4話目! 静かに動き出す
私はパソコンに表示された検査結果を見て驚いてしまいました。
「こんな結果が・・・」
蒼夢様が提出された精子の検査結果は、その評価がすべての項目において平均値を大きく上回っており、これまでに集められた一般男性のものとはかけ離れていました。
特に注目するべきなのは、その濃さと量です。
どちらも異常な値を記録しており、ここまでの高評価となるとかえって、提供先が見つからないかもしれませんね。
いえ、一つ確実な方法がありますが・・・
それをこちら側から男性に提示するわけにもいきませんし、困りましたね。
私の驚きはこれで終わりませんでした。
その後に行われた測定でも、異常値を記録。
そして、一般的な男性の振る舞いとはかけ離れた、異常なまでの気の使い方。
・・なんにせよこの検査結果では、『上級』よりも上の待遇になることは確定事項でしょう。
そうなると、色々と説明が大変ですね。
とりあえず報告を上げて・・反応を待ちましょうか。
来ましたね。案外速かったです。1分も経ってませんよ。
「待遇評価『特級』、ですか。予想通り、ですね。それで説明しなければならない点は・・・」
「・・というわけですので、蒼夢様は『特級男性』となりました」
「な、なるほど?」
書類を見ながら話す私をまっすぐと蒼夢様はお見つめになります。
これも、普通の男性とは違う点ですね。
以前担当した男性たちはもっと傲慢に振る舞う方々ばかりなものでしたが。
・・かと言って私がすることは変わりませんが。
「ですので、蒼夢様には他の男性よりも負担の大きな義務が課せられます。まずは、規定量の精子の提供です。こちらは後でお渡しする書類に詳しく記載しておきますので、ご確認ください」
「わかりました。・・提出の仕方ってどうすればいいんですかね?」
「月の初めに専用の容器が送付される手筈となっております。
・・次に、結婚人数についてです。最低評価で一人以上、普通評価であれば三人以上、上級評価であっても五人以上ですが、蒼夢様は特級評価ですので、より多い十人以上となります。継いで言えば、出生に関しても規定がございますが・・・それはその時が来ればお話されると思います」
どれだけ赤ん坊を産んでほしいかなどこちらが決めつけるものではない、というのはすでに古い考え。
愛や道徳などに構っていられない程度には、男児の出生数が減少しており、止む無くこの義務がつけられたと聞きます。
そうはいっても、蒼夢様のような方ならば、恋愛結婚しかできないような気がいたしますが。
「続いて、政府からの支給金額についてです。およそ一年でこれくらいが支給されることになります」
「・・こんなに、ですか」
私が手渡したのは、一番上に8桁の数が記載された通帳です。
「とりあえず急ぎで作った口座ですので、実際に使用できるまでには少々時間がかかるかもしれませんがご了承ください、とのことです」
「最後に、政府から護衛として二人の女性がつくことになります。こちらに候補となる方をまとめましたので、近いうちにご連絡をしてください。・・説明に関しては以上になります。なにかご質問等ありますか?」私の説明を一つ一つ噛み砕いているのか、少し間が空いた後に口を開かれました。
「あの、この後ってどうやって帰れば・・・?」
「・・・男性保護課の方は・・帰られたんでしたね」
そういえばそうでした。
どうしましょうか、歩いて帰っていただくわけにもいきません。
これほどの男性が、帰り道に襲われたとなってはどれほどバッシングが来るかもわかりません。
「私が送りましょう。幸い、病院での業務はもうありませんから」
仕方のないことです。
そう。仕方のないことなんです。
・・・もっと自制心を磨かなくては。
男性の義務ってなんだ?
この話通りならヒロイン10人必要なんだが?
そんなにキャラ設定考えれないが・・・!?
作中でやってほしいこととか教えてください!!
どうせならこんなヒロインがほしいとか教えてください!!
まじで!案がなんにもなくて書き始めに困ってます!!
思ったよりもたくさんの方が見て下さって後に引けなくなったんです!!!
自業自得なんよね・・・頑張ります・・・