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だらり異世界生活記  作者: 国後要
タカヤ1/2
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お風呂

 酔っぱらいにVer変えしたルミエを背負って家に帰宅。


 そこでオレが女になってる云々でひと悶着あったが、なに、気にする事は無い。

 しかし、魔王はホントに大丈夫だろうか?

 もう悪さは出来ないと思うが……。


「……まぁ、いいか」


 魔王が何したってオレはしらねー。

 あの調子じゃ、以前の力を取り戻すまでに千年以上かかるだろうしな。

 オレのすべきことは終えた。あとは次代の奴らがやるべきだ。


「さーて、ちゃっちゃと寝るか」


 特に用事があるわけじゃないが、ルミエより後に起きるのはつまらんしな。

 今の時刻は日が落ちて来た頃だが、早寝するのに越したことはない。


「よーし、じゃ、タカネん。風呂入って寝ようか」


「おう。で、ジル。なんでオレを引っ張って行く?」


「体洗ってあげるザンス」


「自分で洗えるんだが?」


「女の子の体はデリケートザンス。タカネン坊主に任せるなんて、とんでもない!」


「いやぁぁぁ、ジルに犯されるぅぅぅ!」


「人聞きの悪いこと言うなし」


 ドナドナドーナー、と引っ張られていく。

 ジルさん腕力パネェッス。女の子になったせいで、ステータス半減してんだよね、今のオレ。

 ジルに微妙に負けてるから、逆らっても逆らえない。


 ああ、こんなことなら風呂を増設しなきゃよかった……。

 女性が増えたからって、家に風呂場作ったんだよね。

 ちなみに、風呂場の増設は職人さんたちが一晩でやってくれました。


「そもそも女の子と風呂に入れるんだぜ? 喜べよ」


「いや、ジルだし……ねぇ?」


「ちょっと傷ついた。酷いわ酷いわ」


 これで秋穂さんとかだったら大喜びなんだがなぁ。

 今なら例え興奮してしまっても、勃つものはないし。


「しかし、タカネヤマがそう言うのは予測済み! 風呂場から、声が聞こえてくるのに気付いてるか?」


「なん……だと……!?」


 確かに、耳をすませば風呂場から声が……。

 これは……アリシアちゃんとシエルちゃんの声!

 ……それに混じってトモエさんの声までするだと!?


「ば、馬鹿な! いつの間に!」


「クックック……あちきは面白い事をするのに全力を賭ける女だぜ?」


「やだカッコイイ……」


 でも痺れたり憧れたりはしないわ。こいつマジでアホ。


「さて、それじゃあ、さっそく風呂にレッツゴーだ」


「おうともよ」


 もはや躊躇う事は無い。

 今のオレは女の子! 女の子たちと一緒に風呂に入って何が悪い!


 そこに理想郷があるのなら……オレは行く!






「この理想郷はちょっと酷い……」


「うわははは、女の子の裸が見れると思ったら大甘でござる」


 みんな水着着用だった。泣いた。

 あと、トモエさんマジぺったんこ、泣いた。


 ちなみにジルはセパレートタイプの水着。

 シエルちゃんはワンピースタイプの水着。

 アリシアちゃんはビキニタイプの水着。

 そしてレンはなぜかスクール水着である。

 トモエさんもワンピースタイプの水着だった。


 秋穂さん? ブラジル水着でトモエさんにボッシュートされてた。

 情操教育に悪いから、って。


 でもみんな可愛い。こういうのもいいね。


「ところでジル、オレの水着がスクール水着なのは何の嫌がらせだ?」


「だってぺったんこやん。スク水の方が似合うし」


 ああ、だからレンもスク水なのか……。

 シエルちゃんとアリシアちゃんは、ごく僅かだが膨らんでるのが分かるからな。


「うへへへ、最近の子は発育がいいねぇ。ぐへへへ」


「おっさん乙」


 確かに今の発言はオッサンだったわ。


 しかし、風呂で浮き輪って言うのも中々いいねえ。

 泳げるくらい広い風呂にしといてよかった。

 こうやってぷかぷか浮かんで、だらだらしてると中々楽しい。


「ターカヤちゃーん。体洗ってあげますよー?」


 む、シエルちゃん。


「うん、私も手伝ってあげる。隅々まで洗ってあげるね」


 うお、アリシアちゃん。


「逃げ場はないぞ、タカヤ」


 げえっ、レン! ジャーンジャーン。


「さあ、大人しくしろ! 体の隅々まで洗ってくれるわ!」


「いいいやぁぁぁぁぁ!」


「よっしゃあ、あちきも手伝うぜ!」


「やめろジルゥ! ぶぅっ飛ばすぞぉ!」


「僕も手伝ってあげるよー」


「ウワァァァァァァッ! やめろぉぉぉ!」


「なでなで」


 あっ、あっ……だ、駄目だ、トモエさんに頭を撫でられると力が……。


「ナデナデシテー。ファー……ブルスコ……ファー……」


「うるせぇ」


「モルスァ!」


 ジルがオレの喉仏にチョップをしやがった。

 クソッ、頭撫でられると和んじまう。


「なでなでされると弱いの?」


「や、やめろジル! ファ、ファー……ブルスコ……ファー……」


「キメェ」


「モルスァ!」


 自分でやっておいてチョップするんじゃねえよ。


「まぁ、とにかく全力でピッカピカにしてやろう!」


「ふっふっふー、最近はジルさんたちと一緒に遊んでばっかりでしたから、私たちの事を思い出させてあげましょー!」


「うん。最近は、剣の練習にも付き合いが悪かったし……」


「悪かった! 悪かったから許してぇぇぇ!」


「だーめ」


 くっ、だが、オレは負けはしないっ!


「ウワアアアア――――ッ!」


 シエルちゃんたちには勝てなかったよ……。






 みんなにピッカピカに洗い上げられた。ひどい。


「けど、何が悔しいって気持ちよかった自分が悔しい……」


 優しい手つきで洗われると、ふにゃん、となってしまうのだ。


「猫だから撫でられたりするのが好きになってるんじゃないですか?」


「ああ、なるほど……」


 でもその割には水は怖くないんだよな。

 中途半端に猫で、中途半端に人間なんだよなぁ。不思議なもんだ。


「ところでシエルちゃん、オレの尻尾なでなでするのやめて」


「えー……気持ちいいのに」


「オレも気持ちよくなっちゃうからやめて」


「気持ちよくなるならいいじゃないですかー。ぶーぶー」


「あっ、あっ、そ、そんなに強くしちゃらめぇ!」


「えいっ、えいっ」


「あっ、アーッ! うっ…………ふぅ」


 …………オレは正気に戻った!


「やれやれ、シエルちゃん。そんなに強く触るなんてひどいじゃないか」


「あ、ごめんなさい……痛かったですか?」


「いいのさ。でも、触るのはやめてね」


 今のオレなら何でも許せる気がしてきたぜ……。

 これは、間違いなく悟り……。


「オレは悟った……!」


「何をだ?」


「聞きたいかね、レン。それは世界の真理……尻尾をなでなでされると頭をなでなでされるより気持ちいいという事だ」


「ほう。どれどれ」


「ああーっ!」


「あ、レン、ずるい。私もタカヤのしっぽなでなでする」


「ヒョエーッ!」


「あーっ、私も! 私もタカヤさんの尻尾なでなでします!」


「アオオーッ!」





 みんなに寄って集ってフルボッコにされた。

 尻尾を撫でると言う方法でオレがフルボッコになるとは……。


「トモエさん、みんなが酷いんです。オレの事をらめぇにするんです」


「らめぇにするっていうのがよく分からないけど、みんなひどいね。よしよし」


「ふにょおう……」


 だめだ。撫でられるとぐにょんぐにょんになってしまう。


「ところでタカヤくん、男の子には戻るの?」


「え、ああ、はい。残念ながら……」


 トモエさんと結婚出来ないのは惜しいが、オレとて男の子である。

 自分の性別に対してこだわりくらいはある。

 かなり名残惜しいが、男には戻るつもりだ。


「そっか。ちょっと残念かな」


「オレも残念ですけどねー」


 オレが女になるって言うのにも色々と面倒ごとが付き纏うのだ。

 その面倒事を避けるためには、残念であっても男に戻るほかない。

 いちばんの理由は男に戻りたいと言うものだが、やはりそれもある。

 みんなに危険が及ばない為にはそれがいちばんなのだ。


「よーし、風呂あがったら男に戻るかー」


 性転換薬はあるしな。この体ともお別れだ、目一杯遊んでおこう。


「往くぞー! 喰らえー!」


 ばっしゃあー、と水を跳ね飛ばしてジルにぶつけてやる。


「はははー、やったなー。お返しだー!」


「ごふぅっ!」


 ジルが蹴って飛ばしてきた水の弾丸が腹部に命中して吹っ飛ばされる。

 クッ、なんて重い一撃だ。


「タ、タンマ。威力おかしい。めっちゃおなか痛い」


「悪い悪い、ちょっと威力ミスった」


 ちょっとってレベルか?


「今度はシエルちゃんだ。喰らえー」


「ひゃあっ。お返しです!」


「ギャアーッ! 耳がぁぁぁ!」


 耳を狙って水を飛ばすとか鬼か。


「ははは、それそれ」


「えいっ、えいっ」


 悶えてたらレンとアリシアちゃんまでオレに水をかけてくる。


「ぶわっ、ぐわわっ! 三人がかりとは卑怯なり! 正々堂々と戦うヨロシ!」


「勝てばいい!」


「汚ぇっ!」


 そこまで言い切るとは予想もしてなかったでござる。


「おのれ! 負けはせんぞ! 喰らえー!」


「ぬおおっ! やりおったな! 喰らえ!」


「えいっ、えいっ! てやあぁー!」


 ジルを除いたみんなで水かけ遊び。

 たまには、こうやって無邪気に遊ぶのもいいよね。

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