1 ゲームの準備中
初めまして。不定期更新です。
なるみ「というわけで、けんた君には恋愛の勉強をしてもらいます!」
けんた「なにがというわけなんだ…。きらがくれた漫画はどこだ、あれ、あぁあったあった」
困惑した顔をするけんた。そんな顔をするけんたになるみはとても不満な顔をする。第三者が両者の顔つきと雰囲気を見たら、何やら険悪になっているのは言葉の通じない外国人や、子供にでもわかるだろう。
なるみ「いいからほら! 私の友達のあいなに協力してもらったゲームがあるから、これで恋愛の勉強をするよ!」
なるみは持ってきていた袋からゲームソフトとハードウェアを取り出す。けんたはそんななるみのことを気にせず、近くに開いたまま放置していた漫画を手に取り、馬鹿笑いしていた。
なるみ「…」
ゲームを始める準備を整え、コントローラーを渡そうとけんたの方に振り返ると、自分の言葉を全く気にしてくれない彼を見て、なるみの心は落ち込んでしまった。
なるみから見たけんたは、この先恋人ができるのか本当に心配だった。なにせ全く女の子に興味がない。ゲームや漫画といったものばかりに目を向けていて、同性の友達もきら君以外にあまりいない。というか、きら君以外と話をしているところを業務関係以外で見たことがない。
中学2年生になってから、男女の違いに気付き始めた周囲の子達は、男子と女子のグループに分かれてしまい、男女の距離が近い子達はからかわれてしまうことが見受けられる。それで距離が出来るのはよくない。自分達で話し合って距離を取るのならともかく、外野の好き勝手で無責任な行動で距離を取らされてしまうのを良しとしないなるみは、けんたに恋愛の勉強をしてもらい、どうにか女子の気持ちを知ってもらいたいと思っている。
なるみ「ねぇ! ほら、これで勉強したらけんた君の好きなハンバーグ作るから」
けんた「よっしゃすぐにやるぞ。ほれ、コントローラーをよこせ」
なるみ「…ちゃんとやってね? ボタン連打ですぐに終わらせないでね? 分かるからね? けんた君のお母さんにお小遣い減らしてもらうからね?」
けんた「超やる気でたわぁ。ほら、準備運動も済ませたし、はやくやるぞぉ!」
けんたは先程のぐうたらが嘘のように、屈伸や腕を回しいつでもゲームが出来るように準備している。
なるみ(…ちゃんと女の子の気持ちを知ってくれないと困るもん…)
これはなるみがけんたに、女の子の気持ちを知ってもらうための話である