0079話 ラルガンスの戦い
「闇属性魔法:闇の矢≪ダークアロー≫」
ラルガンスの前に立つ男が闇魔法を放ってくる。
「…!」
その軌道を読み、魔法の射線上から逃れるラルガンス。
「ほう、これを避けるとは…」
「闇魔法ですか」
「ハハッ、その通り、驚いたかね、闇魔法を扱える魔導士は少ないのだから!」
「…その通りですね」
「私の闇魔法で死ぬがいい!、喰らえっ!、闇属性魔法:闇の矢≪ダークアロー≫」
再び射線上から身をかわすラルガンス。
「こちらかも行きますよ、闇属性魔法:闇の矢≪ダークアロー≫」
同じ魔法を放つラルガンス。
「くっ、お前も闇魔法のj使い手かっ!」
「…ええ、そうですね」
「ではどちらの闇魔法が上か勝負といこう、僕は魔導士のハイル」
「…ラ」
礼儀としてハイルに続き、ラルガンスが名乗ろうとしたときに詠唱が始まる。二人は詠唱を終えると魔法を放つ。
「「闇属性魔法:闇の矢≪ダークアロー≫」」
互いに同じ魔法を唱え、中間地点でぶつかり合う。
「僕と互角とは!」
「…」
互角に驚きの表情を見せるハイル。
一方のラルガンスは無表情のままだ。
「しかし、この僕、闇の大魔導士ラルガンス様の一番弟子のこのハイルが負けるはずがないっ!」
再び互いに魔法を放つ。
「「闇属性魔法:闇の矢≪ダークアロー≫」」
そして相殺しあう二つの魔法。
「ラルガンスですか…」
「様をつけろ、ラルガンス様は闇魔法の大家であり、その第一人者だぞ」
「すでに相当前に死んでいると思いますが?、それなのに一番弟子とは?」
「ああ、ラルガンス様はすでに亡くなられている、だが私はあの方の残した資料や書籍を読み漁り、その力を体現するに至ったのだ、これを弟子を言わずしてなんという」
「そうですか」
「お前もどこで闇魔法を習ったのかはしらないが、この僕に勝てるはずがない!、闇属性魔法:闇の矢≪ダークアロー≫」
「それは…どうですかね、闇属性魔法:闇の手≪ダークハンド≫」
ラルガンスの闇の手がハイルの闇の矢をすべて飲み込む。
そのままハイルに向かって闇の手が迫る。
「くっ!、高等魔法とはっ!」
ハイルは距離を取り、闇の手を躱す。
「驚いた…まさか僕より高等な闇の魔法を使うやつがいるとはね…」
ハイルのその言葉にラルガンスは薄い笑みを浮かべる。
「この程度で高等とは…いまの魔導士のレベルが知れるというものよ」
ラルガンスは闇魔法の詠唱を始める。それは誰も知らないラルガンスのオリジナルスペルだった。




