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clumsy kindness(不器用な優しさ)

少し文が変な気が

特殊部隊が来て以降戦況は大きく変わった。


AI兵がどんどん消えていきさっきまで多かった死者も負傷者も右肩下がりだ。


一方その頃フェークはずっとAI兵を倒していた。


だが特殊部隊が来たことにより何とかその長期戦に幕が閉じた。


「遅かったな、まぁこは退くのが吉だな」


と言うと近くの建物内に入った。


一応怪盗なので特殊部隊が来て第2Rだけは避けたいだけだ。


とりあえずフェークはひと仕事終わったような感じなのでソルーに電話をかけた。


ワンコール目で電話が繋がった。


よっぽど心配だったのだろうその声はとても泣きそうな声だ。


「ソルー、大丈夫か?」


「フェーク君こそ大丈夫?」


「俺は元気さ、とりあえず俺のいた近辺はほとんど全滅させたよ、特殊部隊の人が来たんだそれで何とか」


「そういう事ね、あれ何で特殊部隊って分かるのです?ちょっと野暮ですが」


「胸のマークで何となくね、まぁ元気でよかったよじゃあちょっとクリートとか探しに行くわ」


「分かりました、頑張ってくださいね」


もうフェークに出番はないだろうと感じ、1度クリート達と会うことに決めた。


まだ今日1度もあってないので早く生存確認をして安心したい。


近くの家の屋根を伝って探しまくっているが見つからない。


だが屋根からイテシー方面を見るとかなり状態が酷くなっている。


もしかすると2人はイテシーに向かったと思うようになった。


(あいつらまさかだと思うけど)


そう考えるとすぐにイテシーの方へ向かった。


しかしやはりと言っていいほどイテシーに着くと状況はかなり酷くなっている。


建物は瓦礫となり辺りに散っている。


高いビルなどは一気にぶち壊れていたような感じがしていた。


ショッピングモールなどの大きな商業施設も穴が開きまくっていたり欠損など酷い。


だがこの辺りにはフレド、クリートは居ない。


痺れを切らして電話をかけるがもちろんながらつかない。


フェークはかなり焦ってきた。


激しめの戦闘で死んでしまったのではないか。


もしかすると近くの森林にいるかもしれない。


フェークは考えたくないが1度寄ってみた。


お察しの通り木を背もたれにクリートは倒れていた。


「・・・まさかな、おいクリート!」


「・・・・・・う、うん?、フェークか」


「クリート!目を覚ましたか!良かった」


「・・・良かった!生きてたのか、・・・フレド!フレドを見かけたか?」


「フレドか、見かけてないが」


「探しに来てくれこういうことがあってな・・・」


クリートはフレドにあったことを全て洗いざらい喋った。


フレイヤが死んで復讐に燃え戦いに走ってしまったことを。


「・・・そういうことがか、どっちに向かった!」


「あの崖を落ちたのが最後だ!」


「・・・ごめんひとつ聞きたいもしかするとフレイヤが亡くなった所にいるかもしれない」


「確かにあいつならやりかねん」


「・・・ごめん、俺のせい・・・」


「いや、お前は悪くない、戦いに正義も悪もない・・・とりあえず行く!」


フェークは倉庫に向かった。


何となく察しはついてはいたものの本当だった。


力無く倒れているフレドの姿がある。


フレイヤは不思議なことに見えない。


フェークはフレドのところへ向かった。


脈はあるしかし心音が小さい。


もうすぐ死ぬかもしれない。


フェークは救急に電話を行い必死に叫んだ。


「おい!おい!・・・おい!フレド!起きろ!」


必死に叫んだが中々目覚めない。


「・・・起きろ!おい!なぁ!おい!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


フレドの人生が大きく変わったのは4、5歳の頃だ。


フレドはドライブ帰り近く信号を待っていると目の前から車と衝突した。


前に座っていたフレドの母親や父親は即死フレドも死の淵をさまよったが何とか耐えることが出来た。


それ以降フレドはおじいちゃんの住む家に住むことになった。


おじいちゃんは優しくそして面白い。


「よぉ、フレド団子食うか?」


「た、食べる!」


おじいちゃんは決してフレドのトラウマであるあの事故の件は何一つも言わない。


おじいちゃんは不器用だが決して空気が読めないわけは無い。


「フレド、お前は女性に求めるのは胸か?尻か?」


「俺は尻かな・・・おじいちゃんは?」


「俺はなぁ胸派なんだよー!」


「おじいちゃん・・・胸より尻でしょ」


「お前は男がなっとらん、男なら堂々と胸派に行くべきだ」


そんな日常の何気ない会話。


それがフレドの心を元に戻してくれた。


だがそのような長く楽しい日にも終わりは告げる。


不器用な優しさと少し厳しい教育でフレドはすくすく育ち高校入学直前にまた事件が起きた。


それは外で買い物中おじいちゃんはいつも近くの公園でご飯を食べるのがルーティンだった。


そのルーティン中おじいちゃんが倒れたという事を聞かされた。


フレドは急いで近くの病院に駆け込んだが時すでに遅く死んでしまっていた。


フレドは激しい後悔と家族を失ったトラウマが蘇る。


しかしその時おじいちゃんに言われた言葉を思い出された。


「男なら失っても挫けるな!男なら胸を張ってそんな困難乗越えるんだよ!」


その言葉を思い出される。


医者からひとつの手紙を渡された。


「最期にこれ、あなたのおじいちゃんがフレドさんに渡して欲しいと」


「ありがとう・・・」


内容を見た瞬間目から涙がこぼれ落ちることに気づいた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


フレド、楽しかったか?俺との生活は

俺はすげぇ楽しかったぜ

お前と過ごした日々が楽しくて仕方なかったんだ

まぁお前が高校入学の時この持病のことを言おうとしたけどまさか告白前になるなんてな

これから高校生活だがもうこのことは引きずらないでくれ

俺も今まで言うのが恥ずかしくて言えなかったがお前の親死んだ1年間くらいずっとお前が寝た後ずっと泣いていたんだ

でもなこれじゃあいけないと思い進化させたんだ

だから弱気なお前を見ると過去の自分を思い出してしまうんだ

もうしんどいから省くけど要するに

これ以上俺の死を引っ張るな

お前は自分の人生を生きろ

その先にはきっと楽しい生活が待っている

俺だって女房とあって幸せだったさ

お前だって幸せになれる権利くらいある

幸せになれよな!

またあったら聞かせてくれ


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


その内容は不器用なおじいちゃんの本音が書いてありおじいちゃんの弱さも見える。


フレドは泣きながら


「ありがとう、おじいちゃん・・・ここからはもう引きずらないよ」


そこからフレドは自分を変えることに専念した。


そうして今のフレドができあがりだ。


その瞬間目が覚めた。


今までの記憶が全て蘇った感覚だ。


目を覚ますと目の前には涙目というか泣いているフェークが居た。


「フェーク?どうしてここに」


「やっとかよ!・・・心配かけやがって!」


フレドは何かを思い出した様子でボロボロの体を引きずりながら倉庫内へと進んだ。


「ふ、フレイヤ!・・・あれ、フレイヤは?」


「俺が来た時にはもう既に居なかったけど」


「・・・・・・・・・・・・」


フレドは絶望感でいっぱいだがなぜ消えたのかの方が気になったが。


「フェークすまないがクリートはどうだったか?」


「クリートも傷は酷いが生きていたぞ、とりあえず救急車を呼んだからもう少しで着くはずさ」


フレドは最愛の人を失った。


でも進むしかない、絶望もあるがおじいちゃんの言葉をバネに立ち上がるしかない。



ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)

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