いただこう
「さて、君はジュースをあげようとしただけなんだね?」
「はい!あ、よかったらおじさんもどうぞ!」
「お・・・おじ・・・い・・・いただこう」
何かを言いたそうだったが、黄金色に輝くジュースに見とれて飛びついた。
ゴクリ と喉をならして木製のコップに口をつける。
「なんだこれ・・・なんだこれは!!!」
「ジュースです!」
「ちがう!なんだこれは!果物は!?何の果汁なんだ!!」
「リンゴです!」
「リンゴ!?そんなわけあるか!!いや・・・でもこの味はリンゴだ・・・」
勢いよく喋りかけてくるおじさんは、何かに気づいたように勢いを止めて首をかしげる。
「あ、感想とかきいてもいっすか?」
「あ、ああ。とてもうまかった!」
「そっかー!まあ俺達が作ったリンゴだからな!まずいわけがないさ!」
「なあ、きみ。このリンゴ、絞る前の物はないのか?」
「あ・・・あー・・・あるけどダメ!あげない!ちょっと問題があってね!」
ピシリ と音が鳴ったかのようにおじさんは固まった。
「あ・・・あはは・・」
これはヤバイ、良い効果ではあれど、この言い回しは良くなかったと彼は思った。
「じゃ・・・じゃあな!あ、ジュースは三樽ほど置いとくから!」
そして彼は消えた。




