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2 ゲームをプレイしてみた

けんた「しっかしまぁ、よく出来たゲームだな」

なるみ「あいなときら君が頑張って作ってくれたんだよ? 噛みしめて味わってね」

けんた「あの2人がこういうゲームや機械に強いのは知っていたけどさ、いつの間に作ってたんだ?」

なるみ「時々どっちかの家に泊まりながら作っているみたいだよ? あ、選択肢が出た」


画面にはヒロインらしき女の子が、主人公の隣で寝ていた。主人公が寝た後に、こっそりと布団の中に忍び込んで朝を迎えたという状況だ。


けんたは迷わず選択肢を選ぶ


ヒロインは主人公に蹴り落されてベッドから落ちた。ヒロインはとても怒っているが、主人公は気にせず身体を布団で覆う。


なるみ「なんでそうなるの!?」

けんた「いきなり布団の中に忍び込むとか何考えているか分からないだろ。先制攻撃で潰した方が良い」

なるみ「いやだからといって迷わず蹴り落すを選ばなくても良くない!? さすって起こすか二度寝をするかも選べたでしょ?」

けんた「さすっているところを撮影されてこの先の人生を揺すられるか、二度寝をしたら警戒心がないから組み付かれるかのどちらかだろ?」

なるみ「いやいやいや」

けんた「それにこれを作ったのがあいなという時点で怪しい」

なるみ「あいなのことを何だと思っているんだか…」


なるみのことを見ないで、ひたすらボタンを連打していくけんた。本当は描写を見ないで、ボタンを連打していると思ったなるみは、けんたにどのような描写だったかと質問したが、けんたはどれも即答で正解している。文はしっかりと読んでいるのだ。


けんた「こいつ怒りすぎだろ」

なるみ「そりゃ蹴り落されたら怒るでしょ。あ、朝ご飯が出てきたよ」


画面にはヒロインが作った朝食が机の上に出されている。皿の上には少し焦げたパン、焼かれたソーセージと、少しぐちゃぐちゃになっているスクランブルエッグ。他にも色々とあるが、全体的に少し見栄えが良くない。ヒロインは作った料理をジッと見られて恥ずかしそうにしている。ここで選択肢が出てきた。


なるみ「さっきのマイナスを取り戻すチャンスだね。この中なら迷わず」

けんた「あぁ。これだな」


主人公はヒロインの作った食事を食べて美味しいと言っている。内心自分で作った方が綺麗に出来ると思っているようだが、自分のために作ってくれた彼女の不格好な料理は不思議と美味しいと感じたようだ。


なるみ「これは出来てさっきはなんでああなるのかなぁ」

けんた「自分のために作ってくれるなんてとても感謝することだろ? 何を当たり前のことを言っているんだか」

なるみ「…。食事が終わって学校に着いたね。あ、主人公が宿題を忘れてどうしようかと迷っているみたいだよ。ヒロインが何度も主人公に説明してたやつだ」


主人公は宿題用のノートを家に忘れてしまったみたいだ。この主人公は勉強が全体的に出来ておらず、ヒロインに教わりながらなんとか宿題を終わらせたようだ。宿題の提出時間まで残り3分とない。


けんたはどの選択肢を選ぶか一瞬迷ったように指があちこちと動いたが、すぐに選択肢を選んだ


けんた「これだな」

なるみ「意外。てっきりヒロインに泣きついて全力で写すのかと思ったよ」

けんた「ヒロインの時間と気力と根気を提供してもらって解いたものだぞ。それを提出時間を守るためだけという理由でなかったものにするのは良くない。だからこれで良い」

なるみ「…そういうところだよね」

けんた「何か言ったか?」

なるみ「何も。そろそろ晩御飯にしようか。ゲームはセーブしてこれで終わろ?」

けんた「あぁ」



なるみ「晩御飯できたよー」

けんた「いただきます」

なるみ「はいどうぞ」


けんた「ごちそうさま。今日も美味しかったぞ。ありがとうなるみ」

なるみ「…うん。こっちこそありがとうね」


自分の料理を毎回残さず食べてくれる彼を見て、なるみは暖かい気持ちになった


けんた「今度俺も何か作るよ」

なるみ「ほんと!? 何作るの?」

けんた「まる焼き」

なるみ「たこは?」

けんた「たこもいれるけど、他にも何か入れよう。きらとあいなも誘って」

なるみ「他にも人呼ぶんだ」

けんた「なるみと2人で食べるのも好きな時間だけど、4人で食べる時間も好きだぞ?」

なるみ「そうだね。うん、それとても良いと思う」

けんた「しっかりとゲームしたからお小遣い減らすのをお母さんに言うのはやめてね?」

なるみ「それがなければ本当に良い感じだったのになぁぁ…」


まる焼きは星型です↓

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