表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/13

歌、歌ってどんだけ価値があるの?

私は焦っています。

鷹くんと参内した時に上司に言われた「歌会」本当に胃が痛い。

私の歌っていい加減だし。お話になりませんよ。

今までだって散々、笑われてきたのに鷹くんはまた、私に恥を掻かせるつもりなのか?

きっと、あの上司のことだ。何が何でも参内行きだろうな~~。

きっと、鷹くんとその友達とみんなで特訓なんだわ。多分。

頭が痛いし異も痛い。

本当に、この世界って「歌」でその人の価値が分かるらしいけど現代人の私には分からん!

はっきり言って迷惑な話し。

昔の人って教養も必要だったけど、現代人の私は生活力の方が大事な気がする。

なんせ、何時の時代も平民あっての生活。

今の帝(天皇)さんって結構な人だと思うのよね。それに暢気な気もするわ。

現代とは大違い!だから、武士の世の中になって行くのよね。

そうそう、歌!

今日の午後から皆さんが揃う。私の勉強会って言う名目で。

一番乗りは友くん。


「また、これは、これは凛殿。相変わらずお綺麗でいらっしゃる。」


「いらっしゃい!友くん、相変わらず口が減らないわよね。ところで楓ちゃんは元気?」


「楓は元気ですよ。何時も凛殿の事を話していますが。」


「そう。ところで今日は宜しくね!」


「はい。私も楽しみにしていたのですよ。実は。フフフフフ・・・・」


本当にイヤな感じ。まぁ、楓ちゃんが良かったんだから私には関係ないけど。

そして、康くんと咲ちゃんも来てくれました。


「凛ちゃん。また、大変なことになったのですね。わたくし、康紀さまから聞きましたわよ。」


「そうなの。咲ちゃん、助けてほしいわ!」


「大丈夫で御座いますわ!凛ちゃんなら楽にクリ・・出来ますわよ。ホホホホホ・・・」


「そうですとも!凛殿の読まれる歌は中々興味深いものがあります。」


「・・・・友くん、私の歌が興味深いと?」


「・・・・・凛。もう良いではないか!皆、忙しいところを集まって来てくれているのだから始めよう。」


「ねえ、鷹くん。どんな歌を読んだら良いの?」


「そうだな~~~・・・」


「凛殿。それは旅に行かれた歌が良いと思いますが。」


「康くん・・・・そのほうが良い?」


「凛ちゃん。わたくしも康紀さまと同じですわ。上司様は多分、旅の様子を伺いたいのではないでしょうか?」


「そうだ!俺もそう思うぞ。凛殿、旅は如何であったのですか?」


「・・・・・・楽しかった。キャ~~!!恥ずかしいわぁ~~~!ねえ、鷹くん。」


「・・・・・・・・(ポッ!)」


「・・・・・・・??・・」(全員)


「・・・・まぁ、楽しかったのなら尚更、その時のことを読んだら如何か?」


「友くん!そんな簡単に言わないでよ!歌にするのは難しいんだからね!」


「・・・?何故。難しいのですか?」


「・・・・・・・まぁ、良いじゃない!」


「凛ちゃん。その屋敷の周りを散策されたのですか?」


「うん。したよ。良かった。竹林でしょう、小川でしょう、山の景色でしょう。沢山あったのよね。」


「では、その景色の事を歌にされたら如何か?」


「・・・・・・・!康くん。そうよね~~~!!了解!」


「りょ、りょう・・・・?」(友親。康紀)


私は北山の事を思い出したんだけど、何が一番、思い出になったんだった?

竹林は立派だったなぁ~~。それと、直ぐ手に届きそうな山でしょう。う~~~ん・・・


「凛。そんなに考え込むな!普通で良いのだから。お前が感じた事を読めば良い。」


「じゃあ、竹林で行くわ!」


「凛殿。竹林などと珍しいものですねえ。どの様な歌になるのか。(ニヤニヤ)」


「友くん!良いでしょう!私の歌なんだから。(フン!)」


(凛。やはり、未来が恋しいのか!)


(凛殿。やはり月に帰りたいのであろうか?)


(凛ちゃんって竹林でどんな歌が作れるのかしら。まだ、山とか川の方が簡単なのに。)


「ところで、ねえ、誰か山でも川でも良いから私に『例』を言ってみて!」


「では、私から。『日が落ちてまで 鳴く山鳥 明日もまた』どうですか?」


「やっぱり、康くんの歌だわね。優等生だわ。」


「では、俺『月欠けて 今宵も静かな 寄り添う我等』どうですか?」


「・・・・・友くんのスケベ!!」


「では、凛殿。読んで頂けるかな?」


「・・・・友親も凛もそうムキになるな。」


「・・・・じゃあ、私!『竹林を見て思ひ出す 麻呂の姿 チンチクリン』」


「プッ!ホホホホホ・・・・凛ちゃんったら~~~もう、イヤですわ~~~!」


「・・・・・?・・・・・」(友親。康紀。鷹明)


「凛。チンチクリンとは?」


「チンチクリンはチンチクリンよ。鷹くんは分かるでしょう~~。咲ちゃんは分かったんだから。」


「友親、康紀・・・分かったか?」


「いや。分からぬ。」


「・・・・・凛殿。歌は皆に分からないといけない。あなたの価値が下がりますぞ。」


「価値って何よ?歌でその人の価値が決まるわけ!信じられないわ~~!」


「凛殿。月の世界は知らぬが、この世界は『歌』が全てなのです。あなたも鷹明に教えて頂いたら如何だろう。」


「まぁ、まぁ。友親様も大人げないですわよ。凛ちゃんは一生懸命に作られたのですから、わたくしは良いと思いますわ。この歌は。これで、上司様もお喜びになられます。」


「そう!さすが、咲ちゃんだわ!これで、今日のレクチャーは終わり!」

良かった~~!咲ちゃんも私が作った歌を褒めてくれたんだから、これでバッチリだわ。


凛ちゃんって・・・・まぁ、あの上司でも意味が分からないでしょうね。凛ちゃんの歌を聞いて、あの上司はどうこたえるでしょうね。私もその場面を見たいですわ。ホホホホ・・・・・


その後、殿方達の会話で。

なぁ、鷹明。先ほどの凛殿が読まれた『チンチクリン』とはどのような事だ?(康紀)


そうだ!俺も聞きたい!やはり月の言葉か?それと、レク・・・レクなんとかと言う言葉も。

だが、咲子殿は分かっていたぞ。『チンチクリン』が。そして笑われていた。

何故、咲子殿は月の言葉が理解できるのだ?(友親)


知らぬ!

俺にも分からん!咲子殿は何時も凛といるからだろう!咲子殿も凛の言葉を教えて頂いておられるのではないのか?(鷹明)


そのようなものなのか!(鷹明。友親。康紀)


そうだ!あの『麻呂』とは?(友親。康紀)


『麻呂』・・・・・アレは上司のことだ。だが、内緒だぞ!お前達。


コクコク(友親。康紀が首を縦に振る)


よし!解散だ!(鷹明)


『解散』って何だ?康紀、知っているか?


知らん!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ