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地下図書館にて 途中です(^^;

幾ばくかの時間が流れたか分からないが俺は覚醒した。

「あっ!目覚めた?」

気がつくと丸太の様な長椅子のような物のうえで寝ていた。

「これは、過労だろうな、まず腹ごしらえさせてやるか」

野太い声が聞こえる。

「えっ!?そうなんですか?てっきりもう手遅れかと…」

翠色の声が揺れる。

「い、生きていますよ…」


「えっ!本当に大丈夫?また、倒れない?」

子供達が走り回りながら遊ぶ声が聞こえる。

「おい、大丈夫か!!」

野太い声の主が筒状、いや、木製のコップらしき物を持ちながら近付いてくる。

無言でコクりと頷くと、上体を起こし木のベンチの様なものに腰かける。

「おお!良かった良かった!これ、飲めや!!」

極太の腕から離れた木のコップを覗くと、黒と緑が混ざって、なんとも言えない色と異臭がした。

「な、なんなんですか?これ…」

小声で聞くと、無精髭を生やした体格いい男性が、無骨な声でこう言った。

「ああ、これかぁ!これはだな、まあ、あれだな色々な魔動物を混ぜた、ま、ようするに栄養ドリンクだ!!旨いからまあ、飲めや!!」

どうみてもドブの水を汲んできた様なその水を眺め薄ら笑いを浮かべながら、飲むのを躊躇しているとさっきの女性が言った。

「大丈夫!悪い物じゃないから!!この先生こんな顔してるけど悪い人じゃないから!ね、少しずつでもいいから飲んで!」

驚いてその青い瞳を見つめていると、確かに本当の事は言っていそうだ、それに、そもそも悪い事使用としているなら助け出そうとしないだろう。

決意を固めて木のコップを持ち少量だけ口に注ぐ。

「ゴクゴクッ!………う、う、」


「え?大丈夫?『そんなの』飲んで大丈夫?」


「う、う、上手すぎる!!!!!!!」

初めて飲む味だ!

上等な果実を絞った、いや、禁断の果実のジュースみたいな奇跡の調和をした味、もう、感想にならないレベルの旨味、甘味、奇跡のジュースだ!

「ゴクゴクッ!ゴクッゴクッ!ゴクゴクッ!ふはーっ!」

結局、そのドブのような液体を全部飲み干してしまった。

「なあーっ?言っただろう!まあ、この俺の様に見た目じゃ味まで解らないってこったなあ!ガハハ!」

空腹がそうさせたのか、兎に角旨かった。

「えっ!?(ドン引き)」

冷ややかな目が彼女から注がれているのがわかる。

「あっ!でも良かったー!元気になったようだし」

彼女がドン引きしているのを俺が察するが否や、彼女は言った。

「ど、どうも、有り難うございました、助けて貰って…それにこれ美味しかったです」

素直な感想だ。


「ガハハ!いいってことよ!困っている患者がいれば駆け付けるそれが俺のポリシーだからなぁ!!ガハハ、まあ、ゆっくりしていけや」

木のコップをガシッと鷲掴みしていくと、それを持ちながら階段を上っていく。

「あ、有り難う、助けてくれて」

目の前の彼女に言う。

「もう、大丈夫そう?」

ドブドリンクを飲んだ俺は目に見えて力がみなぎっていくのが分かった。

「あ、大丈夫です。有り難う」


「ふー!良かったわ、地下図書館の石盤を崩したらあなたが突然出てくるんだもん、驚いたわ」

ここで、俺は少し混乱した。

「あ、ここ何処ですか?」


「リーシャンティア王国の地下図書館よ」

彼女の声に耳を疑った。

「あれ?スマホはスマホは?」


彼女が首をかしげ言う。

「す、まほ?よくわからないけど、ほら、あそこからあなたが出てきたのよ」

そこには、本棚に囲まれた石の壁が崩れた様な場所が見えた。


「そうだ、マン喫の中にスマホとリュック置いてきたんだった!!」


頭の整理が付かないまま、石の崩れた穴の中に潜り込む。

だが、その場所には思いもよらない事態が待ち構えていた。

「マン喫が……消えた?」

その場所には古い本棚はあるものも、まんが喫茶のカウンターも部屋もトイレもドリンクコーナーも何もかも消失していた。


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