詩 具合悪い
掲載日:2026/03/23
「具合が悪い」
だるい体を動かし、家族に思いきって告げると、額の熱を計られる。
「熱はないわね。寝てなさい」
それだけの台詞。
あとは自分のことを先にやり出してしまい、待ちぼうけ。
もう少し心配してよ。
もう少し大事にしてよ。
悔しくて涙が出そうになったので、慌てて拭い、部屋へ戻る。
ここだけは、本来の自分を出せる場所だった。
「もう知らない!!」
ベッドに倒れ、抱きまくらを殴る。
本当に具合悪いのに。
熱がないと駄目なのか?
医者に診てもらわないと駄目なのか?
もう面倒くさい。
向こうから話しかけてくるまで、無視しよう。
夢の中は天国だった。
痛みも辛さもない。
早く行こうと、目を固く瞑ったのだった。




