表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
龍翔記  作者: GIN
116/692

0116話 新たな仕事

宿屋に集合した俺たちはクレハたちのことを皆に話す。


「そんなことになってたんだ、クレハさんたち…」


「オツライコトデショウ…」


直接面識のあるのはアイリスとレムだけだ。


レムは子供たちとしか会っていないが。


「ああ、でも借金はなくなったみたいだから、何か仕事があれば普通に暮らせると思うんだ」


「へっ、だろうが子持ちの女性が一人で出来る仕事は限られてくるぜ、それにルイムの町では働きづらいだろうしな」


「そうだな、だが実はちょうどいい仕事があるんだ」


「そんなのあるの?」


アイリスが少し首を傾げながら聞いてくる。


「ああ、それはな…」


俺は皆にクレハに紹介したい仕事を伝える。


「わたしは賛成だよ、リュウ!」


アイリスは手放しで賛成してくれている。


「なるほどー、それいいね」


ミコトは賛同してくれた。


「あとはあの母親が受けるかじゃないか、わりと頑固そうだったし」


イヴのクレハの印象は間違いではない。


俺たちも最初に会った時に押し切られて家に泊めてもらっているのだ。


「そうだな、ただ情や哀れみで言ったのなら受けないだろう…だけどこの話しは俺たちにとっても良い話しなんだ」


「へっ、確かにリュウとアイリスには重要な話しだな」


「ワタクシモデス、ガイルサマ」


「ワリィ、そうだったな」


「瑠璃としてはその風邪気味の子が気になるね、明日の早いうちに連れて行ってよ、リュウ」


「ああ、だが俺は準備の方を進めたい、イヴ、頼めるか」


「分かったよ、明日一緒に行こう、瑠璃」


「頼むよ、熱に息が荒いんだったね、それに効く薬は今日のうちに作っておくとして、最終的には症状を診てからだね」


「んじゃ、明日はリュウたちと瑠璃たちに別れて動こう」


「私はどっちにいっても役に立てそうにないからまたギルドで生物情報の収集でもしておくよ」


アスカの言葉に皆が頷く。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


ラウルは屋敷でカゲロウの報告を聞いていた。


「…以上です」


「助かりました、カゲロウ、引き続きよろしくお願いします」


ラウルの言葉に少しだけ頭を上げて答えると、カゲロウがスッと姿を消す。


そこには最初から誰もいなかったように何の気配も感じさせなかった。


「ふむ…」


ラウルはカゲロウからの報告を吟味する。


彼からの報告が誤っているとは考えてはいない。


だが、そうするとたった今聞かされた報告内容はにわかには信じがたいものだった。


「なぜいまさら…」


ふぅとため息をつき、窓の外を眺める。


「これは対策を考えないといけませんね…」


考えに耽るラウルの部屋の扉がノックされる。


「どうしました?」


「お客人が参られました」


誰とも聞かないし、向こうも名乗らない。


ノックの仕方でジョセフと分かるからだ。


長らくラウルに仕えているジョセフに寄せる信頼の高さを現わしていた。


「ありがとう、客間に向かいます」


ラウルは客人が待つ部屋へと入る。


そこには2人の少女がいた。


「お呼び立てしてすみません、本来はこちらからお伺いするべきだったのですが…」


「「仕事の話しと聞いています、こちらからでっむことに関しては一向に構いません」」


「ありがとうございます、さっそく仕事の説明をさせていただいても?」


「「お願いするわ」」


「仕事の内容は簡単です、私、ラウル・ゴルベールの護衛です」


二人は黙って聞いている。


「腕の立つ仲間がみんな別の仕事を抱えておりまして…私はあいにく戦闘はそれほど得意ではありません、ですので護衛を必要としておりまして」


「「…なぜ私たちに?」」


「あなたたちの腕を見込んで、です」


「「私たちも冒険者…報酬次第でクエストは受ける」」


「助かります、日給これくらいでどうでしょうか?」


ラウルの提示した額に驚きの顔をあげる二人。


「破格すぎます」


「怪しいすぎます」


「いえいえ、これはそれだけ私が切羽詰まっているということです…なにせ命を狙われていますからね、護衛のお二人も忙しくなると思いますので、報酬は高めにさせていただきました」


「「…命を狙われているのですか?」」


「ええ、それも家族からですけどね…」


二人の少女は互いの顔を見ながら少しだけ考えたあと、ラウルに向かっていった。


「「分かりました、このクエスト受けます」」


「ありがとうございます!」


ラウルは左右の目の色が違う二人を見ながら言う。


「ではこれから、よろしくお願いします、ララァ、リリィ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ