける。


それでも1人分の陽溜りは1人しか入れないため半分の陽溜りと引き換えに半分の暗闇を背負う。

神は平等であるがゆえ、正しい人間のあり方の思想から、

大きいことから小さいことまで平等に現世での「間引き」を執行する。


懸賞金問題が解かれ讃えられてる裏では、飛行機が墜落する。


凶悪な殺人事件や交通事故の裏ではアーティストやコメディアンが動画再生数千万達成する。


若者を恫喝している老人には正月に餅をつまらせる。


学生時代いじめてた男には高速で勘違い逆走をさせる。


海で暗号の遺跡が見つかれば山賊が動く。その他も様々な平等があるが、


光を背負うとそこには平等のウエイトを闇として課してくる。


陰影を持ち初めて人間として成り立つため、光を浴びるだけの人生など存在しない。



神は平等である。

神は平等であるがゆえ、

優秀な人間には才能を。

凡才には努力を。

能無しには発明の知恵を与える。



しかし神は与えた才能を人間には公開しない。


それゆえ才能がどんなに遅咲きでも神は公表しない。

したがって、神が与えた才能の開花する方向へ向かっているかは知ることができない。


人間はその方角があってるのか探り探り日々を無駄に過ごしていく。

はじめはスタート地点から左右上下に人生を進めるが、そんな王道パターンでは人生は進んでいくはずもない。


徐々に分岐路に自ら立つようになり進路の方角を決断する。

文学に進む者、理系に進む者、芸術に進む者。


間違った方角だとしても進んでみるしか神から授かったものを確認する手段は無いのだ。



神は平等である。

神は平等であるがゆえ、

優秀な人間には才能を。

凡才には努力を。

能無しには発明の知恵を与える。



真逆に間違った才能を与える「死神」も存在する。


死神は平等ではない。平等の檻から飛び出す手段を人間に宿す。


必ずしも神が与えた才能に向かった方角の才能ではない。


死神が与える才能は、"抜け駆け"の才能や相手を陥れる才能である。


死神から授かった才能が開花すると、険しい進路に立ちはだかるものを他の人と対価交換できる。


だから開花すればだれかうってつけの人を探し出し自分の人生の進路の大木を他の人の進路の段差と入れ替える。

入れ替えた障害がまた入れ替わるのか登るのかはその人次第である。


しかし、進路の入れ替えを多くするとそれだけ多く死神が魂を奪っていく。


それが、人間に陰が生まれる第一歩だとも知らずに。

その陰が多くなればなるほど人間界での法律により処罰させる。


しかし、人間は多くの場合きっかけが無いと努力などしない。

そうすると初めは楽をしようと死神との契約をしてしまう性がある。



神は平等である。

神は平等であるがゆえ、

優秀な人間には才能を。

凡才には努力を。

能無しには発明の知恵を与える。




そんな時、東北のとある2人の大学生に「死神の角度」という本が届けられる。

その大学生は昨年「BANDITS」という出会い系サイトの悪巧みをしている組織を潰すための同好会を知り、

組織加入をした学生である。


BANDITSはネットの組織やデータ検索をするのに優れている。

大学生2人はBANDITSに「死神の角度」という本を相談しようか迷っていた。



死神の角度という本をペラペラとめくると

死神になるための手順や死神に捧げるためのものが色々書かれている。

暗号のようなものも書かれている。


出版社は不明。

著者も不明。


インターネットで探しても「死神の角度」という本は存在しない。

分かるのは分厚い表紙を紙魚が這っているという事だけ。


その本の事が分かる古本屋を探しながら物語は進行していく。



本当に死神なんて実在するの?

知りたきゃ祀られるモノを集めよ


死神になりたいかい?

なりたきゃその身を捧げよ



2人の大学生と魂の祭壇を取り囲む物語がまた始まる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ