本当かな?
商人達と別れてから半日ほどで町が見えてきた。
「おー、真っ白だ!」
港町フィリー、塩に覆われた町。
青い宝石のような建物がきらきら光り、ほんの少しだけ透過して見える。
「綺麗だなー。建物で光が反射して塩がキラキラしてるんだ。」
その景色を見つめながら歩を進める。
「リーナスっていったっけ、空いてるといいな。」
歩くたびに足元からサクサクと音が鳴る。
「この塩って人為的なものじゃないのか。」
夕日が映る海からバシャーンと、大きな物が投げ込まれる音が聞こえた。
「な!なんだ!?」
少し寄り道するように海に向かうと、人だかりができていた。
「なにかあったのか?」
「ん?ああ、ちょっとな。」
「聞いてもいいかな?」
「あー・・・、ここじゃ場所が悪い。こっちにきてくれ。」
「ん?ああ、いいけど・・・」
青年が耳元でささやくような声で告げる。
「町長の息子が漁をしているんだ。」
「?、そんなに警戒する事なのか?」
「ああ、建前上応援はしているんだがな。町長の息子は・・・」
「そこまでにしときな、くるよ。」
青年が続けようとすると、横からおばちゃんが入ってきた。
おばちゃんの言った方向を見ると、長い槍を担いだ長身の男が歩いてきていた。
「そこで何をしている。」
「初めてこの町に来たからな、この人だかりの理由を聞いてたんだ!」
「ふむ、本当かな?」
男の質問に二人は頷く。
「そうか、では聞いたのか?町長の息子の話を。」
男の質問は少年に向けたものだったが、青年とおばちゃんの顔色が少しづつ悪くなっているように見える。
「息子の話?俺は大物が獲れるかもしれないから集まっていると聞いたんだが。」
「そうか、ならいい。ゆっくりと見物するといいよ。」
そう告げて、男は去っていった。




