0070話 パーティの戦い方
「にゃー(なにか思いついた?)」
「いや…あれだけの巨体、生半可な攻撃では通用しない、いっきに大ダメージを与える方法が…何かないか」
「にゃー(強い攻撃を当てないと倒せないな)」
「そうなんだ、いまのチーム:龍翔<ドラゴニア>の一番強い攻撃はリュウやガイルの奥義だが…」
「にゃー(絶対的な火力が足りない)」
「そうだ、その通りだ…」
ラウルが考えている間もサンドワームの攻撃は続く。
「にゃー(水が必要だな)」
「そう、そうなんだ、だが砂漠で水なんて…」
「にゃー(ハンフリーの道具)」
「そうだった!、レムっ!」
ラウルがレムを呼ぶ。
何かを思いついたのだろう。
フヨフヨと浮き、通常のサンドワームと戦っていたレムがラウルの元へ移動していく。
俺とガイルは目を合わせると頷きあい、もう少し時間稼ぎを続けることにした。
「オヨビデスカ、ラウルサマ」
「ああ、レムの収納にハンフリーの道具が入っているだろう、その中の筒を出してほしいんだ」
「ショウチシマシタ」
レムは収納空間から筒を取り出してラウルに渡す。
ラウルは筒の蓋を取ると中を覗き込む。
「これならっ!」
「にゃー(いけそうか?)」
ラウルは周囲を見渡す。
「にゃー(レムには俺から説明しておくぜ)」
ちょうど、アイリスとミコトがサンドワームを倒し終わったところだった。
「よしっ、リュウ、ガイル!」
ラウルの声が聞こえる。
俺とガイルがラウルを見ると、ラウルは自分の眼を指さしていた。
再び目を合わせる俺とガイル。
巨大サンドワームが砂へダイブする。
次に砂から姿を現す時がチャンス。
俺たちは集中力を高める。
ザザッと砂面が揺れる。
「オーガ流剣術奥義:地走り」
ガイルが地面を叩き、サンドワームを誘発する。
そして飛び出してくる巨大サンドワーム。
「龍星剣術奥義:一閃!」
「オーガ流剣術奥義:両刃!」
俺とガイルの奥義が炸裂し、サンドワームの両眼を切り裂いた。
雄たけびを上げ、周囲に火球を吹き出した後、再び砂に潜るサンドワーム。
再び姿を見せるサンドワーム。
「いまだ、レム!」
ラウルの声が響く。
「ショウチシマシタ」
レムはいつの間にか、かなり上空まで浮かび上がっていた。
ハンフリーの筒の蓋を外し、中のものを空から降らせる。
ざざぁッと音を立てて流れ落ちる大量の水。
ハンフリーからもらった疑似空間に詰められた大量の水がサンドワームに降り注ぐ。
一際大きい雄たけびを上げるサンドワーム。
「リュウ!」
「雷属性魔法:雷撃≪ライトニングストライク≫!」
ずぶ濡れになり、のたうちまわる巨大なサンドワームに雷撃をぶつける。
水を伝って雷の電流がサンドワームの全身を貫く。
さらに大きい雄たけびを上げる。
「補助魔法:攻撃力上昇≪アタックアップ≫」
ミコトの補助魔法がガイルの攻撃力を上昇させる。
「オーガ流剣術奥義:双刃!」
「もういっちょ!、補助魔法:攻撃力上昇≪アタックアップ≫」
次はミコトだ。
「虎華剣術奥義:茨棘!」
「効いているぞ!」
「にゃー(とどめだ)」
「ああ…」
俺は刀を鞘に仕舞う。
「補助魔法:攻撃力上昇≪アタックアップ≫」
ミコトの補助魔法で攻撃力が上昇する。さらに…
「補助魔法:敏捷性上昇≪アジリティアップ≫」
敏捷性も上昇。
いける。
「雷属性魔法:雷撃≪ライトニングストライク≫」
俺は刀を上空に構えると、そこに雷撃の魔法を落とす。
暴発した魔法が俺の腕に傷をつける。
だが…
補助魔法によって上昇した敏捷性をフルに使い、これまでにないスピードでサンドワームに迫る。
そして…
「龍星剣術奥義:龍雷閃!」
雷撃の威力を上乗せした攻撃。
それは、水に当てられ弱ったサンドワームの身体を真っ二つに斬り裂いた。




