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ヨヅル
「ヨシュアさんにサリナさんだな!覚えたぜ!」
「ははっ!おじさんでいいぞ?」
「じゃあ、おじさんって呼ぶな!」
「そうだ、俺の名前なんだが・・・。ちょっと色々あってな。」
「なんだ?犯罪でも犯したのか?」
「まあ、正当防衛でな。それとは別で色々と問題があるんだよ。」
少年は少し考える素振りをしたが、その後に続けた。
「おじさん達は口は堅いほう?」
「ああ、客の情報を守るのも俺達の仕事だからな!」
「そっか・・・。じゃあ、教えるね!」
二人を見つめ、信用できると判断し、少年は答えた。
「俺は人間じゃない!妖精族なんだ!名前はヨヅルって言うんだ!」
少年の名前を聞いて、夫妻は驚いていた。
当然だ、妖精族など御伽噺でも滅多に出てこない。
ましてや存在など疑う余地もないのが常識なのだから。
しかし、ヨヅルは続ける。
「ヨヅルって名前の通り、俺は夜蔓の精だ!」




