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メン地下アイドル! めろらぶ!  作者: にゃんたろ


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17/21

とーまの暴露

「気持ち悪いって言うのは分かってるんだ。ただこうなった以上、説明させてほしい」


 そう言ってとーまは先日あった自慰の件、そこでらきへの気持ちを明かしたことを素直に打ち明けた。

 らきの顔が白くなっていく。


「本当はマネージャーは俺のこと気持ち悪いと思ったのかもしれない。だが俺を傷つけまいとそう言って出て行ったのかもしれない。もしくは俺が私情を挟んでいることに嫌気が差した可能性もある。仕事を甘く見ていたと見限られたのかもしれない」


 重苦しい独白にその場が静まった。


「そんなわけねぇだろ!」


 極めて明るく、笑い飛ばすようにゆきとが言った。


「そんなこと言ったら俺とみやだって……」

「どうでもいい」


 そんなゆきとを遮ったのはらきだった。

 らきは白くなった顔をゆっくりと上げた。目の下には濃いクマができており、今にも吐くのではないかと思うほどに蒼白だった。


「この際誰がどんな感情を持っていようとどうでもいい。とーまが俺のことを好き? 俺の衣装でオナニーしてた?」

「……すまない、気持ち悪いよな」

「ああ。きめぇよ。心底きめぇよ。仕事に私情を持ち込むその意識の低さがきめぇよ」


 らきの声はいたって冷静だった。淡々としていて冷たく、低く、空気を凍らせた。


「俺は誰かの好きを否定するつもりはねえよ。別にお前が俺のことを好きなのはなんとも思わねえ。ただ仕事とプライベートを混ぜて空気を乱すのは辞めろ」

「……本当に悪かった」

「……どいつもこいつもここまで中途半端だとは思ってなかった。武道館へ行きたいって本気で思ってたのは俺だけかよ」


 ガシガシと頭をかくらき。


「それは違うわ。アタシたちだって」

「じゃあ恋愛に現を抜かしてねぇでどうやったら売れるか考えろよ」

「っ! 考えてるだろ!」


 ゆきとが食って掛かる。


「だったらなんで未だに箱は埋まらない? なんで二度もマネージャーが早期退職してる?」

「それは俺たちだけの問題じゃねえだろ!」

「そういう他責してる時点で終わってんだよ」

「あぁ? じゃあてめぇも同じじゃねえかよ」

「そうだよ。だから俺は今日でこんなグループ抜ける。俺は俺一人で武道館に行く」


 そういうとらきは床に置いていたカバンを掴んだ。


「じゃあな」

「おい! 待てよ!」


 叫ぶゆきとの声には振り返らない。

 だが一瞬扉の前でらきは足を止めた。そして何かを言いかけた。しかしそれは言い切る前にぐっと飲みこみ、出て行ってしまう。

 バタンと大きな音を立ててレッスンルームの扉は閉ざされてしまった。

 その背中を見つめ、重苦しい空気が室内を包み込む。


「俺のせいだ」


 そう自分を責めるとーまの声にくおんが立ち上がりかけた。けれど何かを思い直したように座りなおす。

結局否定する答えはどこからも上がってこなかった。


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