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男だと思っていたネトゲ友達が、同じクラスの美少女だった  作者: おとら@9シリーズ商業化


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ハプニング

ぬぉぉぉ!? 傘持ってきてない!


自転車に乗った瞬間、 いきなり大雨が降ってきた。


何処かに雨宿りをするよりも、家に帰った方がいいと思って急ぐ。


結局、家に着く頃にはびしょ濡れになってしまう。


「か、鍵……! と、とにかく、風呂場に直行しないと」


幸い、洗面所は玄関のすぐ横だ。

そこまで濡らすことなくいけるはず。

俺は靴を脱いで、最小限の動きで洗面所を開ける。


「あっ、お姉さ……ふぇ?」


「………はっ?」


目の前には振り向き様で、下着姿の美少女がいた。

足は引き締まってお尻はぷりんとし、背中がめちゃくちゃ綺麗。

大きな胸は、横からでも綺麗なラインを描いていた。

その女の子……松浦さんと目があったまま固まってしまう。


「………」


「………松浦さん?」


「キャ——キャァァァァ!?」


「わぁ!? ごめんなさい!」


俺は慌てて洗面所の扉を閉める!

すると、ドタドタと姉さんが階段から降りてきた。


「なに!? なにが……あんた、覗いたの?」


「い、いや! そんなつもりは!」


「ふぅ……そうよね、こっちもイレギュラーだったし鍵はかけなかったし。ただ、いいって言うまで外にいなさい」


「えっ? お、俺、びしょ濡れ……」


「私がその間に、謝っておくから……なにか文句が?」


「い、いえ! お願いします!」


俺は濡れたまま、外へと引き返すのだった。


俺はと言えば、ずっと頭から映像が離れませんでした。





それから、数分後……玄関の扉が開く。


「ほら、あんたもお風呂に入りなさい」


「ほっ、やっと入れる。というか、どうして松浦さんが?」


「それは後で本人に聞きなさい」


「それもそっか。とりあえず、シャワー浴びてくる」


姉さんが敷いてくれたタオルの上を渡って洗面所に向かう。

すると、何かいつもの違う香りがした。

多分……松浦さんの香りだ。

というか、さっきまでお風呂場にいたってこと?


「……俺は変態かっ」


罪悪感と煩悩を振り払って、俺は思い切りシャワーを浴びるのだった。





お風呂から出て、リビングに行くと……松浦さんがいた。


その顔は怒っているのか、困っているのか複雑な表情を浮かべていた。


「す、すみませんでした!」


「むぅ……恥ずかしいけど怒るのも違うし、裸ってわけじゃないし……許します」


「ほっ、良かった」


ひとまずは許されたらしい。

ただ、色々と疑問があるけど。


「まあ、私も悪かったわ。まさか、あのタイミングで帰ってくるとは思わなかったから。あんた、今日は遅かったのね?」


「教室で居眠りしちゃってさ。それで、起きたら一時間くらい経ってたみたい」


「あんたも慣れないバイトとかで疲れてるのかもね」


「よ、吉野君、教室にいたの?」


「えっ? そういうことになるね」


「そ、そうなんだ……グスッ」


すると、その目から涙が溢れる。


「ど、どうしたの!?」


「もしかして、泣いてた原因はあんたなの?」


「ち、違いますっ。ごめんなさい……もう、大丈夫ですから」


「……ひとまず、二人ともテーブルに座りなさい。今、お茶が用意できるから」


その言葉に従い、俺と松浦さんは向かい合って座る。

俺は目が中々合わせられず、視線が宙を彷徨う。

すると、姉さんがお茶を持ってやってくる。


「あんた達、二人にして視線が泳いでるわよ」


「うぅー……」


「し、仕方なくない?」


「ふふ、若いって良いわね。それで、説明だけど……私もよくわかってないわ。ただ仕事帰りに、雨に濡れてた松浦さんを連れてきたって感じ」


「仕事帰りに……?」


姉さんの仕事場は、俺が通う学校の途中にはある。

ただ、そこは降りるような駅はなかったはず。


「す、少し走りたくなったの。そしたら、雨が降ってきちゃって」


「あぁー、体育祭もあるからかな」


「そ、そう! ……あの、私、帰りますね」


「今日はその方がいいわね。多分、落ち着かないだろうし」


姉さんの言う通りなので、俺も賛成する。


そして雨も止んでいたので、玄関で松浦さんを見送った。


ただ……結局、あの涙はなんだったのだろうか?


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