0129話 イヴを発見
アジトに入るやいなや目の前のゴロツキを叩きのめすガイル。
倒れているゴロツキのうちの一人の胸ぐらをつかんで自分に引き寄せるとイヴの場所を言うように脅す。
「昨日の侵入者ってのはどこにいる!」
「あ、あちらの部屋だ…」
強烈なガイルのパンチを喰らい、すでに戦意を喪失しているゴロツキはあっさりとその居場所を指さした。
「へっ、行くぜ」
ガイルはミコトと目を合わせるとゴロツキが指さした廊下を進む。
途中、人を閉じ込めておけそうな鉄格子がはめられた部屋を見つける。しかし中には誰もいなかった。
「誰もいないねー」
「だが、誰かが捕まっていた形跡はある、見ろ」
ガイルが床のある部分を指さす。
そこは何かを引きづったような跡があった。
「イヴかな?」
「確証はねぇが、この状況ならそう考えるのが一番だろうな」
「急がないと」
「ああ」
ガイルとミコトはさらに奥へと進む。
アジトの中を進む二人の姿を見て、止まれと声をかけてくるゴロツキが二人ほどいたがいずれもガイルが叩きのめしていた。
そうして進んだ廊下の先には重厚な扉があった。
「開けるぜ」
ガイルの言葉に頷くミコト。
両開きになっているその扉をあけ放つガイル。
中は運動ができるほどのスペースがある部屋だった。
その中央付近に人影があった。
「おい、ここに昨日の侵入者ってのはいるか?」
ガイルはその人影に声をかける。
しかし人影は答えない。
そして腰に差した刀の柄に手を乗せた。
「へっ…」
その動作でこの後怒ることを悟ったガイルは大剣を手に取り構える。
「ここはオレに任せてもらうぜ」
そう言いながら人影に近づいていく。
にらみ合うこと数秒。
どちらがというまでもなく同時に動き出す。
ガイルを通過するように刀を振りぬく人影。
居合の技だ。
ガイルの身体が上下に真っ二つ斬られたかに見えたが、ガイルは上空に跳びその攻撃を躱していた。
「オーガ流剣術奥義:地走り」
着地と同時に剣技を放つガイル。
しかし人影はそれを後方に跳び退き躱していた。
再びにらみ合う両者。
張り詰める緊張感のなか、再び居合の技を見せる人影。
その攻撃を避けずに大剣で受け止めるガイル。
互いに右手に持った武器同士での鍔迫り合いとなる。
そこに左手の大剣を振り下ろすガイル。しかしその攻撃は躱される。
三度、距離を取りにらみ合う形となる両者。
男は、刀を鞘に納めずに構える。
「へっ、今度はこちらから行くぜ!」
ガイルが得意の突進と大剣での連続攻撃を繰り出す。
男は刀をうまく使い、その攻撃をさばいていく。
しかし、ガイルのパワーが乗った攻撃に次第に押され始める。
「そらそらそらそらっ!」
激しさを増すガイルの攻撃。
受け止めきれなっくなった男は一旦距離を取ろうと後方へ跳ぶ。
しかしガイルはそれを許さない。
攻撃態勢のまま男との距離を詰める。
男は後方に跳びながら刀を鞘にしまう。
着地同時に居合の体勢を取る。
罠。
「へっ!」
ガイルが間合いに入ってきたところで刀を振りぬく男。
「オーガ流剣術奥義:両刃」
ガイルは剣技を繰り出す。
最初の一振りで相手の刀を受け止め、続けての一撃でその刀を弾き飛ばした。
衝撃で倒れる男。
起き上がろうとしたところにガイルは大剣の先を首元に向ける。
「そこまでだ、動くと斬るぞ」
男はそのまま尻もちをつき、がっくりと項垂れたのだった。
「もう一度聞く、昨日の侵入者はどこだ?」
その問いにふいと後ろの扉に向かって首を振る。
「あっちの扉だね」
「気をつけろよ」
「大丈夫大丈夫」
ミコトがその扉を開ける。
そこは今いる部屋の半分くらいの大きさの部屋だが、違いのは中央に大きなテーブルが置かれていることだ。
そして探していたイヴはその部屋にいた。




