ゆりはれ!~お泊まり会編その5~
夕食の片付けも済んで、お風呂に入る。
お風呂も豪華で、巨大な丸いバスタブに、花が浮いていた。
「すごっ。こんなの想像上でしかないと思ってたよ。」
隣で京香が驚く。……ん?京香?
何でここにいるし。
「いいじゃんよー。折角お風呂も広いんだし、咲と美智子はお菓子買いに行っちゃったし。久々に一緒に入ろっ♪」
そう言ってさっさと服を脱いで行ってしまった。
「みてみて、ここ超眺めいいよ!」
楽しげな京香を見ていると、懐かしくて、暖かい気がした。
「ふはぁ~。いい湯だったね~。」
あんまりいい景色だったからつい長く入りすぎた。少しのぼせたかも。
先に髪を乾かしてリビングで涼んでいると、二人が帰ってきた。
「ただいまぁ~。」
「ただいま。」
美智子がリビングにお菓子を置いている間、咲は違う世界を見るような目で私を見つめていた。どうしたの?何か付いてる??
「あれ~?咲ちゃんは翔子を見つめてどうしたのかな~?」
「…はっ!ななななんでもないわよ!?」
京香に言われてはっとする咲。
「もしかして、湯上がり翔子を見て興奮しちゃったのかなぁ~?」
言われてから自分の体を見る。
湯上がりで上気した肌を、バスタオルが隠している。髪は乾かしたとはいえしっとりとしていて--。
…服を着てきます。
「あー、翔子も照れたー!」
京香にからかわれて私と咲が真っ赤になるのを、美智子は微笑ましそうに見ていたのだった。
咲と美智子も続いて入浴し、リビングに布団を轢いてやっと一息。ちなみに、下の階に響くので枕投げはなし。頭が向かい合うようにして、真ん中にお菓子を配置。準備は整った。時計を見ると、11時を指していた。
「それじゃ、真夜中女子トーク…スタートっ!」