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第三話

それではどうぞ!

「由美……お前は俺の物だ……」

そう言って生徒会長は愛川の胸にナイフを突き刺した。



「愛川さん、貴女は僕の物です。この学園にいる有象無象の誰の物でも無い。」

そう言って副会長は全校生徒と教師全員を撃ち殺した銃を愛川に向けた。



「ずーっと、一緒だよ?由美ちゃん。」

そう言って会計は眠っている愛川と一緒にビルから飛び降りた。




「………愛川……お前は永遠に俺の物だ。」

そう言って書記は毒殺した愛川を剥製にして地下室に閉じ込めた。




「由美、由美、由美!お前と一つに…………!」

そう言って幼馴染みは殺した愛川を食べた。




「由美ちゃん……この傷わね、君が他の男と話したから付けたんだよ?」

そう言って双子の風紀委員の兄はカッターで傷付けた傷を愛川に見せ付けた。




「由美……ごめん、お前も夏海も傷付かないようにするにはこうするしかなかった。」

そう言って双子の風紀委員の弟は愛川を脱出不能の屋敷に閉じ込めた。




「愛川……一緒に死のう。」

そう言って風紀委員長は愛川をズタズタにして自らは首を括った。




「ふふ、由美ちゃん、幸せって言ってみな?」

そう言って男は洗脳した愛川に心にも無いことを言わせた。




「由美……もう何処にも行かせない……」

そう言って気の良い喫茶店の店主は愛川を家に閉じ込めた。




「……先輩のいない世界なんてどうでも、良いだから先輩を連れ出す。」

そう言って中学の後輩は由美を無理矢理連れ拐った。




何度も、何度も愛川は殺されたり好きになった人達と引き離されたりと最早物として扱われていた。

やめろ……もう、やめてくれ……これ以上そんな最悪な場面を見せるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!





ガバリ!

「はあ………はあ………はあ………」

くそ……最悪な目覚めだ、寄りによって攻略対象全員分のヤンデレエンドを一気に、それもエンドレスに夢で見るなんて思わなかった。




「………絶対に阻止してみせる。」

愛川は……いや、この世界の色んな奴の人生は俺が守ってみせる。

ゲームのシナリオのせいで人生を台無しにさせてたまるか!




俺は意気込みながら二度寝を慣行した。

















そして………








「遅刻じゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

はい!二度寝を慣行したお陰で遅刻寸前の斉藤圭介であります!



「くっそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!高校生生活二日目で遅刻とか冗談じゃねえぞ!」

途中で不良を蹴り飛ばしたりを塀をぶち抜いたり草原を走ったり戦場を駆け抜けた気がしたが気のせい……



「……前方の奴どけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

「何……?ぐはあ!?」

『『『『『あ、兄貴!?』』』』』

「さ、斉藤君!?」

俺は愛川の前でたむろしていた不良を蹴散らして………へ?



「愛川!?」

「え、えへへ……遅刻しそうになっちゃったら絡まれちゃって……」

「んな事を言ってるばやいか!急ぐぞ!(てか原作で不良に絡まれてるシーンなんてあったか!?)」

俺は愛川の腕を掴んで一気に走り出した。




「愛川由美………か。」

そんな事を蹴り飛ばされた不良のリーダーが言っていた気がしたけど無視した。




これがとんでもない事になるなんて……想像もしなかった。






如何でしたか?

次回もお楽しみに!

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