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第一話

入学......

唐突だが俺こと『斎藤圭介』は転生者だ。


前世の死因は姉貴から借りた(ヤンデレ)乙女ゲーム『月の光の中で君と』を一日中ぶっ続けでやった事で寝不足になった事による前方不注意の交通事故。


そして思い出したのは中学三年生の頃で進路先に舞台の高校の名前を書いて先生に出した後だった。


前世を思い出した俺はバットエンドを回避すべく攻略対象者達の出会いからそのイベントまで全てを書き込み

万全の態勢で挑む事にした。


そして俺の今いる場所は……その月の光の中で君と(通称月君)の舞台の学校『私立月神高校』の真ん前だった。



「なあ、圭介……本当に俺達は此処に入ったんだよな?」

「うるせーな、『義之』。だったら頬をつねってみろよ? 夢だったら覚めてるぜ?」

「いででで!? 夢じゃない!」

俺の隣にいる悪友にして幼馴染みの『天草義之』がさっきから訪ねてくるが俺は無視して入学式に起こるイベントを思い出す。



「(確か入学式で起こるイベントはクラス表を確認した後で生徒副会長の『二ノ宮紫音』との主人公が知らないの再会……それから幼馴染みの『五ノ宮廉』との再会に『六ノ宮風』と『六ノ宮景』の兄弟との出会い、そして入学式後に来る隠しキャラの内の一人との出会いだったな。

主要キャラの四人はともかく隠しキャラルートは避けたいな……)」

「……介! おい、圭介!」

俺はそこまで考えて漸く義之が話しかけていることに気付く。


「と、悪い。考え事をしててな。何だ?」

「やっべえよ! 俺達すげぇ可愛い女の子とお近づきになれそうだぜ!?」

俺が義之の言葉に俺はもしやお思い人が多いクラス発表の場所を見る。

そこには背丈は精々150~155位の小柄で栗色の綺麗な髪、世の女性が全員羨む綺麗な顔、そして何よりも目を引くのは正しく神に愛されたような可憐なしかし出るとこは出ている体つきの少女がいた。



「おい!話しかけ……デジャブ!?」

俺は鼻息の荒い馬鹿(義之)を殴って黙らせた後で女の子に近づく。



「え~~~~~と……どうかしたんですか?」

「え!? あ、あの……クラスが何処か知りたいんですけど私は背が低くて……」

俺は少女に話しかけてみたが……うん。画像よりも本物の方が可愛いな。


「俺が見てきてあげるよ。名前は? あ、俺は斎藤圭介。」

「あ、『愛川由美』です。それから無理な話し方はやめた方が良いですよ?」

……バレたか。



「ああ、悪いな愛川。じゃあ行ってくる。」

俺は並みいる人間を押し退けクラス表を見る。

む、俺と義之、愛川と……げ!? 寄りによって五ノ宮じゃなくて六ノ宮兄弟が同じクラスかよ!? あいつら扱いが真面目に困るんだよなぁ……



「……ん?」

俺が頭を掻きながら愛川の方を見るとそこには馬鹿が愛川を口説いていた。



「美しいお嬢さん! 僕と……」

「ていや!」

「ムチャブリ!?」

俺が助走をつけて飛び蹴りをかますと馬鹿は奇妙な悲鳴と共に吹っ飛んだ。


「よっと、俺の幼馴染みが失礼したな愛川」

「う、ううん、有り難う助かったよ……」

ん? 俺を見て頬を赤くしたのは何故だ?


「じゃあ俺は此処で。あ、教室は一年四組だったぜ」

「うん、ありがとう。同じ教室になれると良いね!」

……同じ教室何だよね……確かこの後二ノ宮がハンカチを落としてそれを愛川が取るんだったな

俺は馬鹿の足を掴んで引きずりながらそう思い入学式のある体育館に向かって歩き出した。

如何でしたか?

次回もお楽しみに!

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