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44 二度目の儀式2

全ての儀式を終えた後、研究棟の大会議室にほとんどの教員・職員が詰めかけていた。今日の儀式の成果を共有するためだ。


「さて……。早速()()に入ろう」


学園長はそう言って、レベッカを見る。レベッカは立ち上がり、口を開いた。


「ミリーの儀式について報告します。今回も彼女は儀式中に見たものについて記憶に残っていないようでした」


会議場内でざわめきが起こる。前回ミリーは想起の儀式で体験したはずの自身の過去の行動が記憶にないと主張していた。どうやら今回もそのようで、儀式の最中、彼女の視界は真っ白になるだけで、気が付けば終わっているのだと言う。


「ですが、その……。彼女がどのような人物であるのか、そのヒントとなりうるものを確認しました」


すると会議室に映像が現れる。




目の前にギロチンがあり、周囲は群衆で溢れ返っていた。


画面はギロチンに近づいていき、そしてギロチンをくぐるように映像が流れる。


暫くして、視界が暗くなった。




皆が息を呑んでいた。


誰がどう見ても断頭台にかけられているのは明らかだった。


「この映像については被術者に見せたのか?」


「いえ。特に何も言わず帰しました。ショックを受ける可能性がありますので」


その場にいた者たちは唸りながら何をどう発言すればよいのかと頭を捻らせる。


「竜と戦いつつも断頭台にかけられる存在……。ミリーの前世はいったい何者なんだ?」


「別に竜と戦っていたかどうかまだ確約していないでしょう。それよりも前世が死刑囚だとした場合、該当の生徒をどのように扱えばよいのだ?」


「どうもこうもない。これまで通り一生徒として彼女には過ごしてもらう。今回の件、要らん勘繰りはされたくない。前回同様に他言無用じゃ」


学園長の鶴の一声でミリーの議題は終了した。


そうは言いつつも学園長には何か思い当たる節があるのか「まさかな」と小さく呟く。


「さて、他に特筆すべき生徒はおるかね?」と学園長が尋ねるも、すぐには返ってこない。特筆すべき生徒が居ないのであれば、今回の会議は解散でいいだろう。学園長の「解散」の言葉を待たずに立ち上がるものも出始めた。


その矢先にモルゼオが口を開いた。


「ゲイル・フォアワードについて」


立ち上がった教員も含めて皆が動きを止める。


「腕のいい弓使いのようだった。狩りの映像だったが、遠く離れたウサギを弓で射抜いた。剣術よりも向いているかもしれん。ギルバート・アレキサンドリア講師。彼の武術に関するカリキュラムについて修正を提案する」


「…………分かった。コーデリア先生、後で相談しましょう」


ギルバートが弓術を担当するエレナ・コーデリアに声をかけたところで、会議は終了する。

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