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極楽鳥花の花言葉9

元弓道部の部室に集まった蒼汰、美空、鳳、寿。


今から何が始まるのか予想出来ない蒼汰はソワソワしながら三人を見ていた。


(何だ何だ。何が始まる?)


美空と鳳が蒼汰の両サイドに座っていて。右側に座っていた鳳が口を開く。


「ほ、本当に、ぶ、文芸部に…は、入ってく、くれるの…か?」


(え!?)


予想してなかった鳳の言葉に驚く蒼汰。


「はい。構いませんよ。…ただし条件があります」


(条件?)


寿がそう言うと。美空と鳳が蒼汰の両腕を掴んだ。


(えっ!?なに!?)


それを見て寿はクスクスと笑う。


「今回は蒼汰様絡みではありません」


(今回は←が気になるが…)


それを聞いて美空と鳳は蒼汰から手を離す。


「じゃあ。条件って一体何なのよ?」


「私が文芸部に入るかわりに皆さんは弓道部に入って下さい」


「「「弓道部?」」」


寿の出した条件を理解できなかった三人。


「私は弓道部を作りたい。けど、部員があと三人足りない。そして、蒼汰様達は文芸部を作りたい。けど、部員があと一人足りない。…ここまで言えばお分かりですよね?」


(…ん?いや、分かんないんですけど)


「…なるほどね」

「そ、そういう…こ、事か」


(えっ…二人は分かったの?)


「ふふっ。蒼汰様のそのお顔、私、好きですわ。簡単に説明しますと…お互いがお互いの部に入ればどちらの部活動も活動ができるという事ですよ蒼汰様」


「……おぉぉー!なるほど!」


「や、やっと…り、理解したか。バ、バカめ」


「…バカで悪かったですねー。そのバカと同じ学校に通ってる石川さんもバカなんじゃないの?」


「なっ!?…し、死ねっ!…い、犬め」


蒼汰と鳳が言い合いをしてる中。美空は真剣な面持ちで何かを考えていて、その事に気付いた寿が美空に声をかける。


「どうされたのですか?」


「…本当の狙いはなに?」


疑う美空に寿は「ふふっ」と笑って言葉を返す。


「本当も何も。ただ私は純粋に弓道部を作りたいだけですわ」


「……」


まだ疑った目で寿を見ている美空。


「…分かったわ。…その条件のむわ」


「良かったです。これで、お互い部活動が始められますね」


笑う寿と疑う美空が見つめ合うのを蒼汰と鳳はただ見ている事しかできなかった。


まぁ、これで文芸部として活動出来るので良かった良かった。


「で、でも、ま、まだ問題は、解決し、してないです」


そう石川さんが言いだして顧問の事だと察した俺は綾鷹先生が顧問を引き受けてくれた事を言おうとした。


「あぁ、そ…」

「顧問の問題でしたら蒼汰様が綾鷹先生にお願いをして了承を得てますのでご安心下さい」


「えっ…(何で知ってるの?ぜんぜんご安心できませんが?)」


「もしかして授業中に抜け出したのってその為?」


「えっ?…まぁそうですね(それだけじゃないけど…)」


「い、犬のわりには…や、やるな」


「…アリガトウイシカワサン」


「蒼汰様。部室はどうされるのですか?」


「部室?えっと…」


「ここをお使いになりますか?」


「えっ!?いいの!?」


「そのかわりに条件があります」


「条件?」


「私を『寿』と名前で呼ぶ。のが条件です」


柳生さんの言葉に反応して久瀬さんと石川さんが俺を見る。


「さぁ…どうされますか?」


「えっと…」


久瀬さんを見ると「部室の為なら仕方ない」という表情で頷き。石川さんを見ると「死ねっ」といった表情で俺を見ていた。


「わ、分かったよ。…寿」


「初めて名前で呼ばれて私、嬉しいですわ蒼汰様」


そう言うとテーブルの下からボイスレコーダーを外して俺が寿の名前を呼ぶところを繰り返し聞く寿。


それを見た俺と久瀬さんと石川さんは。これから部活動を始められる喜びより、これからも寿に振り回される日々が続く事を考えて大きなため息を三人同時にする。


「「「はぁぁ〜…」」」


(まぁ…これでやっと…Hibari先生と一緒にラノベが作れる!)


俺の喜ぶ横顔を見た久瀬さんが口を開いた。


「そんなに嬉しそうな顔して。子どもみたいね風陰」


「そりゃ子どもみたいにはしゃぎたくなりますよっ!これから楽しみだなぁー」


「こ、高校二年にも、な、なって。は、はしゃぐな、バカ犬」


それから俺らは文芸部と弓道部の申請書に名前を書き。綾鷹先生からも顧問の承認印をもらって生徒会室に向かった。


「失礼しまーっす!」


「ん?ま、またお前かっ!ここには来るなと言っただろ!」


怒鳴る生徒会長を気にせず俺らは机の上に申請書を叩きつけた。その申請書に目を通した東堂さんは「…はぁぁ〜」と大きなため息をついて引き出しからハンコを取り出す。


「…文芸部と弓道部の部活動を認める。…ただし!一度でも問題を起こした際には即刻廃部とするからな!肝に免じておけっ!…特にお前だっ!」


そう言って俺を指差す東堂さん。


「り、了解であります。会長閣下っ!」


俺は全力で東堂に敬礼をする。


生徒会室を出ると皆は部室へと向かって歩き出したが。俺は小陰にLINEを送る。


『文芸部発足!』


返信はすぐにきた。


『おめでとうおにーちゃん!今日はお祝いだね!』

『そうだな!』

『二人も誘う?』

『いや、三人だ!』

『三人?分かった!』


スマホをポケットに突っ込み、少し前を歩く三人に追いつく。


俺が三人を誘うと寿は嬉しそうに俺に飛びつき、その寿を久瀬さんと石川さんが引き離そうとする。


(はぁ…これから毎日、騒がしい日々が続きそうだ…)


そう思いながら蒼汰は首に入ってる寿の腕をタップする。


(あっ…天使が見える…)

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