表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
だらり異世界生活記  作者: 国後要
だらだらまったり編
23/128

ネコシエル

 武器を木刀に変えて、何度か試合。

 レンとは三度ほど試合をして、最後に二度ほどアリシアちゃんと試合をした。

 なかなか楽しかった。

 

 今はレンとアリシアちゃんの試合を見物してるところだ。

 アリシアちゃんも結構強くなったけど、レンには手も足も出てない。

 レンは相当強いからなー。オレの方が強いけど。

 

「お水飲みますか?」

 

「ん、もらう。ありがと」

 

 シエルちゃんがコップに入った水を持ってきてくれたので、ありがたくいただく。

 うん、こういうのっていいなぁ。

 家族っていいなぁ。妹が居たらこんな感じだったのかな。

 

「うんうん……よしよし」

 

「あの、なんで頭撫でるんですか?」


「シエルちゃんはいい子だなぁ、と思って」

 

 撫でりこ撫でりこ。本当にいい子だ。

 いい子にはよしよししてあげないといかんでしょう。

 だからオレは撫でるのだ。

 シエルちゃんの髪、柔らかくて気持ちいいな。

 

「えへへ、じゃあ、私もタカヤさんのことなでなでしてあげますね」

 

「え? なんで?」


「だって、私のことを身請けしてくれたいい人です。だからなでなでします」

 

 そう言うと、シエルちゃんがオレの頭をなでなで。

 ちょっと恥ずかしいけど和む。

 これで膝の上に猫でも居たらいいのに。

 なんて思ってると、オレの頭を撫でるのを切り上げたシエルちゃんが膝の上に座る。

 

「お邪魔しまーす。タカヤさんのおひざあったかいです。んー、ごくらくごくらく、です!」


「おや、でっかい猫だな。よしよし、顎の下なでてやろう」


「あう、くすぐったいです。にゃーにゃー」

 

「おお、この猫は甘えん坊だな」

 

 ふざけつつもシエルちゃんとじゃれ合う。

 あー、ほんと、和むなー。

 

 

 

 アリシアちゃんとレンの練習を眺めつつシエルちゃんとじゃれ合っていると、いつの間にか昼時に。

 そろそろ昼ごはんでも食べに行こうか、などと話し合っていたところで、来客が。

 

「僕、参上」

 

 トモエさんだった。来客と言っても、いつの間にかリビングに入って来てたんだけど。

 

「トモエさん、この家、出迎えられずに入ると警報鳴るようになってるんですけど」

 

「ああ、その魔法なら解除して入って来たよ。かけ直しておいたから安心して」

 

 平然ととんでもない真似するなこの人は……。

 

「で、何か用ですか?」


「シエルちゃんの様子を見に来ただけだよ」


「そうですか。はい、猫シエルちゃんです」


 膝の上のシエルちゃんを抱き上げて差し出す。

 

「にゃ、にゃー」


 ノリがいいな。


「おー、可愛い可愛い。にゃーにゃー」

 

 どうやらシエルちゃんの可愛さを分かってくれたようだ。

 そして猫の真似をするトモエさんも可愛い。

 二人纏めてオレの嫁に来い。いや、やっぱトモエさんだけで。

 

「おっと、そうそう。これ、お昼ごはんの差し入れ。サンドイッチだよ」


 と、トモエさんが持っていた籠を差し出す。ずっしりと重い。結構入ってるっぽい。


「お、ありがとうございます。おいくらです?」


「ん、ただでいいよ。台所壊しちゃったんでしょ? シエルちゃんに聞いたよ」


 うわー、いい人だ。


「どうもありがとうございます」

 

「僕もあの虫は苦手だしね。まぁ、うちの店では出ないけど」


「へー、どうやってるんですか?」


「魔法で根絶やした」


「わあ、すごい力技」

 

「って言っても、お店にゴキブリが入れないように結界を張っただけだけどね。簡単だし、教えてあげようか?」

 

「ぜひとも」

 

 あの虫だけは苦手なんだ。

 まぁ、Gに限らず、バッタとかセミとかもぜんぜんダメだけど。

 クモは全然平気なんだけどなー。デカいクモはダメだけど。

 ていうか、昆虫全般ダメだな! 情けないな、オレ!

 

 まぁ、そう言うわけで、ゴキブリに限らず虫全般に効く結界を教えて貰った。

 さっそく結界を発動して、適当に魔力の宿ってる宝石で結界を維持。これでよし。

 

「これで虫とはサヨナラバイバイ!」


「家の中にいる虫が出て行かない限り、虫は出てくるけどね」

 

「オーマイゴッド!」

 

 誰かバルサン的な殺虫剤を頼む。

 虫の嫌いな煙を出す香木とか売ってないかな?

 

「まぁ、水回りの掃除をちゃんとしてればいずれ居なくなるよ。ゴキブリも水を飲めないと死んじゃうからね」


「そうですか……掃除ちゃんとしないとな……」

 

 水回りって言うと台所回りか。今朝根絶やしたから、掃除は明日からだな。

 

「じゃ、僕帰るね。あ、結婚式には呼んでね」

 

「それは早くても数年後ですね」


「え? レンちゃんと結婚するんでしょ?」


「なんで知ってる?」

 

「レンちゃんが自慢げに教えてくれたよ?」

 

「レェェェェェンッ! そこに直れ! 介錯してやるから腹を切れ!」

 

 しかし、既に逃げ出していた! どこに逃げた!

 

「クソッ、あいつ、戻ってきたらとっちめてやる」


「あはは、レンちゃんも女の子なんだから優しくしてあげるんだよ」


「そりゃ分かってますけどね」

 

 ちょっと前まで男だと思ってたけど、女の子だとは分かってる。

 だからそれなりに気遣って優しくしてる。

 もしもレンが男だったら、昨日はリビングのソファで寝かせてたしな。

 しかし、それとこれとは話が別だ。拳骨してやる。

 ロリコン野郎だって噂になったらどうしてくれんだ。

 ……まだ手遅れじゃないって信じたいんだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ