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ゆりはれ!  作者: れの。
1/5

ゆりはれ!~お泊まり会編その1~

初投稿です。

ご意見等ありましたらお気軽にどうぞー(´ω`)

基本的に感動話とかはないかなー、と思っています。

少し前まで猛威を振るった台風が嘘のように感じられ、窓際の席に座る私は、ただただ先生の長ったらしい話に耳を傾ける気にもなれずにいた。

本当なら適当な理由をつけて保健室で涼みたい所だが、夏休み前最後のHRだから我慢する。

私は、榛名翔子。そこらによくいる、特徴がないのが特徴の女子高生である。

さて、この暑さを凌ぐにはどうしたらいいものか。涼しい事でも考えれば少しは変わるか……?

涼しい事、涼しい事……。

「それなら、プールとか? あっ!海でもいいなぁ~」

この後ろを向いて騒ぎたてているのは、湍水京香。右で小さく髪を束ねた髪形で昔から変わっていない。小さい頃からの幼なじみ。今では家族ぐるみの付き合いだ。てか、HR中だから前を向け。

それにしても、プールか……。

今度、4人で行く?

「行きたいっ!」

ちょっ、バカ!声がでかい!

「えー…コホン。湍水さん、廊下に立っていなさい。」

「この暑い日に廊下はいやぁぁぁぁ!」

お前の方が暑苦しいわ。まぁ、自業自得じゃん?。デカイ声を出すかr「榛名さんもです。」まじっすか。

⚫ ⚫ ⚫ ⚫

「―んで?廊下ランデブーのご感想は?」

そりゃーさんざんでしたよ。余りにも暑くて下着透けるんじゃないかって思うくらいには。

この子は、朱河咲。才色兼備の優等生。私の彼女で、学校内で間違いなく5本の指に入るであろう美少女である。

美少女である。

……大事な事なのでね。

「あれ?そういえばみっちゃんはー?」

京香がキョロキョロしながら訊ねる。

「さっきプリント出しに行ったわ。すぐに戻るんじゃない?」

「ふーん。……あ、そういえば私、お菓子持ってきたよ~」

京香の家は洋菓子屋で、私も小さい頃からよく食べていた。

私、いつものがいいなぁー。

「わかってるって。……はいこれっ!」

手渡されたのは、ラズベリークッキー。

渡されたクッキーを、半分かじる。

丁度いい甘さ加減と、ラズベリーの香り。

こればっかりはやめられそうにない。

あぁ~、幸せ。

「翔子はそのクッキー食べてる時が一番幸せそうね。」

咲がくすっ、と微笑みかける。可愛い。

私が小さな幸せに浸っていると、

「お待たせ~。」

気の抜けた声がかかる。

プリント出しに行っただけのやりには遅かったじゃん?

「いや~。それが、職員室と屋上を間違えてしまいまして……。」

この子は、岩沢美智子。綺麗なロングストレートで、背が高くてモデル体型。彼女に憧れる女子も少なくない。…が、極度の天然。京香と付き合っているとかいないとか。

「みっちゃん、それはもう間違いってレベルじゃないよ……?」

京香が戦慄する。私もだけど。

少し間があって、こほん。と京香がわざとらしい咳払いをし、話を進める。

「それで、明日の待ち合わせだけど…」

私達の通う藍浜高校は、今日が終業式。

明日から夏休みで、私達は初日からお泊まり会をすることにしたのだ。

「…ひょっほ、翔?聞いてふー?」

京香がクッキーを頬張りながら問いかける。

うん、聞いてた聞いてた。

「ごくん。…んじゃ、明日駅前でねー。…あ。そうだっ!」

私達3人は目を合わせる。大概京香はこういう時、罰ゲームを設けるからだ。

「…時間に遅れた人は、罰ゲームだからね!」

……ほら、やっぱりね。

⚫ ⚫ ⚫ ⚫

家に着いて布団に入ってから、ふと考える。

高校生になって、初の夏休み。

たくさん思い出作れるといいな。

ふと携帯を見ると、新着3件、と表示された。

「明日から、楽しみだねっ!」

「明日、送れるんじゃないわよ?」

「たくさん思い出作りましょう!」

なーんだ。みんな考えてる事は一緒かっ。

くすっ、と笑いが漏れる。

期待に京香よりはある胸を踊らせ、意識の底へと落ちていくのだった。

ゆりはれ!を読んでいただきありがとうございました!

投稿ペースはバラバラになりますが、まだ続けようとは思います。

暖かく見守って頂ければ幸いです。

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