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柊君の不合生活  作者: きり
2/5

エピソード 1 ご利用は計画的に!

祖父が亡くなって2週間たった20日・・・・。

僕は今年のバイトの最終日を終えて商店街に来ていた。

真琴「さて・・・この辺りにいると思うんだけど・・・・あ!いた」

商店街入り口の八百屋さんで野菜を吟味している春さんと松里さんと合流した。

春「あ、真琴さん、バイトお疲れ様です。今日まででしたよね?」

真琴「うん、明日からはのんびり過ごせそう」

松里「それは何よりです」

真琴「で、今日は何を作るの?」

松里「今日はお鍋でも囲もうかと・・・」

春「それで野菜を吟味しているのですが・・・・」

春と松里が向ける視線に目を向けると、今噂の高騰白菜1玉1000円と驚きプライス。

今現在、節約生活の特訓中のため、できるだけ出費を抑えている。

別にケチとかではなく、財産は万が一会社が傾いたときに社員に少なからず退職金を与えられるようにするため・・・。

春「いっそ買ってしまいましょうか?」

松里「節約はまた今度ということで・・・」

真琴「ダーメ。えっと・・・たしか・・・・あ、大将」

大将「お、坊ちゃんがくるとはぁ珍しいね~」

真琴「偶には顔出さないと商店街が寂しがると思ってね!なーんて!」

真琴&大将「わっははー!」

大将「で、どうしたんだい?」

真琴「この菜っ葉はひと箱いくら?」

大将「500円。まあ白菜みたいなんだけどよ、なかなか出回らないから誰も買わねぇんだよ。せっかく安く仕入れても売れなきゃ宝の持ち腐れってやつだ・・・」

ひと箱に10束・・・。

白菜の一玉より1/2多くなる。

ただ味は少しは落ちるだろうけど・・・よし!

真琴「今、二箱あるよね?」

大将「ああ、まあ売れねぇけど・・・」

真琴「二箱で700・・・・」

大将「900・・・・・」

真琴「なら・・・・間を取って800」

大将「1000だせば家まで直送・・・・」

真琴「あぁ!負けたぁ~」

大将「よっしゃ!毎度ありぃ!」

松里「やりますね・・・・」

春「大二郎様とは雲泥の差のコミュ力・・・・」

まあ他にも豆苗やシイタケ等の鍋に逢う食材を買い揃え、また隣の鮮魚店と精肉店で鍋用の食材を買って、大将に輸送手配をした。

この商店街の人たちと話しているだけで毎日が楽しい。




買い物を一通り終わり、屋敷に帰る。

すでに買った品物はキッチンに運ばれていた。

紗江「今週一週間の買い物を済ませたのですか?」

真琴「うん、そのつもり。まあこれだけで月食費の1/10だよ」

紗江「随分と利口な買い物をされましたね、さすがです。大二郎様は高級のつく食材のみしか受け付けてくれなかったので大変だったんですよ」

真琴「爺ちゃんらしいね。さて・・・魚は3枚降ろしにして、余ったものは真空、精肉も切り分けて真空にして・・・・」

紗江「お詳しいですね」

真琴「この前まではこう見えて一人暮らしをしてたもので~。全部、自分で調べたんだ。商店街の人に聞いたり、ネットで調べたりしてね・・・・」

紗江「日頃から勉強がお好きだと聞いていましたが・・・・」

真琴「前の執事から聞いたの?」

紗江「はい、一通り伝え聞いております。空手と柔道と剣道で段持ち、成績もトップクラスと」

真琴「まあ・・・・間違いではないんだけどさ・・・・。大会で戦ったことはないんだよ。なんだか危険なまでに強いらしくて・・・・。でも、そのお陰で今まで平凡に過ごして・・・友達もできて・・・。ただ・・・・・家族が居なくなった・・・。それだけが悲しくって・・・・」

紗江「私たちで良ければずっとお傍にお仕えしますよ」

真琴「ありがとう。だけど、みんなの幸せも考えないといけないからね・・・・。結婚・・・・とか・・・・」

紗江「・・・・それはまだ先でもいい気がしますね」

真琴「少しは危機感持って・・・・」

紗江「そうですね・・・・考えておきます」

紗江さんはお淑やかで結構頑固で・・・・。

よく爺ちゃんと言い合いをしていたのを覚えている・・・。

だけど毎回、爺ちゃんが負ける。

いつも正論を言われているのがわかっているから・・・。



紗江サイド・・・・

真琴様はいつでも優しくて物知りで強くてかっこいい・・・。

恋愛対象に見たこともあったけど、多分叶わない恋・・・。

今はこうして普通に話せるけど、昔は全く喋れなくて、避けていた。

でも真琴様から話しかけられて、今みたいになった。

そのおかげでコミュ障は脱却することが出来た。

真琴様には感謝しかない・・・・。

紗江「真琴さ~・・・ん、白菜がないようですが・・・・」

真琴「ああ~、1玉1000円、紗江さんなら買う?買わない?」

紗江「買いませんね・・・・。ということはこの菜っ葉ですね」

真琴「うん、安くしてもらったからさ」

節約も完璧の主夫・・・。

真琴「最初は昆布と鰹節でだしを取ってと・・・」

料理も完璧料理人・・・・

私たちは必要なのですか~?

って偶に思う。だけど・・・・あの時の真琴様の悲しそうな顔を見てしまったら、納得してしまう・・・。




その頃・・・

奈々サイド・・・

さて・・・今の時間はフリータイム・・・・

ってことで2ちゃん巡回!

私はこうして毎日2ちゃんを見るのを日課としてる。

結構勉強になるし・・・・。



春サイド・・・

春「すぅ~・・・・はぁ~」

この時間は紗江さんと真琴さんの仕事時間・・・。

この時間は毎日休憩を貰ってる。

というより強要されている・・・。

まあやることないからお茶を飲むことしかできないのでいい息抜きになる・・・。



松里サイド・・・・

暇・・・・暇・・・・暇・・・・暇・・・・。

真琴様と遊びたい・・・外で・・・・。

外を眺めて毎日思う。

庭で思いっきり鬼ごっこがしたい!

そういう私は子供でしょうか?


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