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3話目! 嵐の前の

『わかりました。では、迎えに参りますね』

「ありがとうございます」

『すみません、最後に一つ・・やっぱりなんでもありません!失礼します!!』

・・何か聞き忘れたことがあったのか?

それとも頼み事?

まさかね。佐藤さん、真面目な仕事人って感じだったし。


「来る前に着替えないとな」

部屋を出て、また別の部屋へ向かう。

勢いよく扉を開いたそこは、一室全部がクローゼットになっており、コーデに迷う人間製造機となっている。

「真面目な話、検査とかするかもしれないし・・偉い人に・・いやそれは考え過ぎか」

一着ずつ手に取ると途方もない時間がかかりそうなので、服屋でやるように撫でるようにしてぱっと見で判断していく。

なかなかビビッと来るものがない。奥の方へ行くと、また違う系統の服があるのだろうか。


「これは・・いる・・?」

・・どっから、どう見ても女性用だよな。これも、それも、あれも・・・・ココらへん一帯全部女物だな?


ってか種類多すぎね。

バニーやチャイナ服、ポリス服みたいなコスプレ系から、ドレスコードばっちりの高級感あふれるやつ、普段遣い用のカジュアル系まで、なんでもござれの品揃え・・・

「女装・・しろって?」

たしかに、メイクとかで顔を誤魔化せばなんとかなるような体型ではある。



・・・やるか?


「いやいやいや、まだ早いから」

手に取った服をもとに戻して、手前の方へ戻る。

いや興味がないわけじゃないけど、さすがにファーストインプレッションってものがね・・・・



結局、悩んだ末に前世でもお世話になった黒統一コーデとなった。

見てくれと服の素材とかが変わったせいか、前世よりもおしゃれに見える気がする。

鏡の前でひとりファッションショーといくか・・!!




プルルルル

『もしもし、佐藤です。お家の前に着いたのですが、その・・・どこまで車を入れていいんですかね・・?』

・・・?

「今、どこにいます?」

『お家の門の前に一旦停めてます』

「わかりました!すぐ行きます!」

電話を切って、すぐに玄関へ向かう。・・玄関どこだっけ?



家の構造と格闘すること体感2分ぐらい、玄関の扉を開くと3メートルはくだらないような塀と、それよりも大きな門が見えた。

「・・やりすぎじゃね?」

転けないように慎重に走りながら、門の左右についた小さな門から出ると、ドラマでしか見たこともないような黒塗りの車が止まっていた。


「桜川蒼夢様ですね?」

「あ、はい!蒼夢です!貴女が佐藤さん、ですか?」

「はい、佐藤アナと申しましゅ!・・・よろしくおねがいします」

噛んだ・・


「気にしないでください。

それよりも早く!お乗りください!見つかると!大変なことに!!なりますので!!!」

「わ、わかりました」

一歩も動いてないはずなのに、めっちゃ近かったな・・気の所為なんだろうけど・・・



「それでは、改めまして、『佐藤アナ』と言います。よろしくお願いします」

「桜川蒼夢です。こちらこそよろしくお願いします」

忘れるな?運転席に向けてちゃんと笑え?

パーフェクトコミュニケーション目指してけ?


「今から向かうのは、国立の病院になります。そこで、蒼夢様には色々と検査をしていただくことになるのですが・・・お体の方に、不調などはございませんか?特にその・・おち、ンンッ!陰茎などに」

「え?・・あぁ、はい。身体、大丈夫です!」

『おちん』まで出てたな・・別に気にしないのに・・・

「それでその・・精子の提出などが必要になるのですが・・

いえ、着いてから、担当の職員に説明してもらいましょうか」

もしかして恥ずがしがってるのか・・?

ちょっとからかってみるか。


「俺、佐藤さんから説明してもらいたいです、なんて」

「わわっ私ですか!?でも・・」

「ダメ、ですか?」

どうよ!この短時間で試した中で一番のおねだりボイス!!


「ウッ、声が好き・・そこまで言われるなら・・って、い、いいいやいや!やっぱちゃんとした人に教えてもらったほうが良いと思うんで!!!」

「そう、ですか・・」

「それにほら!もう着きましたんで!」

残念、もっとからかいたかったのに・・・





「こんにちは、貴方が蒼夢様ですね。お話は聞いております。どうぞ、こちらへ」

佐藤さんはまだ仕事があるとかで、病院前で別れることになった。

代わりに、俺を案内するのは無表情でクールな感じの『沖田(おきた) 遊里(ゆうり)』さん。

「久しぶりに直接男性がいらっしゃるとのことで、今日は急遽休みになったんです」

「なるほど、それでこんなに・・」

いや、国立病院休みにするとか大丈夫なんか?

・・男性優遇ってやつ?あんま深く考えないようにするか・・・


「それではこちらにお入りください」

案内された部屋に置いてあったのは、なにかよくわからない機械類。

「えっと・・?」

「・・・失礼しました。隣の部屋でした」

そういって遊里さんは隣の部屋の扉を開く。

こんなに真面目そうな人でも、部屋を間違えるくらいには緊張はしてくれてるのか。

「では、僭越ながら私が手順を説明させていただきます」


「まず、男性の義務として精子の提出が義務付けられていることはご存知ですよね?・・はい、ですがこちらのデータベース内に蒼夢様に冠する情報が一切なかったので、一から検査させていただくことになります」

「わかりました。それでどうしたら?」

遊里さんは部屋の奥においてある機械を指す。

「あちらに、蒼夢様の精子を出していただきます。その際、必要であればそのパソコンに入っているデータを使っていただいても構いませんが・・・」


「あの、パソコンのデータって?」

「・・女性の裸体の写真です。不必要であれば、下げますが」

「い、いや!大丈夫です!使いますんで!」

「・・かしこまりました。説明は一旦以上になります。なにかご質問はございますか?」

「大丈夫です。ありがとうございました」

「・・いえ、仕事ですから。では、隣の部屋でお待ちしております」

一礼して遊里さんは部屋を出て、一人取り残される。


・・・するか。

にしてもこの形・・どうみてもオ○ホだよな?


・・・・・早く、終わらせよ。

総合PV1000突破しました!感謝!!!

昨日500に感謝したばっかやぞ・・・?

それだけ興味を持っていただけているということで・・・



本文長いけど更新頻度二日、三日おきになるか、

これくらい短いけど毎日更新するか、

皆さんはどっちが好きですか?

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