プロローグ
どうも、からあげ大佐です。
今回から不定期投稿で学園ものを書いていこうと思います。プロローグなのでさらっと読んでみてください。
春。それは始まりの季節。
なんでもなかった日常に色が染まる時、
出会いと別れ、それぞれにそれぞれの色がある。
そしてそれが最も顕著に現れるもの。
それはそう、「入学」
様々な人が行き交い生きているこの世界で、
唯一の、たった一度の高校生活。
桜の咲き乱れる桃色の季節、
彼ら彼女らはどんな生活を始めていくのか。
[赤色の時間]
県立色見高等学校 入学式。
なーんてことはないふつーの学校、
いい感じのなんかそんな感じの学校!
赤城「とーきーのー!同じクラスだったなー!」
ベチっと土岐野を叩く。
土岐野「イッテェ!わざわざ叩く意味あったか?」
赤城「喜びを全身で表現してみたぜ!」
(俺は赤城8月12日産まれの15歳!
彼女募集中の生まれたてほやほやDK!)
土岐野「そーかよ。俺まだ名簿見てないんだけど、同クラなのか?」
(そしてこいつは土岐野
中学の頃からの友達で、俺より馬鹿!と思っている!
身長くらいでしか負けてないのだ!)
赤城「そだよ〜、俺と同じ1-B!初めてだね、アルファベットの高校」
上履きの音が響く廊下を、
喧騒に包まれながら2人で並んで歩く、
持て余す袖を何度か捲る。
土岐野「1-Bね...どこだ?」
赤城「俺が知ってるわけないじゃーん」
土岐野は名簿の紙を裏返したりしながら、
見落としがないか隅々まで目を通す。
土岐野「校内マップとか普通あるだろ...使えねー。」
後頭部に腕を回し、天井を見上げため息をつく。
土岐野「赤城くらい」
ボソッと呟いた。
赤城「はぁ?!今俺くらいって言ったよなぁ!?」
名簿と睨めっこしていたが聞き逃さなかった。
土岐野「あ、聞こえてた?わりーわりー」
(こいつはこういうところが昔からある)
土岐野「ん、てかここマップあんじゃん。」
立ち止まり廊下の掲示板を指差す。
紙の上に紙と重ねられてはいるが、
その中の特段大きな紙にマップが描かれている。
赤城「あ、ほんとだ。えっと〜?いちのびーはー?」
近づいて指でなぞりながら教室を探す。
土岐野はスマホを取り出してマップの写真を撮る。
赤城「発見!んー。。。5階!!一番上!」
2人「はぁ?!一番上ぇ?!」
数秒待ってから2人同時に声を上げる。
思わずスマホを落としかける土岐野。
それもそのはず、ここは一階。
今から一番上まで階段を登らなくちゃならないのだ。
ここで一度彼らの色は止まる...
そして彼らとはまた別の場所で、
違う色が世界に滲み出していた。
[黄色の時間]
あかり「はぁー...つかれたぁ...5階ってそりゃないよぉ」
机に体を任せて大きく伸びをする。
新しい教室の匂いにはまだ慣れない。
あかり「はぁ...友達できるといいけど....」
県立色見高校...
自分より少しレベルが上だったけど。
友達が行くからここを目指し、見事みんな合格!
したんだけど....
あかり「2人とも違うクラスなんてそりゃないよぉ...」
(窓側だったら景色よかったのかなぁ...)
なーんて思いながらポケットからスマホを取り出す。
HRまでまだ、時間があって暇だからね。
「えっと...僕の席ここであってます...よね?」
一瞬反応できなかった。
数秒経ってから自分に話しかけられたんだと気付く。
あかり「はっえ?あ、私?」
「あ、はい...隣で合ってるかなーと思って」
スマホから目を離し声のする方を見上げる。
そこそこの身長で、優しそうな顔立ちの男子、
物腰柔らかい彼が隣の席を指差している。
あかり「えっ...と....」
「あぁ!ごめんなさい!急に聞かれても困りますよね。えっと、席表だと合ってるんですけど。普通こういうのって出席番号じゃないですか?」
慌てたように手を振りながら、早口で説明する。
そして聞いてるうちに確かにと思い始めた。
蜂谷「僕蜂谷って言うんですけど、ハ行だと縦じゃないかなって心配になっちゃって。すみません、なんか」
照れくさそうに笑ってる。
あかり「あぁ!そういうことか!言われてみると確かに....でも席表に書いてあるんだし座って大丈夫じゃない?」
少し頭で整理するのに時間がかかった。
座るように促すと彼...蜂谷は普通に座った。
蜂谷「すみません。ありがとうございます」
荷物を横にかけてから、こっちに向き直す。
蜂谷「えっと、改めて。僕は蜂谷優斗って言います。1年間よろしくお願いしますね!」
手を差し出してくる。
人当たりの良い爽やかな笑顔。
あかり「あ、私は日向明里こちらこそよろしくね」
握手を受け入れて手を握る。
男子と手を繋ぐなんて幼稚園ぶりかもしれない、
ごつごつとした女子とは違う手。
先生「1-A、ホームルーム始めるぞー。席つけ〜」
ガラガラと扉の開く音と共に先生が入ってくる。
あかり「あ、先生来たね」
蜂谷「うん、じゃ、また後で」
手を離して前を向く。
始まったばかりの学校生活、
まだまだ不安は募っているけれど、
意外と楽しくなってくるかも!
なーんて、まだわかんないけどねっ。
2色の新しい色、
けれど___
すでに世界に染まりきった色だってある。
[青色の時間]
春....始まりでもあると同時に、
上に進み、新しくなる季節でもある。
とかなんとかポエムを考えてみる。
小説の読みすぎかもしれないな...
今日は入学式、本来であるならば、
2年生になる僕は登校する必要はない。
ではなぜ今、こうして誰もいない教室にいるのか。
その答えは自ずとわかる。
空野「入学式懐かしかったねー!」
そう、こいつだ。窓辺に座り景色を眺めるという、
この空間を空気を読まずに壊してくるうるさい君。
空野「入学した時はまさか生徒会になるなんて思いもしなかったよー!」
彼女の名前は空野。彼女が生徒会に入る時、
1人じゃ怖いからと無理やり入れられて、
そして入学式の手伝いとして今日駆り出されている。
そういうわけだ。
「.....懐かしいは懐かしいが、そんな舞い上がるほど?」
空野「えー!そうだよ!私たちの大事な思い出、でしょ?」
私たちの、とは言うが誰にとってもそうでは?
だが理由を聞けって顔をしている。
無視したいが、聞かなきゃ面倒なことになるのは明白。
「思い出って?」
空野「忘れたとは言わせないよ〜。私たちが初めて会った日じゃん」
「......あぁ、思い出した。教室で1人を楽しんでたところをうるさく話しかけてきたんだったな」
そう、ぴったりちょうど、一年前の入学式の日。
1人が好きな僕は誰もいない教室で座っていた。
そこをただ気になったからと言う理由で、
なんども話しかけてきたのが彼女だ。
空野「ちょっとそんな言い方無いじゃーん」
僕の座る机の前に立ち、
ニヒヒっと笑う。
空野「私が話しかけたおかげで、こうして彼氏彼女って関係になれたんでしょ〜」
八重歯を見せながら笑う彼女は、
彼女なのだ。三人称ではなく、恋人としての。
空野「あ〜、顔逸らした〜」
そりゃそうだ。うるさい。
空野「おーい、蒼井くーん?」
見なくてもわかる、ニヤニヤしている。
空野「もう!はい、こっち見る!」
顔をガシッと掴まれる。
そして無理矢理、彼女の方を向けられる。
蒼井「な、なんだよ...んぐ」
向けられた顔がいきなり眼前に迫る。
その刹那、唇に柔らかいものが当たる。
一瞬世界が止まるような感覚、
思考が止まってるのかどうかは知らないけど。
空野「ヒヒっ、静かなのがもっと静かになったね〜」
余裕そうに笑っているが、顔真っ赤じゃないか。
かく言う僕もだが....
蒼井「.....帰るぞ。」
この空間から離れたい、
荷物を持って急いで立ち上がる。
空野「あぁ!まってよ!ねぇ怒った?怒った??」
後ろからバタバタついてくる。
本当にうるさい、でもそんな君が好きだ。
赤、黄、青。3色がパレットに加わった。
でも実は、まだ2色の物語が存在する。
それはまた別の時に...
そもそも色は混ざって新しく生まれる。
滲み出した色は少しずつ広がり、いつかは出会う。
そうして生まれた新しい色も、また広がっていく。
それでこそ、カラーパレット。
読んでくださりありがとうございます。カラーパレット、どうでしょうか?実は青色は以前投稿した静かな君とうるさい君の2人なんですが...まぁ読んでる人の方が少ないのでわからないと思います。
この小説は口で説明するより見た方が早いかなと思うんですが...面白そう!や続きが気になる!と思ってくれた方はぜひブックマークを、どんな内容でも感想を!
次どの色が続くのかは分かりませんが、また次回




