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おしまい。
「いまいくつあるんだ?」
「以前の5つと、新たに増えたのが5つだな。」
倍になってるのかよ・・・
「行くしかないよな・・・」
「ああ、頼めるか?」
ヨヅルは頷くと大樹に背を向けて歩き出す。
目を瞑り、この世界に放り出されたときの事。
大樹の種を植えたら喋りだした事。
山中に畑を作り、外界との接触を断っていたときに
自分をこの世界に放り出した、神を名乗る糞やろう
そいつに畑を”所持”する能力を貰い受けたこと・・・
全て鮮明に覚えている。
最初は大嫌いな世界だった。
人々は愚かにも傲慢で
化け物が跋扈するこの世界。
戦う術を持たないヨヅルは格好の獲物だったのだ。
それでもヨヅルが好きな人々の笑顔を守るためには
戦わなければいけない。
勇者と
魔王と
永遠とも思える寿命を持ち、常人からかけ離れた存在
世界に唯一許された存在。
星をも崩壊させる権限を受けたのは500年前。
「いいぜ・・・守ってやるさ。」
空を睨み呟いた。




