表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
龍翔記  作者: GIN
41/692

0041話 平原を進む

「風狼ってムデノ平原のどの辺にいるんだろうね」


ミコトが遠くを見ながら言う。


「さぁな、この平原のどこかにはいるんだろうが広すぎて検討もつかないぜ」


王都の北に広がっているムデノ平原。


殆ど遮蔽物もない広い平原であり、遠く地平線まで見渡せる。


魔獣も多数生息しているが、その広さから概ね安全な平原でもある。


「闇雲探しても見つけられそうにないな」


「ねぇ、レム、空から見れたりできない?」


「ヤッテミマス」


レムは重力魔法の応用でいつも浮いている。


それを利用して空から魔獣を探してもらうことにした。


ひゅっと高く浮き上がるレム。


「すごい、一瞬であんなに高くまで」


「へっ、こりゃぁいい、うまくいけばすぐに見つけられるかもな」


浮かび上がったのはいいものの、レムはすぐに降りてきた。


「モウシワケアリマセン」


「どうした?」


「ソラニモマジュウガオリマシタ」


「そうか、大丈夫だったか」


「ミツカルマエニオリテキマシタ」


「へっ、そりゃ、いい判断だぜ」


「空からの探索は無理か…」


「リュウサマ…」


「どうした?、レム」


「ソラカラミタサイニヒガシノホウコウニヒトカゲヲハッケンシマシタ」


「そうか…」


「ねぇ、その人のところに行ってみようよ!」


闇雲に探すより、誰かに聞いた方が確実性も高まるだろう。


ダメ元で行ってみるか。


「そうだな、レムが見たという人に聞いてみるか」


こうして俺たちはムデノ平原を東に進んだのだった。


目的の風狼は見つからないものの、ムデノ平原には魔獣が多く生息していた。


魔獣【ビッグマンティス】


「大型の蟲型魔獣か!」


ガイルが戦闘で鎌の間に飛び込む。


そして、左右から迫るビッグマンティスの大きな鎌をその大剣で受け止めた。


「やぁっ!」


「それっ!」


ガイルがビッグマンティスを受け止めた隙をついて、アイリスとミコトが頭部にある左右の触覚を切り落とす。


「ガイル!」


俺の声を聞いたガイルがビッグマンティスから距離を取る。


「雷属性魔法:雷撃≪ライトニングストライク≫」


俺はもう一つの得意魔法、雷属性魔法を放つ。


対象物であるビッグマンティスに向かって一筋の雷撃が飛ぶ。


全身を貫く雷撃によって、ビッグマンティスは黒焦げになっていた。



魔獣【モール】


「いったぁっ!」


土の中から突然現れた爪に足を斬られるミコト。


「ミコト!」


アイリスがその爪の場所を攻撃するが、土の中に潜られてしまう。


「ミコト、これを」


俺はミコトのケガした箇所に薬瓶に入った傷薬を振りかける。


ミコトのケガはみるみるうちに治っていった。


「ありがとう、リュウ!」


「油断するな、足元に注意しろ、奴らどこから出てくるか分からねぇぜ」


ガイルが皆に注意を促す。


「アイリス!」


「うん!」


アイリスは、自分を攻撃しようした爪を飛び退いて避けると、すぐさま攻撃に転じる。


「やぁっ!」


アイリスの突きが決まり、1体を倒した。


「何匹いやがるんだ…」


モールは土の中に潜ったまま爪で攻撃してくる。


ガイルの戦い方とは相性が悪い。


「そこっ!」


ミコトが素早い動きで2体目を倒した。


「キリがねぇぜ!」


ガイルは怒りでストレスが溜まっているようだ。


「くそっ、これでも喰らいやがれ!」


ガイルは高くジャンプすると空中で身体を大きく反らせる。


「リュウ、アイリス!、ガイルが着地する瞬間に跳んで!」


ミコトの言葉に頷く俺たち。


「オーガ流剣術奥義:地走り!」


ガイルが地面の強力な技を叩きこむ。


同時に俺たちは跳躍して、その衝撃を躱す。


周囲10メートルほどの地面が衝撃でめくりあがる。


併せて地中に隠れていたモールも姿を現す。


「やれっ!」


「おう!」


俺とアイリス、ミコトは着地すると同時にモールを攻撃していく。



魔獣【トカゲ】


「また、すばしっこい奴か!」


ガイルの攻撃が空振りする。


トカゲはその素早い動きでミコトの攻撃すら躱していた。


「風属性魔法:風斬≪ウインドカッター≫」


アイリスが魔法を放つが、それすらも躱される。


「ええっ、うそぉ!」


「レム」


「オマチシテオリマシタ」


レムは魔法詠唱を行う。


「重力属性魔法:加重≪ウェイティング≫」


周囲に加重を行い、トカゲの動きが遅くなる。


「ちょっとレム、あたしたちも重くなってる!」


「モウシワケアリマセン…ハンイマホウデシタ」


「えー」


「大丈夫だ」


俺はそういうと魔法を放つ。


「火属性魔法:火球≪ファイアボール≫」


レムの魔法発動後に新たに発生した魔法には加重の影響はなかった。


直撃したトカゲは黒焦げになって倒れていた。



「もう、レム!、あの魔法は禁止だよ」


ミコトがプリプリしながらレムに言う。


「モウシワケアリマセン…」


「まぁ、その辺にしとけよ、ミコト、レムだってワザとやったわけじゃないしな」


ガイルが宥める。


「それは分かってるけど…」


「もともと俺が指示したんだし。それに、加重の魔法が範囲魔法だったってことが分かったんだ、あとは使い方次第だ」


俺はレムをフォローする。


「むー、分かったよ、ごめんね、レム、責めるようなこと言っちゃって」


「トンデモゴザイマセン」


「みんな見て!」


アイリスが少し先を指さしながら言う。


「あの人かな、レムが見かけた人って?」


アイリスが指さしているところに確かに人がいる。


「ともかく行ってみよう」


ようやく見つけた目的の人物に俺たちは声をかけた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ