0017話 情報
「やったわね、リュウ!」
アイリスは自分が勝った時と同じくらいの喜びを見せている。
「へっ、負けたぜ…刀なんて珍しい武器を持ってやがるが魔法まで使えるとはな」
膝をついているバルガスはもう抵抗する意思は見せていない。
「ふん、俺はこの戦いで人を見かけで判断してはいけないことを学んだよ」
「へっ…魔法障壁は俺の切り札だったんだがな…まぁ、いい」
俺は刀をしまう。
「それで…俺たちが聞きたい話とは?」
「ああ…そうだったな、1年ほど前に俺はある占い師の元へ手紙を運び、帰りに薬を持って帰るクエストを依頼された」
「それってもしかして」
「ああ、おそらくお前らが捜している冒険者の一人は俺だ」
「そうだったのね」
「だが、俺はそれを断った」
「断った?」
「ああ、ちょうど商人護衛のクエストを受けたところでな、しばらく町を離れる予定があったんで受けられなかった」
「なるほど、で?」
バルガスは地面に腰を下ろす。
「その依頼は俺の後、ハンフリーって冒険者が受けることになったんだ」
「ハンフリー?」
「ああ、重戦士くずれの冒険者だ、そいつが占い師のところへ手紙を届けるクエストを受けていた」
「ということは、そのハンフリーさんを探せばいいってことかな、リュウ?」
「うーん、仮にハンフリーが手紙を届けていたとして、でその相手がジーナだったとして、ジーナの場所を話してくれるか、だよな」
「そっか、この人みたいにゲスいこと言う冒険者かもしれないわね」
バルガスは頭を掻いている。
「もう一つ、情報をやろう」
「なんだ?」
「ハンフリーはいまこの町にはいねぇ、やつは1ヶ月前から旅に出ている、西にあるダールベン村に行くといっていた」
「それがどうしたの?」
「へっ、いいか、ハンフリーは手紙のクエストを定期的に受けていたんだ、そして1ヶ月前もその依頼を受けて旅立ったんだ」
「えっ、ということは?」
「まずはダールベン村に行くことになるな、アイリス」
「うん!」
「へっ、どうだ、いい情報だっただろ」
「うん、ありがとう、バルガス」
「助かったよ、バルガス」
アイリスと俺はそれぞれバルガスに礼を言う。
そして、アイリスが高らかに宣言する。
「じゃぁ、一回小屋に帰って準備してからダールベン村に向かいましょう!」




