3人目降臨!悪夢と化した日常
いいよ来いよ、 胸にかけて胸に
「ノルンちゃーん、ヴェルちゃーんご飯できたわよ」
「わかりました!」
「わかった」
2人はゲームを置いて机へ向かった。
「いただきます」
「あのさ、ノルン、俺の部屋からゲーム機が消えたんだけどさ、知らない?」
「いえ、これはヴェルが貸してくれたのでそれを使ってるのです」
「そう、いやあまりにも類似してるから、ヴェルは?」
「それは貴様の部屋から取ってきたんだけど」
「やっぱりじゃねえーか!」
クリートは手持ちのスプーンでヴェルの頭を叩いた。
まさか自分の家にこそ泥が居るという衝撃のためだ。
「痛いじゃないか、貴様」
「勝手にとるな!欲しいのなら店まで連れて行ってやるから」
「そう、なら明日いこう」
「わかった」
「クリート、もう仲が良くなったんだね」
「まぁ一応、そうだ母さん、ノリにご飯与えた?」
「与えたよ、ねノリ」
ノリは可愛い声で「ワン」と鳴いた。
「クリートさん、今連絡があったんですけどスクちゃんもうそろそろ来るみたいです、明日の朝とかに」
「そうか、わかった、学校に来るんだろ、用意ぐらいしておくよ」
「察しがいいですねクリートさん」
「ていうか部屋どうする?今俺のコテージで全員寝てるけどそろそろ部屋とかあった方が」
「うーん確かに2人には部屋をあげたいけど家にそれほど部屋がないのよね」
「二階の部屋を2人で分けるのは?」
「確かにいい案ね、まぁまぁ広いしでも物置代わりにしてたから汚いけど良い?多少荷物はどかすから」
「別にいいですよ」
「良いよ」
「ヴェル、間違っても襲わないでね、夜に!」
「ば、バレた」
「あんたの事だしそんなことするような気がするのですよ!」
「大丈夫よ、仕切りを置けばいいだけだし、プライベートはあるわよ」
「何から何までありがとうございます」
「う〜」
夜ご飯を食べ終わり部屋の用意をしていた。
「かなりダンボール多いな、母さん、これとかどこに置くんだ」
「とりあえず庭の倉庫にぶち込みましょ」
「わかった」
クリートはダンボールを持ち庭へと向かった。
倉庫の目の前でえげつない光景を見た。
クリートは驚きでダンボールを落とした、そして目の前には巫女服を来た黒と青の髪を持った女性がいた。
そしてクリートを見て前へ近づいた。
「あなたがクリート君ですか?」
「そ、そうだけど」
「分かりました、ならここで断ち切ります」
「え」
すると長い剣を出して斬りかかってきた、クリートは咄嗟の判断で変身したがアーマーがボロボロのため斬られた瞬間アーマーも斬れた。
火力の高さ的に攻撃を被弾するのは死を意味するとクリートは考えている。
「うぐ!」
「やるね、ならこれはどう」
スクルドが剣を投げてきた、突き刺すように。
幸運にも体には刺さらなかったが肩に突き刺さった。
「う、うぐぅ!」
「わざわざ避けて自分で苦しみたいの?」
「くっ! うぐぅ」
クリートは刺されてない方の腕を使い剣を引き抜こうとした。
ぐちゅ、ぐちゅ
血がぽたぽたと落ちたり痛みから力が上手く入らなく、肉をエグりながら抜こうとしていった。
肉が時には飛んだりその度に声にならない激痛を体が襲うので本当に苦しい。
肉の塊から抜ける感覚は深いそのものだ。
遂に肉をエグりながらだが抜けた。
「ウォォォォォォォォ!」
剣を床にたたきつけてクリートはフラフラになりながら
「ま、待ってくれ」
と言うとスクルドは剣を拾い構えて。
「生きてるのね、かなり苦しんだはずなのに」
「やりたいこと、まだできていないんだ!」
「でもテロを防ぐために仕方なくやるのよ、呪わないでね」
スクルドは剣を振り払ってきたがクリートは落ち着いて回避した。
「待ってくれ!俺が!」
「待つも何もここで殺さなきゃ仕事が終わらないのよ!」
「俺が!俺がテロリストを倒します!」
「自信のある人ね!でもテロリストはグループよ!あなた一人では倒せない!」
「3人ならどう?」
スクルドは前を見るとクリートの後ろにノルンとヴェル、クリート母が居た。
「ノルン君、僕は義務を果たすためここに来たんだ、ノルン君、君の義務はわかってるでしょ」
「スクちゃん、私は彼の言うことを信じている、確かに今は弱い、でも彼は信念がある」
「信念だけじゃやっていけないよ」
「だから私は賭けるのよ、彼の信念に」
「無謀だよ、賭けるなんて」
「でも現に成長しているよ、私と会った時のひよっこみたいな感じからこの短期間で例え痛くても立ち上がれるくらい強くなった」
「成長はいつか止まる!ならここで殺さなきゃ、そしてあなたの親はあの事件で亡くなったのに何故庇うの!」
「ノルン!?本当か」
「ええ、でも私は人を殺したくない、テロで死んだとはいえども彼が100%害があると言われたら100%害はないの、むしろ被害者よ」
「っ!」
「彼はテロリストに踊らされてその上殺される、そんな悲しいことはできない!」
「ノルン君がここまで必死に言うなんて今まで見たことないよ、わかった、君の賭けに僕も賭けるよ」
「スクちゃん」
「でもテロリストと連絡を取らせないために学校には行くよ、君の学校に!」
「そうだろうと思って用意はしているよ、明日から行けるように」
「ありがとう、ごめん、傷深くて」
「いや、君は悪くないよ、君は君の仕事をしようとしただけなんだから、母さん包帯を取ってきてくれ」
「さすがウチの息子、強いね」
「早くお願いだ」
クリートは床に寝て包帯を持ってくるのをゆっくり待った。
治療のため変身を解除して来るのを待った。
「ヴェル、すまん明日買いに行くのはキツそうだ」
「別にいいよ貴様、今は休んでまた今度行こ」
「クリートさん!包帯持ってきました!」
「ありがとう、ノルン」
ノルンと母の2人で怪我した所を治療していった。
「母さんの治癒魔法、まだ習いたてだから役に立つか分からないけど」
と言うと治癒魔法をクリートに放った、クリートの傷が少し埋まったが完全にはできていない。
「ありがとう、今日は寝るよ」
と言うとクリートは気を失った。
ブックマークお願いいたします
やる気と気合いがムンムン上がりますので