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だらり異世界生活記  作者: 国後要
婚姻届けは破れない
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テラ生まれのTAKAYAさん

「え、ええと……そ、そうだ! なぜ勇者様は魔王を倒せたのか、その辺りの話を聞きたいのですが……」


 おっと、ルミエ選手、見事に話題変更を切り出してまいりました。

 これは見事な手ですね。なんてふざけつつ、オレは口を開く。


「ほら、オレって地球生まれだから。破ぁっ! ってやったら倒せた」


「なるほど、地球生まれで名前はタカヤ。テラ生まれのTさんと。テラ生まれってスゴイ」


 さすがはジル。一瞬で理解した。


「て、テラ? ああ、出身地域の事ですか……そのテラというのはどのような?」


「えーと……」


 どんな? って聞かれても色々と困るな。

 説明するにしても、いったいどこから説明すればいいやら。

 うーん……。


「例えば……そう、テラという所ではどのような教えが広まっているのですか? やはり女神アリシュテア様の教えが?」


「いや、神が七日で世界を創造した神話とかがいちばん有名かな」


 うん、あの宗教は一番信者が多いし。

 まずはその辺りのところから進めてくとするか。


「まず、創世記神話だと、一日目に神が、光あれ、と言ったら」


「夢の超特急が生まれた」


「そのひかりじゃねーから」


「光の国から鎧を纏った新たな戦士がやって来た」


「そのヒカリでもねーよ」


「光ファイバーを利用した高速通信が発明された」


「だからそれでもねーよ」


 見事なまでに話が脱線してくな、オイ。


「で、二日目に、水の中に大空あれ。水と水を分けよと言ったら」


「ボールは友達な人が生まれた。後のサッカーである」


「それ人間じゃねーか」


「暗黒ホラー団に対抗すべく作られた魔竜がコンバットフォースの面々と戦いに赴いた」


「それはロボットだ」


「すかてんの核弾頭が生まれた」


「それも人間じゃねーか」


 よくもまぁネタが出てくるな、ホントに。

 まぁいいや。続けてよう。


「三日目。天の下の水は一つ所に集まれ。乾いたところが現れよ。と言ったら」


「おまえはそこでかわいてゆけ、と言われた」


「シャガクシャア!」


「乾きものが生まれた。後の酒肴である」


「乾き、しか合ってねーじゃねーか」


 さすがにネタを持ち出しにくいみたいだな。まぁ続けるとするか。


「地は草を芽生えさせよ。種を持つ草と、それぞれの種を持つ実をつける果樹を地に芽生えさせよ。と言った」


「すると、鬼畜勇者が生まれあらゆるものに種付けをした」


「アイツにだって見境はあるだろ、いい加減にしろ」


 続きは言わせねぇよ! という訳で、続ける。


「天の大空に光る物があって、昼と夜を分け、季節のしるし、日や年のしるしとなれ。天の大空に光る物があって、地を照らせ。と言われた」


「すると太陽銃ガン・デル・ソルを手に闇の一族と戦う少年が生まれた」


「またマイナーなもん持ち出してきたな」


「するとジーパン刑事の最期の言葉が発せられた」


「それ最近の子供分かるか?」


 どんどんマイナーなものが出てきそうなので、続行。


「生き物が水の中に群がれ。鳥は地の上、天の大空の面を飛べ。と言った」


「すると、冥王が生まれ天を司るようになった」


「生き物はどうした」


「冥王がクローン技術を使って全てを産み出した」


 まさかの冥王創造神説。


「産めよ、増えよ、海の水に満ちよ。鳥は地の上に増えよ。と言った」


「繁殖を強要された。訴訟も辞さない、と生き物は怒り狂った」


「いや、増えなきゃ絶滅するだろ」


「プライバシーの侵害である。と鳥類たちは激怒した」


「やりたい放題だな、おい」


 好き勝手やりすぎだろ。主にジルが。


「え、ええと……あの、話がメチャクチャ過ぎてよく分からないのですが?」


「つまり七日で神様が世界を創造したって言う話」


「な、なるほど……私達の教えとは大きく異なる教えなのですね……勇者様はその教えに従っているのですか?」


「オレはフライングスパゲッティモンスター教徒だから」


「それパロディ宗教」


「なら仏教徒」


「念仏唱えてみんさい」


「なんみょーほーれんげーきょー」


「続きは?」


「知らん」


「仏教徒の癖に」


「じゃあ、神道でいいよもう」


「適当っすね、アニキ」


「こまけぇこたぁいいんだ」


 実際、オレは神は信じてるが、特定の神を信じてるわけじゃないからな。

 だから神道で構わんだろう。たぶん。


「そう言うジルは何教徒なんだ? 大抵みんなアリシュテア教徒だが」

 

「あたいはミトラ教徒」


「それもう滅んでる」


「ならココナッツ教」


「それも解体されてっから」


「じゃあマズダク教」


「だから滅んでるっつってんじゃねーか」


 どうして悉く滅んだ宗教の信者だと名乗るのか。


「じゃあもう、僕が新世界の神、いわゆるゴッドになる」


「ほほう。具体的にどうする?」


「まずは後光が差さないとだから、純白の雲を見下ろす遥かな空まで舞い上がる」


「青い地球が止まらず回るためにとことん戦うのか」


 でもなんでそれで後光が差すんだ?


「そうすれば、力を籠めればあっという間に後光が……」


「それ後光と違う」


「光ってるのは同じやん」


 いや、確かにその通りではあるんだが。


「というか、話が見事に脱線してんな」


「何を今更」


「自覚してんなら自重しろカス」


「うるせぇ童貞」


「童貞やで」


「童貞乙って言うと」


「どどど、童貞ちゃうわ!」


「リア充でしょうか。いいえ、童貞です」


 おあとがよろしいようで。なんて言うとでも思ったか。


「ええと、で、何の話だっけ?」


「タカヤはどうして魔王を倒せたのか。プロジェクトエェェェェックス」


「来た見た勝った」


「なるほど」


「え、お嬢様は今ので分かったんですか?」


「分かるわけねーだろ。アホか。一万回聞き直して百億年ロムれ」


 ひでぇ。


「まぁ、その辺りの事はそのうち話すさ。今はとりあえず……」


「とりあえず?」


「処女厨の処分について話そうか」


 なにを話したらいいのか分からんので、ユニコーンには犠牲になって貰うとしよう。

 という訳で、さっそく相談開始だ。

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