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肉。肉が食べられる~~~!(旦那様と弦さんの苦労)

鷹くんと新婚旅行に帰って来たときから私の体調がおかしいかったから一応、お医者さんに見てもらった。すると「懐妊」と言われ、それを鷹くんや萩さんに伝えたところ凄い騒ぎとなった。

確かに鷹くんの後取りができたんだけどね。

私以上にベイビーで盛り上がっている。

特に萩さんは凄い!多分、自分が子守をする勢い。ついでに華ちゃんも目出度い。目出度いと言って萩さんと2人でいろいろと考えている様子。

当の私達は2人を見て、こんなに大騒ぎになるなんて予想もしてなかったの。


今、私は妊娠3ヶ月。少し悪阻も始まって毎日、気持ちが悪い。そして眠い。

食べ物も変わってきたみたいでこの世界の食べ物では食べたい物はない。

魚は生臭いしダメ。キュウリなどの瓜科は青臭くてダメ。ご飯は匂いがダメ。

でもこの世界は季節の野菜しかない。夏に冬ミカンが食べたくなるようなもので無いものが食べたい。

この世界の妊婦さんは如何しているのだろう?

それに、塩分を取りすぎると体中、浮腫むし。味噌も塩分が高い。

胡椒やマヨネーズもないし世界。肉が食べたいけれどビーフはなし。

「凛。何か食べたいものはあるか?」


「ある!!肉が食べたい!!」


「・・・・・肉か。だが、肉・・・」


「良いのよ。無理だと分かっているから。」


肉か・・・凛は肉が食したいと言う。肉・・・・・

凛は以前、肉と言うと「牛」だと言った。牛など食せるわけがない。

凛は寝言でも「肉。肉」と言っている。余程、肉が食したいのだろう。

俺の凛には食させたい。だが、牛は無理なのだ。

俺は弦に相談をした。


「弦。凛のことで相談があるのだ。」


「はい。何でございましょう。」


「凛は肉が食したいと言っている。多分、お前のところにも凛から言ってくるだろう。そこでだ!肉と言えば何がある?」


「肉で御座いますか・・・・・・鶏の肉はどうでございましょうか?」


「鶏なぁ・・・・・・凛は鶏のことを『かしわ』と言ってあれは肉であって肉ではないらしい。」


「肉であって肉ではない?・・・・では、どのような物を肉なのでしょうか?」


「それが分からぬからお前に聞いている。肉・・・・他に何か同じような物はないのか?」


「・・・・・!旦那様!ありました!!『ウサギ』はどうでございましょう?」


「ウサギか・・・お前はウサギを食したことはあるのか?」


「無いで御座います!!」


「俺もない。・・・・・だが、この際仕方がない。弦。ウサギを準備してくれ。」


「・・・・・旦那様。本当に北の方様はウサギを食べられるのでしょうか?」


「この際だ!凛には何の肉かと言われても、絶対言うな!絶対、教えてはならぬ。良いな!」


「分かりました。では早速、買って来ます。ところで、旦那様。ウサギは何所に売っているので御座いますか?」


「・・・・知らぬ。ウサギなど売っているのを見たことがない。山に行って捕まえたら良いのではないのか?」


「そう致します。それから武も一緒に行きます。」


「そうしてくれ。弦、ウサギは数匹捕まえて来い。凛はいつ食したいと言うか分からぬからな。くれぐれも凛には内緒だぞ!武にも伝えよ!良いな!」


「承知致しました。」


弦、武。無理な事を頼んで悪い。

だが、これも凛の為だ。


数日後、弦と武は山でウサギを捕まえてきた。それも五匹。

一匹は凛が食してもあと四匹はいる。

庭の端にでもウサギを飼えば良い。

・・・・ウサギか。このようなか弱い小さき物を凛はよく食したいと思うものだ。

信じられん!


北の方様は今、お目出度いことに御懐妊された。

でも、悪阻もあるそうだ。そして、北の方様は「肉」が食べたいと申されたようで旦那様が私に相談に来られた。でも、鶏は肉であって肉でないと北の方様は仰ったようで。

はたして「肉」など、どのような物があるのか私は考えた。

そして、昔の方が「ウサギ」を食べられていたと書いてあった書物を読んだことを思い出して、その事を旦那様にお話しをした。旦那様は「では、直ぐにウサギを準備せよ。」と申された。

そして、私は武と2人で近くの山で野ウサギを五匹捕まえた。

ウサギを捕まえることなど初体験。山では坂道で足を滑らせて傷を作ること多数。

武などはウサギを追いかけて、もう少しで崖から落ちかけたこと数回。

ですが、私達は北の方様のお喜びされる御顔を思い出して必死に捕まえた。

その中の一匹を調理して北の方様にお出ししたら北の方様は満面の笑顔で「美味しい!」と仰って下さった!私と武が苦労してウサギを捕まえたことが北の方様のお役に立ったと思うと嬉しい。

そうそう、あとの四匹は庭の隅で私と武が責任を持って飼っている。

時折、北の方様は「可愛い~~!ウサちゃん。」と言って抱かれることもあるが、私は「このウサギをあなた様が食されます。」とは死んでも言えない!

だから、北の方様が「この肉は何?」と聞かれたら旦那様からお聞き致しました通り「特別の肉」とお伝えする事にいたします。

だけど、今、このウサギも屋敷の者達には北の方様がよく仰っておられる『癒し』になっております。

それから、北の方様が「肉」と仰るたびに山に行き野ウサギを捕まえに行っています。

勿論、武と一緒に。


弦と武が苦労して捕まえたウサギを食した凛は「美味しかったわ!」と目を輝かせて俺に話してくれた。

俺にはウサギなどは食せない!やはり、凛は未来人だからだろうか?

何でも食するように思う。いったい、凛の世界では何時もどのよな物を食するのだ?

だが、凛のことだ。いつ「牛」を食したいと言われるかと思うとヒヤヒヤする。


俺は凛に「何が食べたい?」とは聞かないでおこう。

なぜなら、凛はどのような物が食べたいのか聞くのが恐ろしい。

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