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メシの時間
「ふふっ、フィリーかー!楽しみだなー!」
楽しげに森を歩み進める彼を、行き交う馬車が微笑ましく見ている。
「お?いつの間にか暗くなってる!!よーし!メシの時間だな!」
いそいそと野営の準備をする彼の周りに馬車が止まる。
森の中で一人きり、そんな彼を放って置けるなかったのだ。
夜になれば獰猛な獣が目覚め、帰らぬ仲間を何人も見てきたのだ。
そんな彼らが、武器を持たない少年を放っておけるわけがなかったのだ。
「ふふー!今日は寒いからな!お鍋にしようかな!」
少年は、懐から鍋を取り出す。
それを見て彼らは眼を見開いた。
当然だ、彼の荷物は、手提げ鞄ただ一つだけだったのだから。
彼らはまた驚かされる事になる。
この後彼の懐から、新鮮な食材がポンポンと出てくるのだから・・・




