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逃げない勇気

自分の出せる全てをだしきった・・・

夜中に考えに考え抜いた告白が完成した。


さすがに焦らすことは男のプライドにかけて行わない。


フェークは学校の登校中成功するかそれとも途中で頭真っ白になるかその不安が一気に襲ってきた。


登校中にスクルドとアフィーと会った。


学校でのことがありすごい気まずい。


あの出来事のせいでだ。


今日はできる限り人と合わない登校道を選んだつもりだが逆にそれが命取りとなってしまった。


「フェーク君、怪我は大丈夫?そして結果はどうするの?」


いきなりの質問だ。


何となく覚悟はしていたつもりだったので焦りはそれほどない。


「一気に言われても答えれねぇよ・・・まぁ体はマシかな」


「それは良かったよ・・・で答えは・・・」


「もちのろんさ」


「それ古すぎない?」


「大丈夫よアフィー、以外に通じるものよこういうのは」


「まぁとりあえずOKかな、いやまぁあんな告白だったし・・・」


「最初から僕達はわかっていたよ・・・この告白を考えたのは誰でもない僕とアフィー君だし」


その瞬間今まで謎だったソルーの告白について意味がわかった。


ソルーはクリート達と同じ静かに暮らしたい系の人間だ。


そんな人間性をしているのになぜあんな大胆な告白をしたのか少し気になっていたのだ。


フェークは気になっていた謎が紐解かれ空を見上げた。


(なら全ての出来事に意味ができるな)


「・・・お前らだったのか・・・でもありがとな」


「ならプリン1個で・・・」


「相変わらず安いね、せっかく頑張ったんだし僕も貰おうかな」


「てめぇら・・・まぁクリート達も助けたのもお前らだろ、プリン2個なんて安いものさ」


「勘がいいねぇ、プリンの代金半分は払うわ」


「俺全部払わされる予定だったのかよ、まぁその点は本当に感謝しかない」


クリート達も助けて貰って本当に頭が上がらないことだ。


しかし思いのほか2人はそのことをずっと鼻にかけては居ないように感じた。


何でもずっとじれったい状態が続くのはゴメンだったようだ。


そのためずっと機会を伺っていたという。


かなり迷惑極まりないがそれだけ応援されていると聞くと少し恥ずかしい気持ちと申し訳なさがでてくる。


そんなことが続いているうちにあの出来事がありこのタイミングが一番良いタイミングだろうと感じたので思いっきり背中を押し倒したというのを教えて貰った。


「まぁ感謝してくれるのは嬉しいけど告白を延期させたのはフェーク君何だしちゃんと成功させてね、そうじゃないと私達の努力が全て水の泡になるから」


「その点は心配しないでくれ・・・必ず成功させてやるよ」


「まぁここからは私達は御役御免と言った所ね・・・フェーク、絶対勝つのよ」


「試合前の監督か!」


「ははは!監督なんて、コーチとかで良いのに」


アフィーはドヤ顔でフェークの方を向きながら話してきた。


少しそのネタに乗ってあげるのも良いかとフェークは思った。


他人のネタに乗るのも友好関係を気づく上に大事なことだ。


「・・・ふ、アフィーコーチ」


「あらヤダ少し惚れたじゃない」


顔を赤くしながら言ってきた。


乗るんじゃなかったと若干後悔がある。


しかしスクルドはこういうところで大人な対応を見せてくれる。


ありがたきことだ。


「コラ、アフィー君フェーク君はソルー君の人になる前なのに」


「やだなぁ冗談だよ」


「まぁでも頑張ってね、僕達は陰ながらだけど絶対成功を願っているんだから」


「そう言って貰えるとありがたきことよ・・・じゃあ先行くな」


フェークは学校向かいその足を前へ前へと進ませた。


この告白は失敗したらみんなの、もしかすると全生徒の想いを踏みにじることに繋がる。


それ故に胃がキリキリしてくる。


でも諦めたらそれ程度の男として見られてしまう。


フェークは心の整理をしながら学校へ着いた。


着いた頃には心の整理もだいぶ終わっていて告白の内容も暗記ができている頃だ。


いつもは長く感じる登校道だと思っていたが今日の登校道はいつもより短く感じた。


嘘じゃない!本当にすごく短く感じる。


いつもなら朝練などしているクラブの姿も今日はひとつもない。


みんながフェークの告白を楽しみにしているのだろう。


そう考えると余計緊張してくる。


今の学校の不気味さを感じながら歩く。


本当に人一人も居ない。


一度深呼吸して下足に入った。


誰も居ない。


中々落ち着けれないので人が居た方が嬉しかった。


校舎内に入ると少し足が躊躇ってしまう。


しかしゴリからメールで言われた言葉を思い出した。


ちなみに描写はしてないが会話している間に親しくなりそこから交換まで至ったのが経緯だ。


【緊張するのは分かります、でもする後悔よりもしない後悔の方が恋愛は多いのですよ。

私はあなたが最悪告白しなくても平気ですしそれでも師匠としたいます。

でもそれがあなたにとって一生物の後悔になり心を潰しに来るのなら早く告白して後悔なんて捨てましょう】


少し思い出すと心が強くなる気持ちがある。


ゴリはああ言ってるが多分実際は告白しないと態度が変わるのは目に見えている。


それでも師匠と慕ってくれるのは本当な気がする。


でも逃げない。


焦りや緊張のせいだろう。


でも後ろから押してくれる感覚があった。


後ろを振り向くが誰も居ない。


心理的なものだろう。


それだけみんなの期待をこの身に背負っていたということを裏付けできる。


階段1歩1歩がとても大きく感じる。


不気味なことに誰一人も声が聞こえない。


いつもなら他愛のない話が沢山聞こえるのに今日はその話し声一つも聞こえないのが逆に緊張を増やしてきている。


階段を上る度、階が1個ずつ上がる度に心臓の音が強くそして速くなる。


自分でも聞こえるくらい心臓音がでかい。


焦りや緊張でどうにかなりそうだったこの教室まで向かう道も遂に終焉を迎えた。


目の前に教室のドア。


いつもなら何も考えずに引くことができるが今日は違う。


扉を開けたらソルーだけだと思う。


今日の学校の状態的にもそう察するしかできない。


多分いつも早く来ている生徒、遅刻気味の生徒、遅刻してきている生徒達はこの告白が見れる場所に隠れているのは何となくだが察しはついている。


そう考えてくると本当に心臓がはち切れそうな気持ちだ。


というか心臓がはち切れそうな気持ちは家から出てずっとというか今日からずっとだ。


教室に入る前に大きめの深呼吸して扉に手を出した。


(これを開けるとそこにソルーが居る・・・ここまでの努力の集大成を出す時か・・・まぁ一日だけだが)


教室のドアがここまで重いと感じないくらい教室のドアがうまう開かない。


焦りもあるのだろう。


ドアを開けるといつも来たらいるクリート、フレド、ノルン、ヴェルが居ない。


居るのはソルーたった一人だ。


本を読みながらこちらをじっと見ている。


その瞳は輝きが眩しくそして少しイタズラっぽい目つきだ。


目と目が会った瞬間笑顔を見せつけてくれた。


3日前の出来事で今日のこの笑顔で本当に精神強すぎだろと思った。


しかしソルーは何も喋らない。


多分こちらからを待っているのだろう。


ソルーが受けの姿勢で告白を考えていたので好都合だった。


でもやはり焦りは捨てたつもりだったがやはり目の前にするととてつもなく焦る。


人間覚悟を持っても焦る時はとことん焦ってしまう。


心音も最高潮に達してきていく。


心臓が破裂するくらいドキドキが止まらない。


心無しか周りからあるはずのない視線をすごく感じる。


(逃げない選択肢を決めたのは俺だ、ここで逃げてたまるかよ)


そう自分に言い聞かせるしかできない。


フェークは遂に重い口を開くことが出来た。


「よ、よぉソルー」


「おはようございますフェーク君」


心の無しか姿、話し方全てが妖艶な雰囲気を醸し出していた。


そしてソルーとは対照的にフェークは話の内容や喋り方あわせて心無しか緊張を感じる。


しかしここまで待ってくれたソルーのためにも告白を実行する。


(俺は逃げない、後悔なんかしたくないんだ!)



ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)


ちなみにフェークとソルーの関係が早すぎだろと思った方

描写してないだけで実際フェークとソルーはずっと一緒に居ました。

ということを頭に入れてくれると・・・それでも早いな

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