とある少女side
いきなりですが閑話です。
「うげえ……此処ってもしかしなくても乙女ゲームの世界じゃん。しかも私が良くやってたゲームだし……」
私は幼馴染み兼婚約者の『一ノ宮蓮司』のスピーチを聴いていたら急に気分が悪くなったので退席したら保健室で寝ているうちに出るわ出るわの嫌な知識。
私が婚約者としょっちゅう絡む一人の主人公の女子生徒に醜く嫉妬しその果てにその女子生徒を殺そうとして蓮司に見捨てられたあげく蓮司に家を潰され、最終的には公園でホームレス生活を余儀なくされた一ノ宮蓮司ルートのライバルキャラクター(ファンディスクで追加された主人公がある平凡な男子に恋するルートでは主人公の味方になるけど………)、『宮風春奈』だと言うう事を思い出していた。
「最悪……でもまあいっか。原作とは違って私と蓮司はそれなりの仲だし、それに私からも『好きな女の子が出来たら婚約は解消しても良いよ』って言ってあるしね………」
原作じゃあ私は生真面目かつ責任感がありすぎたせいで思いが暴走してあんなことをしたけど……此方じゃあ基本的にフレンドリーかつ本気でヤバくなったら周りにヘルプをかけるから『絶対に』あんなことはしない………
「お姉様!」
「ぐえ……!?」
唐突にお腹に衝撃を感じたので下を見るとそこには六ノ宮兄弟の兄、風の婚約者である『弓晴夏樹』がそこにいた。
因みに私がお姉様なのは私に『甘えたいから』との事。
婚約者と同じで子供っぽい女である。
「お姉様! 体調は大丈夫ですの!?」
「………大丈夫だから退いて」
「お、お姉ちゃん、宮風先輩が困ってるよ………」
と、夏樹を私から引き離したのは夏樹の妹であり六ノ宮兄弟の弟、景の婚約者である『弓晴夏海』だった。
因みに二人は風と景の兄弟をどっちかを攻略するときのライバルキャラクター(因みに兄弟同時ルートの時は両方が)なんだけど………夏樹が典型的な自業自得なお嬢様キャラ的展開なのに対して夏海ちゃんは甘く切ないラブストーリーで最終的には夏海ちゃんが身を引くという形でハッピーエンドを迎えるからプレイヤーは男女問わず泣いて夏海ちゃんファンクラブまで出来た。
お陰で夏海ちゃん主体の二次創作では主人公が身を引くか主人公が典型的な電波系転生者になって自爆する形で景に嫌われて景と結ばれる物語が書かれたものだ。
「本当に対極的な姉妹と兄弟だわ……」
「せ、先輩!? くすぐったいです!」
おっといつの間にか頭を撫でていたか、こりゃ失敬。
「ところで何か面白そうな新入生いた?」
「あ、はい!私の後ろの愛川由美さんって人なんですけど私や景と趣味が合ってて………」
………それ主人公のデフォルト名じゃん。
取り敢えず主人公を見ておこうと(因みに弓晴姉妹とは下駄箱で別れた)校門まで行ったら………
「愛川、行くぞ。」
「え?え?え?」
主人公の手を掴んで最悪の鬱エンド(生徒会副会長の特殊ヤンデレバットエンドを除く)を作る最低野郎……黒河計から離れる平凡男子がいた。
「………追跡開始。」
私は黒河を警察に通報した後で二人の追跡を開始した。
数分後二人は近くの公園に着いた。
そして…………
「手………? あ!?」
主人公の手を今まで掴んでいた事に気付いたのかそう言って平凡男子は手を放した。
う~~~~~ん………黒河に対する対処法からあいつも転生者かな?
てかこの乙女ゲームの世界転生者多くない?これで私も合わせて『四人目』だよ?
「ほら!愛川って可愛いだろ?だから誘拐とかナンパとかそんなのもいるかもしれない!
だから………」
「か、可愛いって!そ、そんな事………」
あ、言葉のチョイスをミスったって顔になった。
「そ、それじゃあ俺は此処で!」
そう言って平凡男子は脱兎のように逃げ出した……私?私は近くの茂みで途中で合流した傍観転生者は近くの木で身を潜めています。
「うわあ……ギャルゲーみたいな好感度の上げ方をしてるよ、あいつ。」
傍観転生者の『相川久遠』がそう言いました。
まあ、取り敢えず………ドンマイ!
如何でしたか?
次回もお楽しみに!




