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期待と失念
その日と次の日の僕の授業と言ったらひどいの一言で済まされるのか…
何を言われても上の空、という状況を自分で体験した訳で。
何せ、あんなことを言われたんだから勉強…学校どころの騒ぎじゃないだろう。
彼女…確か「チェリー」と言っていたような…
二年間何の音沙汰もなかったのに、いきなりこんなことになるなんて―。
嬉しい。知りたい。だけど…何故かな?
悲しさも込み上げてくるんだ…
あんなにも知りたくて堪らなかった自分のことをやっと聞けるかもしれないのに、この自分の気持ちは何だ…?
―だけど―
その気持ちはすぐに打ち破られた―。
彼女が…待ち合わせに来なかったのだ。
僕は授業が終わるとすぐに、期待と不安に胸を高鳴らせながら彼女と約束した校門へ向かった。
…しかし、何分…何時間待っても彼女は姿を現さなくて。
それを「また裏切られたか」と諦めたのも事実で、そんなことに慣れてしまった自分が悲しくなった―