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龍翔記  作者: GIN
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0023話 ダールベン村に向かって

「じゃぁ、ここで」


「ああ、ありがとう、エリン」


森の入り口まで送ってもらった俺たちはダールベン村への街道に戻っていた。


アイリスは瘴気の話しを聞いてから少し塞ぎ込んでいる。


もしかしたら、ジェームスたちのように襲われたが、助けられなかった人たちの被害を気にしているのかもしれない。


「アイリス…」


「…分かってるよ、リュウ…」


やはりそうだ。


確かに魔獣に襲われるのは悲劇だ。だがすべての悲劇を止められるわけではない。


気にするなと声をかけようとした俺に向いて、アイリスは言った。


「やっぱり…」


「どうした?」


「昨日エジルの家で食べたのって、キジニクだよね!、昔、老師に食べさせてもらったことがあったよね!」


俺はがくっと脱力した。


「キジニクか…そうだろうな」


「ねっ、絶対にそうだよね!、懐かしいなぁ」


アイリスは昨日の食事を思い出しては、思い出し笑いをしている。


いや、これはアイリスなりの気遣いなんだろう。


「ともかく、俺たちは俺たちにできることをしよう」


「うんっ、そうだね!」


それからダールベン村までの道のりは決して楽な道のりではなかった。


魔獣【シカ】を3体。


突進してきたところに刀を一閃し、シカ自慢の角を斬る。


「アイリス!」


「任せて!」


「風属性魔法:風斬≪ウインドカッター≫」



魔獣【オオワシ】を6体。


「たぁ!」


アイリスの突きが決まる。


そして、勢いを失ったところを俺が斬る


「ふん!」



魔獣【ウルフ】を2体。


「…!」


ウルフの爪を半身で躱し、ウルフを真っ二つに斬る。


「やぁっ!」


もう一匹もアイリスの突きで吹っ飛ばされていた。


魔獣【スネーク】を3体。


「いやぁぁ!、ウネウネ気持ち悪い」


アイリスの苦手分野。すでに涙目だ。


スネークが吐き出した火球がアイリスに迫る。


「アイリスサマ!」


スネークとアイリスの間に入ったレムが魔法を発動する。


「重力属性魔法:吸収≪インホール≫」


火球はレムの作った穴に吸い込まれ消えた。


俺は動きを止めたスネークに止めを刺す。


魔獣【オオグモ】を5体。


オオグモの吐き出した糸に絡まるレム。


「…ウカツッ!」


巻き取られそうになるが、俺が糸を切断する。


「アリガトウゴザイマス、リュウサマ」


引っ張っていた糸が切れてバランスを崩したオオグモにアイリスの突きが決まる。


左手を腰にあて、剣を右下に流した得意のポーズも併せて決まる。


こうして休みなく襲ってくる魔獣たちを倒しつつ、俺たちは街道を進んだ。


そして俺たちはようやくダールベン村に到着した。

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