表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
だらり異世界生活記  作者: 国後要
そろそろ章タイトルが思いつかなくなってきた編
122/128

サタンと面白いプレイをプレイしようとシンキング

 いつものようにだらだらしていたところで、ふとある事を思いつく。

 そして、魔王を呼び出す。


「ヴィレッター、ヴィレッター?」


 台所にいると思ったら居ない。何処にいるんだろうか。

 そう思ったところで、ヴィレッタこと魔王がリビングに入ってくる。

 お仕着せのメイド服が中々似合ってる。


「何用だ、勇者」


「ああ、ちょっと聞きたいんだけど、お前って娘とか居ないの?」


「おらんわそんなもの」


 だよなぁ。まぁ、ジルに代役をしてもらうか。


「それで、いきなり何なのだ?」


「いや、魔王が居るんだから、ちょっとは魔王らしいことをやらせてやろうと思ってな」


 そう言いつつ、トモエさんに膝枕してもらっているタカネを連れて行く。

 というか、この人たちなんでナチュラルにうちでくつろいでるんですかね。


「んー? なんだよ、タカヤ。あたしをどうするつもりだ」


「いや、魔王なんだから子供役が居ないとダメだろ?」


「なるほどな」


 さすがは元オレの分身、以心伝心だぜ。

 というわけで、ジルに協力を頼み、ルミエにサンタナを借りて、適当な街道に移動する。


 そして、声色を変えて喋り出す。


「風のように馬を駆り」


「ヒヒーンッ!」


 と、そこでペガサスから猛烈な抗議。


「あ、馬扱いは嫌なんだね。ごめんね」


 でも翼生えてる以外は馬じゃねーか。

 とは思いつつも、言ったら振り落とされそうなので言わずに訂正する。


「ええと、風のように天馬たるペガサスを駆り、駆け往く者あり。腕に童をしっかと掻き懐けり」


 よし、後は普通に喋ればいい。


「おお、坊や。なぜ顔を隠す」


「あたしは女だ」


「おお、娘よ。なぜ顔を隠す」


「ダディにはサタンがノットキャントシーなのか。クラウンをプットして、コートをウェアしているよ」


 なんだこのウゼェ息子は。


「坊や」


「だからアイムはウーマンだってセイしてるだろ」


「娘よ、それはただの霧だ」


 と、そこで魔王のセリフになる。

 魔王にはちゃんとカンペを渡してあるからな。

 と、ペガサスの横を並走している魔王を見やる。


「はぁっ、はぁっ、はぁっ……! か、かわいい、娘よっ、はあっ、はあっ……! おいで、よっ、おもしろぐわああぁぁぁぁっ!」


「ああっ! 魔王が転んだ!」


「というかランしてホースに追いつけってインポッシブル」


 まぁ、確かにな。このペガサス、時速100キロくらい出てる感じするし。

 幾ら肉体強化魔法使っても、今の魔王の魔力じゃ全力で走っても追いつくのが精いっぱいだろう。


「しょうがねぇな。戻るか」


「もうちょっとサタンのパワーが回復してからプレイしよう」


 そうだな、と思ったところで、魔王の娘役を頼んだジルが姿を現す。


「喰らえ!」


 と、ジルがアイテムボックスから取り出した剣を投げつけて来た。

 それを咄嗟に取りだした剣で弾き飛ばし、ペガサスを静止させる。


「何をする!」


「我が父が倒れようとも、此度は娘たる私が相手をしよう! 勇者よ!」


 魔王の娘ってそんな役割だったか?

 そもそも、魔王ってそう言う話だったっけ?


「クックック……アイムのダディはヒーローなるぞ! ユウ如きリトルなレディがマイのダディにウィン出来るとシンクするなよ!」


 タカネがなんかノリノリになってるんですが。口調は相変わらずウザイが。

 というかお前、威勢よく啖呵吐いた割には他力本願だな。


「それでも私は戦わなくてはならない! 我が父の誇りと名誉に懸けて!」


「ならばノウするがいい! マイがダディのパワーを!」


 どこまでいっても他力本願だな。

 それ虎の威を借る狐って言うんだぜ?


「往くぞ勇者よ! 我が剣の力、受けるがいい!」


 と、ジルが取りだした剣を振るうと、ビームが飛び出す。

 真っ黒なビームだ。まぁ、ビームが飛び出す剣って案外ありがちだしな。

 さておき、そのビームをペガサスを巧みに操って回避する。


「くっ、闇の力を秘めた聖剣だと……!?」


 オレもなんだかんだとノリノリになってる。


「これこそ闇の聖剣! 勇者よ、光の聖剣を担えぬ貴様に勝ち目は無いぞ!」


「舐めるな! 例え剣など無くとも、私にはこの天馬サンタナが居る! 貴様には負けはしない!」


「ならば抗うがいい! 勇者よ!」


「往くぞ! 喰らえ! 勇者ビーム! うおっ、マジで出た!」


 全身に気合いを篭めてなんか発射しようとしたら、全身からビームが出た。

 そのビームと、ジルが剣から放ったビームが相殺し合う。


「くっ、ふざけた技の割にはなんと強力な!」


 よし、他にも色々と試してみるか。


「必殺! メンチビーム! 出た!」


 眼からビームを発射してジルに麻痺攻撃。

 ただ、ジルはそう言った状態異常を無効化するタリスマンをつけているので、なんの意味も無い。


「ギャリック砲ー! よっしゃ出せた!」


「ならこっちはかめはめ波ー! うわっ、本当に出た!」


 と、そんな感じで技を打ち合って遊び続ける。

 そんな事をやってると、途中で転んで離脱してしまった魔王が追いついて来た。


 とりあえず、いったん遊ぶのを誅しする。


「は、はぁ、はぁ……む、娘よ。おもしろい……」


 あ、まだ続けるんだ。


「ダディ、ダディ! サタンがアイムにセイしているよ! サタンがアイムをキッドナッピングしようとする!」


「は、はぁ? 何を言っておるのだお主は」


「サタンがアイムにセイ! ダディ! ダディ!」


「マイドーターよ、ザッツはリーフがウィンドにシンギングしているだけだ」


「勇者よ、お主、何を言って……」


「ダディ! ノットキャンシーなの! あのウッドにサタンズドーターがハイドしているよ!」


「プリティガールよ、ミーと綺麗なフラワーを摘みにゴーしよう。一緒にプレイしよう」


「マイドーターよ、ザッツはオールド木がウィンドにシェイクしているだけだ」


「な、なんなのだ貴様らは……」


 と、魔王が怯え始めたところでやめにする。


「まぁ、ジョークはここらへんでストップしよう。ホームにバックして、ランチをイートしようとシンキング」


「それはナイスなシンキング。ミーもストマックがエンプティ。ストマックとバックがスティックしそう」


「アイムもグッドなシンキングだとシンキング。ホームに帰ってライスをイート。サタンもトゥギャザーでバックホームしよう」


「わけがわからん!」


 と、最後まで魔王を弄り続けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ