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メン地下アイドル! めろらぶ!  作者: にゃんたろ


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15/19

らきの想い

「じゃあお前は、俺が武道館に行くって言ったのを密かに笑ってたのか? できるわけねえって心の底では嘲笑ってたのかよ?」


 怒りで俯くらきに、みちるは否定出来なかった。決して嘲笑っていたつもりはないが、少なくとも肯定する気持ちや応援する気持ちはなかった気がする。


「俺はお前を信じてた。頼りないと最初は思ったけど、お前の考える戦略は目を見張るものがあったし、実際効果もあった。だから信じてもいいかもしれない、一歩進めたって思ってたよ。けど俺がそう思ってた間にまさか、お前自身できるわけないって嘲笑ってたなんてな」


 もはや冷笑を浮かべていた。

 みちるはそんな彼を直視することはできなかった。否定したい気持ちもあった。だがこれまでの自分を振り返れば否定する余地などない。

 ただ黙ってらきの言葉を受け止めることしかできない。


「もういい。そんな中途半端な奴にマネジメントなんかして欲しくねえよ。こっちから願い下げだ。さっさと辞めちまえよ。足手まといだ」


 そういうとらきはレッスンルームの方へと行ってしまった。

 バタンと大きな音が響く。

 みちるは当然その背中を追いかけることも、弁明する余地もない。


「これが君が出した答えだ」


 アズマが先に口を開いた。


「だけどまだ撤回の余地はある。少し時間をあげよう。これはまだ正式には受理しない」


 彼は手の中にある退職届をひらひらと揺らした。


「少しだけ休みを取ると良い。そしてゆっくり考えなさい。また改めて君の意向を聞こう」


 そしてアズマはその退職届を机の引き出しにそっと閉まった。

 みちるの中で答えが変わることはないと思っていた。だけど何故かこの時、それをはっきりと言えなかった。受理してもらって問題ないと口にできなかった。


 結局みちるは何も言えないまま、頭を下げた。

 それから重い足取りで事務所を後にする。


「私は一体何に縛られているの……?」


 アズマからの言葉が断片的に散らばる。そんな言葉をかき集め、ようやく吐き出した疑問はこれだった。

 だけどその答えにはまだたどり着けそうにない。


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