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平和な時間

「俺の敵は誰であろうと、何であろうと利用し、殺しつくす。」


ヨヅルが語った過去が正しいものかは定かではない。


しかし、この話を聞いていた少女にはわかるのだ。


きっとこの人は本当のことを言っている。


そう思えてしまうほどに、ヨヅルの言葉は重かった。


自分の置かれている現状も含めれば、疑う余地などありはしない。


ならば彼女がすることは唯一つ


「勇者の居場所はわかっています。他人様の手を汚してしまう頼みごとと言う事も重々承知しています!ですが!どうか、私のお願いを聞いてもらえないでしょうか!」


ただ頼み込むだけ


それだけで十分だと解っていた


きっとこの人はとんでもないお人よしでもあるから


当然ヨヅルは、早期に勇者が現れた情報も貰えたのだ


この話を降りるはずが無い。


「引き受けた。場所を教えてくれ!」


わかっていた事とはいえ、期待通りの答えを聞けた彼女は、その場でへたり込んでしまった。


「お・・・おい、大丈夫か?」


「すみません、ちょっと安心してしまって・・・」


てへへ、と笑う彼女に苦笑いしながら手を差し出す。


「ほら、そんなんじゃ倒してきたら俺が怖がられそうだな。」


そんなヨヅルの言葉にも彼女は答えた。


「わかりません、確かに怖いと思うでしょう。しかし、それは悪意に満ちた力の場合です。」


どういうこと?という顔をするヨヅル


「いえ、あなたは世界に愛されているように見えるのですよ。」


「なるほど、まあそうだろうな!」


あっさりと納得したヨヅルに、少女は「なんですかそれ」と笑いだした。


この平和な時間はもっと続くべきだ。


続くといいな・・・続けさせなくちゃ!

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