0011話 町の子供たち
ドンッと背中に衝撃を感じる。
振り返るが誰もいない。
人がぶつかったとかではなく、何かを投げられ、それが背中にあたったようだ。
「リュウ…」
アイリスが指さすところには泥団子のようなものが落ちていた。
「これが当たったのか、な?」
「そうだと思う」
言いながらアイリスは泥団子が飛んできた方向に目をやる。
つられて俺も同じ方向を見る。
そこには何人かの子供たちがいた。
「あの子たちが投げたのか?」
「そうみたい、あの子たちに恨まれるようなことでもしたの、リュウ?」
「うーん、心当たりはないなぁ、そもそもルイムの町に来るのだっていつ以来のことだが」
「だよねぇ、でもあの先頭のちょっと大きい男の子、めっちゃ睨んでるよね」
アイリスの言う通り、子供たちの中で一人体格のいい男の子がいて、
その子はこちらを睨んでいた。
「あー、これは君たちが投げたのかい?」
話しかけてみるが返事はない。
「参ったな、どうしよう、アイリス」
「うーん、ここはひとつ、おねぇさんの私が声をかけてみよっか」
言うとアイリスは子供たちの方に向く。
「ねぇ、君たち、これって君たちが投げてきたの?」
しかし、やはり返事はない。
その様子を見て、アイリスが俺の方に向き直した。
「だめねぇ」
「うーん、とりあえず理由も分からないし、ギルドにむか…あっ!」
ぐちゃ、と音がして、アイリスの顔に泥団子がヒットした。
体格のいい男の子が投げてきたで間違いないようだ。
そんなことより…
「ア、アイリス…」
ワナワナと震えているアイリス。
「なっ…」
「落ち着け、なっ、アイリス」
「何してくれてんのよ!!!!」




