表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
だらり異世界生活記  作者: 国後要
婚礼潮流
64/128

トルノデス

 さて、迷宮入りになった事件だが、実を言うと最初から解決している。

 だって、あの人秋穂さんだし。それ以外に当てはまる人居ないし。

 そもそも、初っ端からスリーサイズ教えてくるような人は秋穂さんくらいしかいない。


「ペロッ、こ、これは……人妻!」


「今、何を舐めた?」


「別に何も舐めてないけど」


 ただ言ってみたかっただけだが、とんでもなくヤバいセリフのような気もする。

 人妻の味! って明らかに何か愛のある液体を舐めてるよね。


「ヤバイな、どうする……?」


「何がやばいんだ?」


「正直、次に夜這いされたら我慢出来そうにない。ちょっと婚姻届け書いてくる」


 綺麗なお姉さん……って同い年だけど、あんな美少女に迫られて拒否できる奴いねえだろ!

 居たらそいつはゲイかインポだ!


「理性を保て。私がついているぞ」


「でも、我慢する理由無いんだよね。ぶっちゃけお嫁さん欲しいです」


 オレももう18歳だ。自分の感覚ではまだまだ、ってとこなんだが、この世界では違う。

 ふつーに15歳くらいで結婚してるからなぁ。

 正直、18はかなり遅い結婚なんだよね。


「わ、私が居るだろう? 婚姻届けはまだだが、式は上げたのだし……」


「いや、この際だからはっきり言おう。童貞卒業したいです」


 オレだってオトコのコなのです。

 そーゆーことに興味があるのです。

 迫られたら、そのまましっぽりむふふと行ってしまうのです。

 オトートの仇を取るのです。いや、これはちげえ。


「わ、私ではだめなのか?」


「やめろ! 邪神を召喚するつもりか! ああ! 窓に! 窓に!」


「落ち着け! そんなものは幻覚だ!」


 ふぅ……危ないところだった。

 このままいけば、危うく邪神を召喚するところだった。


「けど、実際あれってどうなってんだろ」


「さあ……孝也の飲ませたエリクサーが妙な作用を引き起こしたとしか……」


 毒が解毒されて、寝てる間に急速に成長したって?

 そんなバナナ。

 真面目に言ってるとしたらそいつはとんでもないアボカドだ。


「成長が止まっていた間の成長が一気に来たって、その分の栄養素はどうなってんのさ? 骨延長の為のカルシウムは? 物理法則に喧嘩を売るのもいい加減にしろよ」


 まぁ、魔法とかその辺りの技術使ってるオレが言うこっちゃないけど。

 普通に物質創造とかやらかすしな。

 物質の創造って信じられないレベルのエネルギーが必要なはずだし。

 熱力学とか質量保存の法則とかは最初からゴミ箱の中だった。


「うん、何も問題なかった」


「それでいいのか?」


「それでいいのだ」


 だって真面目に考えたってわかんねーもん。

 そう言うわけで、秋穂さんの朝ごはんを楽しみにしてよう。

 と思っていると、実にいいタイミングで秋穂さんがお膳を手に現れる。


「朝ごはんが出来ましたよ」


「運ぶのを手伝いましょう」


「あ、私も手伝う」


「じゃあ、オレは……秋穂さん、これから毎朝オレに味噌汁を作ってください」


「さらっとプロポーズするな!」


「はい……よろこんで……」


「そして受けるな!」


 レンに向う脛を蹴っ飛ばされた。


「くっ……レ、レン……」


「なんだ?」


「……お父さんって呼んでいいんだぞ?」


「さようなら、孝也」


「って魔絶を抜くな! 軽い冗談だ!」


「言っていい冗談と悪い冗談がある!」


 むぅ、けっこう本気だったんだが。


「第一に、お前が母上と結婚したら、私が妾になる事すら出来なくなるではないか!」


 そう言えば、兄妹で結婚できないとかの他にも、母娘関係にある者を同時に娶る事は出来ない、って法律もあったっけ。

 でも……。


「どうして妾になること前提なんだ?」


「細かい事は気にするな!」


 ……細かいのか? まぁいいや。


「じゃあ、こうしましょう。レン、絶縁です。今後あなたの事を娘とは思いません。私はこれ以降、以前の姓である高原を名乗ります」


「なるほど! それなら問題は無い!」


 スゲエ屁理屈だけど、それが罷り通るんだろうな……。


「あれ? なんだか既に結婚する事になってないか?」


「何か問題があるのですか?」


「いや、こういうのってもうちょっと段取りを踏んでからじゃ……」


 半ばふざけてプロポーズはしたが、まさかそんなスピード結婚になるとは。

 ちなみにふざけが三割で、本気が六割だった。

 残り一割? すいません、それ来月からなんですよ。


「何か、問題があるのですか?」


「あの、秋穂さん、顔近いです」


「問題があるのですか?」


「秋穂さん、俺の腕に何やら柔らかいマシュマロのようなものが」


「当ててるんですよ?」


「あの、秋穂さん」


「はい」


「それは激しくか? それとも優しくか?」


「優しくお願いします……」


「うおおおおおっ!」


 オレは自分の部屋に秋穂さんを連れ込もうと、秋穂さんをお姫様抱っこした。

 そして、連れ込む前に立ち塞がるレンの気迫に土下座した。


「申し訳ありませんでした。青春が暴走し過ぎました」


「孝也、座敷牢にボロ屑のようになった外道が転がっているだろう」


「転がってますね」


「数分後の貴様の姿だ」


 なんと! 読めなかった、このタカヤの目をもってしても……海のタカヤ一生の不覚である。


「グエーッ!!」


 そして、オレは激しく折檻された。

秋穂さんがどうして成長したかって?

作者にだって、分からないことぐらい……ある……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ