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運命  作者: 古井たいせい
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中1、4月。

「ガラガラガラ」


戸を開ける。やけに重たくて少し戸惑った。どうやら勝手に閉まるような仕組みになっているらしい。中には10人ほどの人が座っていた。みんながこっちを見て、すぐ目をそらした。前の黒板に貼ってある紙で『岡田海成』の文字を確認し、前から2番目、廊下側から2番目の席に座った。


もしかしたら、この日から僕の大恋愛は始まっていたのかもしれない。

入学式。


先輩の誘導で1の4教室に入った。前の席の男の子は見たことあるような気がする。にしても人がいるとは思えないこの静かさ。誰かの鼻をすする音でさえも遠慮しているように聞こえる。


この学年は30人弱のクラスが四クラスあり、合計で109人。近くの四つの小学校から上がってくる子がほとんどで、自分もそうだった。クラスもだいたい4分の1くらいの子は同じ小学校出身である。


自分は小学生の頃、地域のサッカークラブに入っていたので、違う小学校でも仲の良い子はいた。あとは市の大会やイベントで記憶に残っている子が多少。といってもクラスの半分以上は初めまして、の状態である。それでも少しくらい喋り声が聞こえてもおかしくないのだが、席は出席順で知り合いが近いとは限らず、またこの静かさでは移動してまで話すには相当な度胸がいる。


そのとき、女子生徒の声が聞こえた。廊下からである。おそらく先輩が登校してきたのだろう。彼女らは楽しく会話をしていたのだが、1の4教室の横を通ると話が途切れた。あまりの静かさに驚いた様子で、その後クスクスと笑いながら去っていった。


「来年は自分が新1年生を笑ってやろう」

そう決心してこの静かな時間を過ごした。


中学校の目標、それはいたって普通だった。勉強・部活を両立させ、たくさんの友達を作る。部活はサッカー部に入り、放課後は毎日練習をした。自分はサッカーが好きだったため、練習は辛いというよりストレス発散になっていた。そして帰宅し、夕食や風呂のあと宿題をする。テスト期間になると部活が休みになるので、早く帰宅しテストに向けて勉強する。サッカーができないのは辛かったが、勉強の成果もあり、はじめのテストでは学年二位をとった。


そんな充実した学校生活を送った。

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