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だらり異世界生活記  作者: 国後要
婚姻届けは破れない
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メキシコに吹く熱風

 さて、話し合いも終わり、時刻は夜。

 既に夕食も食べ終え、それぞれが各々の時間が過ごしている。

 ちなみにルミエには客間を使ってもらってる。ジルも客間だ。

 しかし、ほんの数か月の間にオレの家の部屋全部埋まっちまったな……予想もしてなかった。


 さておき、今日の夜は何をするか……。

 それは簡単なこと!


「殺人タイムだぁ!」


「首捩じ切ってオモチャにしてやるぜぇ!」


 ずばり、処女厨の処刑である。

 でも処女厨って馬だし、むしろUMAだし、殺人って言うより殺馬タイムか。


「さて、そう言うわけでジルさん。この処女厨、どうしましょうか」


「馬刺し」


「寄生虫とかめっちゃ居そうじゃね?」


「仮にいなくても食ったら処女厨になりそう」


「なにそれこわい」


 精神汚染やらかす肉っていったいどんな肉だよ。


「でも処女厨になっても大丈夫じゃね? うちで膜残ってないの秋穂さんだけじゃん」


「そう言う生々しいこと言うのはやめなさい」


「メンゴメンゴ」


 さて、まずはこの処女厨に呪いを解かせなきゃいけないんだが。

 どうやって説得したものかな?


「えー、被告人。呪いを解く気はないのかね?」


『無い!』


「ブチ殺されても?」


『ワシを殺せばルミエの呪いは一生解けぬぞ。ぐわはははは』


 どうしてユニコーンがこんなに悪役っぽいのだろうか。


「じゃあ、軽く拷問して行こうか」


「そうだな。時間をかけるのもなんだし、全身の皮を剥いで塩水を摺り込むか」


「その次は凌遅刑に処そう」


「どんな拷問だっけ?」


「肉を少しずつ削ぐ! 削いだ肉はジャーキーにでもしよう」


「よし、それで行くか」


 さて、まずは飽和食塩水を用意しないとな。


「ジル、オレは塩水作ってくるから皮剥がしといて」


「皮剥ぎは任せろー、バリバリー」


『やめて!』


 ありゃ、拷問に処す前に音を上げちゃいましたよ、この馬。

 まぁ、呪い解ければなんでもいいんだけどね。

 動物虐待は趣味と違うし。


「じゃ、さっさと呪い解きなさい。オラの理性がちょっとでも残ってるうちに」


『ム、ムリじゃ! あの呪いはワシでも解けん!』


「は?」


『いやーそのー、なんちゅーか……放った本人でも解けぬ呪いって、けっこうあるよね……!』


 こいつマジでクズ。


「もう始末するのも嫌になって来た。アリシュテアに引き取ってもらおう」


「どうやって?」


「あー……ベントラベントラー!」


「UFO召喚かいな」


 まぁ、これじゃ無理だよなぁ……。


『ぬ、ぬぉぉっ!? や、やめてくれぇぇぇ!』


「えっ」


 なんかユニコーンが空に向かって浮かんで……。


『コイツは私が責任持って預かっておくのだー。タカヤくん、いろいろとごめんなのだー』


 ……まぁ、結果オーライかな。




 さて、日も変わって朝。

 台所では秋穂さんが朝食の準備をしている。

 エプロン姿で料理をしてる女の人の後姿って……なんかいいよね。


「ところで孝也さん」


「ん? なんです?」


「襲わないんですか?」


「襲いません」


 確かにエロマンガとかだったら襲いそうなシチュだけどね。

 エプロン姿の美少女が料理してたら、後ろからイタズラしたくなるもんね。

 でもしたら間違いなく酷いことになるもん。

 自分から言い出す辺り、その予感は間違いじゃない。


「なんつーか、秋穂さんは肉食系ですね」


「あら、ありがとうございます」


「別に褒めちゃいません」


 てーかもう、秋穂さんは肉食系とかってレベルじゃねーな。

 もうあれだ。餓狼系女子だ。

 ……なんかカッコイイかもしれない。


「対するオレは草食系男子でいいんだろうか?」


 性欲も何もかも封印しちゃってるから、草食系で間違いない……と思う。

 草食系に対する餓狼系女子か。

 どう考えても捕食されますね。


「いや待った。草食系男子は最早古い。ここは新手の増殖系男子というのはどうか」


 いつの間に現れたのかジルが謎の突っ込み。


「分身しろってか。出来なくはないが」


「じゃあ、仏門に帰依して僧職系男子に」


「この世界に仏教ねーよ」


 基本的にアリシュテア教一本だからな。

 一応、祖霊信仰みたいなものはあるようだが。

 東の国の方も、神道みたいなものはあったが仏教は無かった。


「ところでルミエは?」


「一応覗いて来たけど、卵がそろそろ孵りそうだから、まだ暖めてていいって言っておいた」


「へー」


 確かペガサス選んだんだっけ?

 しかし、卵から孵るペガサスって一体……。

 なんて考えていると、ドタドタとルミエがリビングに駈け込んで来た。


「う、生まれました! 生まれましたよ、お嬢様!」


「へー」


 反応薄っ。


「ほら、見てください! 可愛いペガサスです!」


 そういってルミエが手を差し出して、そこに乗っている小さいペガサスを見せてくる。

 うわー、ちっちぇー。手乗りペガサスじゃん。


「まぁ、一月もあれば普通の馬サイズに大きくなるよ。餌は普通に飼葉でよし。生まれたてではあっても、赤ん坊ではないし」


 卵生なだけあって、色々と無茶苦茶だな。


「そうですか! うわー、うわー! 名前はどうしましょう! ベレロポンなんてどうでしょうか!」


 それ人名やが。


「あ、もしよければ勇者様が名前をつけてくださいませんか! 勇者様に名前をいただければ、さぞや名誉なことでしょう!」


 え、オレに振るのかよ。名前ねぇ……オレ、ネーミングセンスないんだよね。


「そうだな……メキシコに吹く熱風という意味の、サンタナというのはどうかな」


「サンタナ……雄々しく勇壮な名ですね! ありがとうございます!」


 ……ジルさん、突っ込みは?


「タカヤ、アンドロイドに改造しようか? マジックアイテムでだがな!」


「いらねぇよ!」


 マジでペガサスの名前がサンタナになっちまったな……。

 まぁいいか。こっちの世界の人にとっては変な意味は無いんだし……。

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