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だらり異世界生活記  作者: 国後要
台所大往生編
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台所が死んだ! この人でなし!

 長い、長い月日が経った……具体的に言うと、二週間くらいだ。

 長くないかも知れないが気にするな。

 その最中に台所は二十回ほど滅んだ。

 

 一年間ろくすっぽ掃除してなかったので、大掃除を始めたらゴキブリが出没してレンが剣系スキルの【剛刃】で薙ぎ払っちゃったり。

 

 こっそりオレが料理を試みたら、台所が腐海の海に沈んで半分くらい溶けたり。ついでにオレも台所立ち入り禁止に。

 

 レンがテンプラーフライヤーを操縦してみたいとのことで乗せてやったら、台所に突っ込んで破壊したり。

 

 寝ぼけたシエルちゃんがボヤ騒ぎを起こして、オレが水系魔法で台所を完膚なきまでに洗い流したり。

 

 トモエさんから貰って来たドラゴンの肉を調理していたシエルちゃんが調理をミスって火炎袋を爆破。

 結果、台所が半壊したり。

 

 そんな感じで台所は滅びまくった。

 もう、台所を直すのはやめた方がいいような気すらしてきた。

 

「そう言うわけで、緊急対策会議を行う」


「そーですねー……台所が壊れすぎて、殆ど外食ですもんね……」

 

 料理出来る人が二人も居るのにね……。

 

「この家の台所は呪われているのではないか……?」


「その呪いの影響を過分に受けてるのはお前だと思うぞ」

 

「う、ううむ……」

 

 この中でいちばん台所を破壊しているのはレンだ。

 その次にシエルちゃん。

 そしてオレが三番目。

 アリシアちゃんは一回だけだ。

 

 まぁ、レンとシエルちゃんは台所の使用頻度が高いからぶっ壊す回数が多くても仕方ない。

 ……その点で言うと、頻度の少ないオレが何回も壊してるからオレがいちばん悪いのかも知れない。

 

「……まあ、気にするなよレン。オレは全然気にしてないからさ」


「あ、ああ。……なぜいきなり態度を変えた?」


「なに言ってるんだよ、レン。オレはいつだって優しいだろ?」


「……優しい?」


 なぜ本気で不思議そうにする。


「さて、話を戻すが、台所をどうするか? という所だ。何か案のある者は?」


 誰も手を上げない。

 試しにそーっと手を上げるフリをする。

 すると、それを見てレンも少しずつ手を上げようとする。

 そしてオレが手を下げると、神速で手を元に戻す。

 

 もう一度手を上げてみる。

 今度は最後まで。

 すると、レンも最後まで手を上げる。

 

 それを見たシエルちゃんも手を上げる。

 アリシアちゃんは自分以外のみんなが手を上げている事に気付くと慌てて自分も手を上げる。

 

 あれ、なにこれ面白い。

 

「……さて、じゃあ、真打は遅れて現れると言うし、ここはアリシアちゃんに聞いてみようか」


「え、ええっ!? で、でも……」


「もしかして、何も考えてなかったの?」


「え、あう、う……ご、ごめんなさい……」

 

 やっべ、なにこれかわいい。しかもおもしろい。

 

「ふむ……じゃあ、次はオレの次に手を上げたレンに聞いてみようか。レン、お前の意見は?」


「うむ……このまま諦めてしまってはどうだろうか……庭には井戸があるのだし、そこで煮炊きも出来るだろう……」

 

 確かに無理じゃないけどさ……。

 

「でもそれって根本的な解決になりませんよね?」


「まぁ、確かにそうだな……」

 

「こんなにオレとお前の間で意見の差があるとは思わなかった……!」

 

「な、ならばお前の考えというのは何なのだ? 言ってみろ!」

 

「ああ、簡単な事だ……」

 

 台所が容易く壊れるのは何故か?

 まぁ、過分にして台所に過剰火力が叩き込まれているからだ。

 ならば、それに耐え得る強度を持った台所にしてしまえばいい。

 

「台所魔改造計画! 金属部分全てをオリハルコンに変更し、木材部分を世界樹の木材に変更する!」


「台所に何億ゴルかける気だ……?」

 

「いや、ぶっちゃけ材料は持ってるんだよね」

 

 アイテムボックスからオリハルコンのインゴットを取り出して積み上げて行く。

 一つで大体三十キロくらいある。

 これが確か四百個くらいあったかな。十二トンか。

 

「まぁ、これだけあれば有り余るくらいだろうし、世界樹の木材も勿論ある。売るくらいある」

 

「……そんなにあるのか?」

 

「ああ、うちの暖炉の焚き木全部世界樹の木材にしてやろうか?」

 

「や、やめろ。高級すぎて怖い」

 

「そうか、そりゃすまんことをしたな」


「……すまんことをした?」


「焚き木取りに行くのがめんどいから、たびたび焚き木に使ってたわ」


「お、お前という奴はなんということを……!」

 

 いや、だってめんどくせえんだもん。

 世界樹の木材は冗談抜きで唸るほどあるし、あれって火付きが良いくせに長持ちするから便利なんだよね。

 

「世界樹の木材ってそんなにすごいものなんですか?」


「私も高いものだっていうことくらいしか知らないけど……」

 

「知らんのか!? 世界樹の木材はな……! ほんの一本で二百万ゴルはするのだぞ! そ、それをあろうことか焚き木にだと!?」


「だって唸るほどあるしな」

 

 アイテムボックスの中が無限にアイテムが入る便利仕様でよかったよ。

 そうじゃなかったら大変な事になってたろうな。

 だって、世界樹の木材は万単位で入ってるから……。


「お前はおかしい……!」


「うん、自覚してる」


 なんか百年に一度しか生えないとか言われてる、世界樹の新芽の葉、アイテムボックスに数百枚入ってるしな。

 ゲーム世界のアイテム持ち込んでるってのも色々と大変だわ。

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