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旧家 ❀ 櫛名田一族の聖域  作者: 漣 ✾ 黒猫堂
『戯』 chapter 006
21/40

桐柏の発意 mascot 玉依 × 壹



 ここは櫛名田くしなだ邸の主屋しゅおく、洋館の2階 南西側にある柏子かしわこの部屋。


 小学生の一人部屋としては相当に広く、床は大理石張りの上に毛足の長いラグが敷かれ、そして壁の各所には ()った硝子(ガラス)装飾の照明が幾つか設置されている。


 柏子かしわこ天蓋(てんがい)の付いた大きなベッドに寝そべった姿勢で、相変わらずゲームにきょうじており―――

 また その横では、隣の自室から遊びに来ている双子の姉の桐子きりこが、この部屋の机を使い せっせと宿題をはかどらせている。


「ねぇねぇ カシワちゃん、キリがシュクダイやりおわったらさー、なんかしてあそぼー 」


 桐子きりこは、黙々(もくもく)とこなす机上の宿題の手を止めないまま誘い―――


「じゃ ゲーム貸す」


 柏子かしわこも、手元のゲーム画面に視線を落としたまま 無表情に(こた)える。


「えぇー? でもそれだとさー、今のカシワちゃんの横に キリがゾウショクしたみたいになっちゃうよぉー 」


「あ 同じ姿だから『増殖ゾウショク』? きりねえにしてはえてる 今年1位」


「え…… 今のが一等賞? なにそれぇー、(キリ)って どんだけレベルひくいのぉー? ふぅーん…… まぁいーやー、それよりさぁ… ホントになんかしよぉよー!」


 軽く『低レベル認定』されたことは特に気にせず、今度は後ろを振り返って再度誘ってみる。


「しかたない じゃテレビ見よ」


「うーん…… まぁいっかぁー。 じゃあ、いっしょにテレビねー 」


 この屋敷には、必要以上に広く豪奢ごうしゃな部屋が幾つもあり、一族の各人には それぞれ一部屋以上が贅沢ぜいたくに割り当てられているのだが―――


 例えば『小食堂の間』や『北東の間』などのような、一家団欒(だんらん)に使われる広間には、昔ながらの蓄音機などが適宜(てきぎ) 置かれているものの、テレビ的なAV機器のたぐい一切いっさい置かれていない。


 その代わり、各個人の部屋には 必要に応じて設置してあるため、結果として この洋館の中にある分だけでも、テレビの台数は恐らく20台を越えそうだ。


 そして勿論もちろん、隣の桐子きりこの部屋にもテレビはあるのだが、彼女はもともと部屋に閉じこもってひとりで過ごすことなどはおよそ無く―――

 またそもそも、食事の時間以外は(ほとん)どを この柏子かしわこの部屋で過ごしているため、自分の部屋は 就寝と荷物置き程度にしか使っていないようだ。


きりねえの好きな『魔法…… なんとか』が もうすぐ始まる」


「そうだ! 今日は『魔法少女 ☆ スローロリス』があるんだったー! あのねあのね、かわいいけどぉ…… とーーっても つよいんだよぉー!」


「でも 設定がえげつない 敵を『(どく)』で殺すって…… 」


 このアニメの主人公は、どうやら野生の『スローロリス』というサルの仲間の生態を模した、所謂(いわゆる)毒技(どくわざ)』で、敵と闘っているようだ。


「そうそう! ワキの下にかくした『マジカル ☆ ポイズンパック』のナカミをお口にふくんでぇ、ガァーーっ! ……って、かみつくんだよねー! あと、その『マジカル ☆ ポイズン』を おたがいのカラダじゅうにぬりあってぇ…… そして ガバァー! ……って、テキの人にだきついて たおすんだぁー!」


 桐子(きりこ)は身振り手振りをつけ、元気溌剌(はつらつ)で話しているが……。


「マジカルでもなんでもない ただの毒殺」


 と、柏子かしわこの方は にべ(・・)もない。


 確かに、魔法少女の攻撃として『毒』を使用するというのは なかなかに斬新である反面、かなりダークな印象であることもいなめない。


 また、魔法少女たちが互いの体中に毒を塗りあっているシーンは、毎回テレビの画面が謎のボカシ(・・・・・)だらけになり、ご家族での視聴は かなり気まずそうだ。


「あーあー、キリも『魔法少女 ☆ スローロリス』みたいに つよくなりたいなぁー 」


 宿題を終えて机から離れた桐子(きりこ)は、柏子(かしわこ)の横に ぼふっ と身を投げ出すように(うつぶ)せで横になる。


「え? きりねえ 自覚ないのかもだけど…… アタシたちたぶん この人たちより強い」


 その言葉に、がばっ と半身を起こす桐子(きりこ)


「えぇー!? だってぇ…… おソラをとんだりぃー、ひかる武器みたいなので『やぁー!』ってきりかかったりぃー、あとは イッシュンで とおくのバショにいどう… した…… りぃ………?」


 みずからの角膜(かくまく)に大量に貼りついていたウロコを落とすように、目を丸く大きく見開いて 何度か(まばた)きする桐子きりこ


「アタシたち その程度なら全部できる」


「お、おー? おぉぉぉーーーー!!!?」


「どしたのきりねえ ちょっと怖い」


 柏子(かしわこ)も さすがにゲームから目を離し、隣で絶叫し始めた双子の姉を見遣(みや)る。


「なろう! カシワちゃん、キリたち『魔法少女』になっちゃお… なっちゃいなよぉ―――!!!」


「え 今なんで 言いなおしたの」


 桐子(きりこ)には、そんな相方(あいかた)のツッコミの声など全く聞こえていないようで……。

 興奮から 勢いよくベッドの上に立ち上がると、両手で柏子(かしわこ)の肩を(つか)み、そして がくがくと揺すりはじめた。


「き… (きり)(ねえ)…… 揺らさ… ない… で………… あぁ ア… アタシと… した… ことが……… とんでも… ない… 面倒ごと… を… 誘発ゆうはつ………… ふ… 不覚(ふかく)……… かく… かく…… 」


 柏子(かしわこ)は、(すで)に普段から(なか)ば死んでいるような目を(さら)(くも)らせ、ぐったりと力の抜けきった体を揺すられるまま、ただただ放心している。


「ねーねー、カシワちゃぁーん! キリたちがもってる異能ジンとぉ、魔法少女たちがやってる いっろぉーんなことをー、まずはバーッチリ くらべてみようよぉーー!」


 何が『バーッチリ』なのか、言葉の意味はよく解らないながら―――

 普段から、しゃべ(たび)にいつも何かしら元気にリアクションをつけている桐子きりこが、今回はいつにも増してオーバーリアクション気味で、取り敢えずは楽しそうだ。


「はぁ…… 解った やってみる」


 柏子(かしわこ)はそう言うと、相変わらず目に輝きなどは全く見られないながらも 意外と素直にゲームを中断し…… ベッドから、まるで機械人形(オートマタ)のような動きで 無機的に起き上がる。

 そして何故なぜだか、いつになくやる気を見せはじめた。


「じゃあまず 彼我(ひが)の能力や行動を 分析するところから始める」


「わぁーーー! カシワちゃん、やぁる気ぃぃーーー!!」


「べつに そういうのじゃないけど」


(これはもう ある程度の対応は不可避ふかひ…… となれば なにか『成果』を出して早めに桐姉きりねえを満足させ きさせる…… もしくは ワザと『大事件』に発展させ (たま)(せん)あたりに怒られることで 欲求の消失を狙う…… そしてその後始末あとしまつ玉先たません龍岡(たつおか)さん そして鹿沼(かぬま)先生(せんせ)に丸投げ…… とにかく早めになんとかしないと アタシの大事な『ひとりの時間』がなくなってしまう…… )


 普段はほとんど外的な動きを見せない柏子かしわこであるが、頭の中はいつも大量の思考の波が渦巻うずまいている。


 基本的には 常に『何もしたくない』というスタンスなので、その頭脳を活用して『何事かを成す』ということ自体、あまりないことなのだが―――


 しかし いざやる気になれば、その権謀術数けんぼうじゅつすうは相当なもので、実は一族の大人たちもその点、この『無気力少女』には 相当に一目置いているフシがある。


 わば、この『中身が正反対な双子』のうちでは、桐子きりこが『実働担当』で 柏子かしわこが『参謀担当』…… とでもいったところか。



 ◇



きりねえ) まとめたけど」


 柏子かしわこにそううながされ、桐子きりこがベッド脇の床を見てみると…… そこには、壁新聞に使うような大判の紙が二枚、きちんと並べ敷かれている。


 それらには、黒の太マジックで何やらびっしりと几帳面(きちょうめん)な文字が書き込まれ―――

 そして紙面上部には、『アタシら vs 魔法少女 ~ (よろず)技競(わざくら)(こう)』と、大正レトロなイメージの飾り文字で 大きく(しる)されていた。


「おぉぉー、おしごとはやカシワちゃん、ホントに めずらしくやる気だねぇー! どれどれぇー?」


 桐子きりこはそれを、興味津々(きょうみしんしん)で覗き込む。



<魔法少女らの能力や状況 → アタシらの異能ジンによる再現の可否(かひ)…… とか>


〇変身すると飛べる → いつでも飛べる

 

〇髪の色や姿が変わる → 骨格以外はいける


〇変身時にイキって着替え → 服の用意含め要検討((さくら)(ねえ)?)


〇魔法の武器や防具 → 大抵のものは実体化可能


〇魔法の杖や道具類 → 実用品としては不要(演出小道具?)


〇敵と()りあう強い体 → 対 地球星(アルド)生物程度なら問題なし


〇敵の攻撃を受けても大丈夫な しぶといHP → クビをとばされたりしなければOK


〇最後にキメる必殺技 → 現 地球星(アルド)上の武装程度なら イージス艦や一〇式(ひとまるしき)戦車相手でも瞬殺しゅんさつ


※ただし イージス艦の場合は二人同時攻撃でないと さすがに一瞬ではムリかも → 単純にサイズの問題


※対象の火力は ほぼムシできる熱量と推定 → でもイタイから 一応よけること


〇敵か味方か不明な怪しいマスコットがいる → たませんで良い?


〇ソイツも飛んだり魔法を使ったりできる → たませんならたぶんいける


〇変身後 正直 顔や声が変わってないのに 全然正体に気付かない設定の マヌケな家族や友人たち → アタシらは顔も変えられるからOK



 ◇



「うっわぁー!! キリたちってぇ、じつはすっごぉーく つよかったんだねぇーー!?」


 桐子きりこは眼を爛々(らんらん)と輝かせて言う。


「うん てか きりねえが自覚してなかったことに驚き」


「よぉーっし! じゃあ、さっそく あしたからジュンビしてぇ…… いっしょにトックンだねぇー!」


「ん やっぱ そうなるよね…… わかった じゃあ さしあたっての準備 まずはたませんに『マスコット役』を押しつけ…… いや 依頼する」


タマ先生せんせ、ひきうけてくれるかなぁー?」


「それはアタシがなんとかする おだてれば たぶんいける」


「おぉー! きょうはカシワちゃん、ホントにやる気だねぇー!? いいよ いいよぉーー!!」


「うん まかせて」


 いつもは死んだように身動き一つしない柏子かしわこだが、『早く事態を収束しゅうそく終息(しゅうそく)させたい』という一念と、そして ある重大な懸念(けねん)から、いつになく積極的に動くスタンスだ。


(アタシが この状況を必ず終わらせる)


「えぇ? カシワちゃん、なんかいったぁ?」


「別に あとは『変身』の時の服と着替えの問題をどうするか」


「それならぁ、とりあえずサクラ姉さまにソウダンしてみようよぉー!」


「やっぱ さくらねえか あの人なら…… 一旦いったんは 心配や困惑からの拒絶と勧告 でも最後には折れる…… か 解った それもまかせて」


「やったぁー! カシワちゃん、すっごぉーーい!」


 ただただ、『一刻も早く終わらせたい』という一心からの行動ではあるが、状況からすると 完全に柏子かしわこが『魔女まじょリーダー(主犯格)』となる流れだ。


「あとは アタシたちのニックネームを決める」


「おー! えっとぉ、それならねぇー…… そーだぁ! 『()じかる少女 ☆ くっすぃー & なぁーだ』…… とかはどうかなぁー!? うん、いいかもぉー! よぉーし、決定ぇ―――ぃ!!!」


 桐子きりこは、怒濤(どとう)のゼロ秒シンキングで『決定』してしまったようだ。


「え…………… う、うん…… わかった じゃあそれで」


(誰かも言ってたけど アタシたちってネーミングセンス本当にない…… てか どっちが『くっすぃー』で どっちが『なぁーだ』なんだろ……? どっちかと言うと 『くっすぃー』はかなり恥ずい 絶対にイヤかも…… )



 ◇



 今日から 櫛名田(くしなだ)家の下の娘二人は、『()じかる少女 ☆ くっすぃー & なぁーだ』となった。


 そして明日は早速さっそく、本来であれば『キミたち 魔法少女になってよ★゛』…… などと言って怪しく誘ってくるはずの『マスコット役』として―――


 たまたまいつも近場にいる『おしゃべり動物』の玉依たまよりを、彼女らの方から逆指名(・・・)する予定だ。


 (さら)には、自分たちを(なか)ば病的に溺愛できあい偏愛(へんあい)する 長女の櫻子さくらこを最大限利用し―――

 『衣装一式』や『諸々(もろもろ)の小道具類』…… そして、いざという時の『アリバイ工作』までをも用意・加担(かたん)させるつもりでいるのだ。


 (さら)には勿論もちろん何かあった時(・・・・・・)の『保護者 兼 責任者(スケープゴート)』も、当然ながら この両名の大人たちである。


 恐るべし、『()じかる少女 ☆ くっすぃー & なぁーだ』!

 そして、いつか何かと闘え!

 『()じかる少女 ☆ くっすぃー & なぁーだ』!!!


 二人の闘いは、今 始まったばかりだ。



柏子(かしわこ) 「この茶番 絶対に速攻(そっこー)で終わらせる…… 」





 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇





一掬いっきく劇中劇げきちゅうげきたん



『魔法少女 ☆ スローロリス』

 (関東テレビ系列 毎週水曜 25:28 ~ )


怪人ウータン 「むふぁふぁふぁふぁ! おまいらを…… あ そぉれ! ()ってやるゥータン~ 」


魔獣ダイジャー 「きぇきぇきぇきぇ! ひとみに…… いょぉ! してやるっスネェーク~ 」


魔女まじょスロー 「出たわねぇ、それも二体も! まずいわ…… そろいもそろって、なんて節操(せっそう)のない 底抜けのくだらなさなの!? うぅ、全身の力が…… 抜けて… しまう… わ………… 」


魔女まじょロリス 「むきゅぅぅっ! 聞いてるこっちが恥ずかしいのぉ…… そして、この ひっどいビジュアルったらぁ……。 読者のみんなにお見せできないのが、とぉーっても残念なのぉ! あぁ…… なんだか、ヤル気が… 失せて… いくのぉ……… 」


魔女っ子娘スロー 「どうしよう、ロリっちぃ…… このままだと あたしたち、あいつらの()い物にされてしまうわ!?」


マスコット・トリの(タマ)ゴン 「スローロリスぅ! ボクの(アタマ)を食べて、体力を回復させてェッグ~! そして、いつもの必殺技で、やっつけちゃェッグ~!」


魔女っ娘ロリス 「玉ゴン…… あなたもどっちかっていうとぉ…… 結構、あっちサイド(・・・・・・)な気がするのぉ……。ううん、でもまぁ いいのぉ!」


魔女っ娘スロー 「えぇ、そうね! お望み通り、がっつりと食べてあげるわよぉ! 往生おうじょうしてねぇぇぇ!!!」


 ばくっ… ぼりん! むしゃむしゃ… もぐ…… むぐ………… おぇ…… ぺっ


魔女っ娘ロリス 「やったのぉ! 相変わらず後味あとあじ最悪で テンションだだ下がりだけどぉ…… 取り敢えず、体力だけは回復したのぉ!」


魔女っ娘スロー 「よぉーっし、いっくわよぉー! 『必殺! マジカル ☆ ポイズンパーック』!!!」


ナレーション 「説明しよう、この『マジカル ☆ ポイズンパック』の中に入っている、ドクター博士ご自慢の『劇物指定薬液(ウルトラスーパーポイズン)』…… これを口に含んで敵の動脈付近にみついたり、または自分たちの体中に塗りたくって抱き着いたりすることで、どんな相手でも大抵は やっつけることができるのだ!」


魔女っ娘ロリス 「おっけー、『ポイズン ☆ ハグ』なのぉ! じゃあスローちゃん、お服を脱いでほしいの! またお互いの体に この毒… じゃなくて、『マジカル ☆ ポイズン』を 塗り塗りするのぉ!」


魔女っ娘スロー 「あ、ごめんロリっち…… あたし、今日はそれパスだわ。 なんか最近さぁ、それ塗ると黄色っぽいフチのある 変な(あっか)斑点(はんてん)が、もうめっちゃ ぶぅわぁーって、たっくさん出るようになってきちゃっててぇ……。 てか超キモくない!? ヤバいっしょ!? これホントに大丈夫なのっつー。 ま、そゆことだから…… あたし、今日はムリなんよ。 もぅ、絶対(ぜっっったい)にムリだから」


魔女っ娘ロリス 「えぇー、そんなんガマンして やれしなのぉ……。 今週の『お色気シーン』がなくなっちゃうのぉ……。 うーん、じゃあ しょうがないの。 お口に含んで()みつく方、『ポイズン ☆ バイツ』でいくのぉ!」


魔女っ娘スロー 「おっしゃっ! まぁ これも苦くてあんま好きじゃないけど…… まかせてロリっち、あとでなんか おごっから。 じゃ、いっきまっすよぉー♪ それぇ! ごく… ぐっぅ… ぉおぇっ! がふっ…… が… ぐふぅ!? げぇっほぁああ!!!」


怪人ウータン・魔獣ダイジャー 「うおぁ!? き、(きったね)ぇ~! この女、なんか紫色のもん吹き出しやが ……て、う… うわあ゛~!! 目や口にちょっと入ったぁぁぁ!!? ぃい… いってぇよぉ…… てか なんだこれ、にっがぁ!!!? ぐ、ぐわぁぁあ…… や やーらーれーたぁー……………… がく…… 」


魔女っ娘ロリス 「スローちゃん! 大丈夫なのぉ!?」


魔女っ娘スロー 「き… 気管に… げっほぁ! 『毒』が… 変なとこ… 入っ…… おぇ ぉおぇぇえ! げぇっほぉっ… かはっ… ごっほぁっ!」


魔女っ娘ロリス 「スローちゃん! 『毒』… じゃなくて、えと…… 『マジカル ☆ ポイズン』、飲んじゃダメなの! よぉし、こうなったら…… この吸引力の落ちにくい掃除機でぇ!」


魔女っ娘スロー 「え? い… いやぁ!? ちょっ、正月… 正月のもちじゃ… げっほぉ! もちじゃないんだから…… げはぁっ! てか やだそれぇ、業務用のすっごいやつ…… あぁっ! あばばばぁ! ちょっ…… いや、舌が… 取れちゃ………


 ―――――― ぷつん



柏子かしわこ 「だめだ…… 内容がひどすぎて とても見るにたえない 桐姉きりねえ こんなのの いったいどこがいいんだろ…… って 見ないで寝ちゃってるし ホント 絶対に速攻そっこーで終わらせなきゃ…… 」






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