若草色の悪魔
「で・・・できるのか!?」
「ああ、すり身にして捏ねるんだ!」
「それだけで・・・」
「いや、その後に蒸したり焼いたりするんだよ。人によるけど結構いけるぜ!」
「なんと、そんな方法があったとは・・・」
「んじゃ、作ってみるか?」
そこからは早かった。
魚を取り出し、少年の目にも留まらぬ殴打のような叩きで魚の身がどんどん削られていく。
「さ、すり鉢にいれるぞー!」
どこから取り出したのか、少年は作業を続ける。
ゴリゴリ ゴリゴリ ゴリゴリ
「うっし、こんなもんかな?」
リーナス夫妻は何もいえなかった。
「これに塩を入れて、蒸す!」
「はい、できましたー!」
「おお、これが魚なのか・・・見えないな!」
「そうね、はじめて見る形よ。でもこれ、すごく綺麗だわ。」
リーナス夫妻の評価はなかなか良いようだ。
それでは、と少年が呟き。
「試食と行きますか!」
パクッ ムシャムシャ
「ふむ、あんなまずい魚がこんな味になるのか。」
しかし、感想を述べたリーナスのおじさんは見てしまった。
「き・・・きみ、これ、これは・・・」
「ん?カマボコと言ったら板わさでしょ!」
そう、見てしまったのだ。
「若草色の悪魔・・・」




